藤井七段、通算100勝 最年少・最速で達成
将棋界の現役最年少棋士、藤井聡太七段(16)が12日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた第27期銀河戦(囲碁・将棋チャンネル主催)の本戦トーナメントで阿部健治郎七段(29)に勝ち、公式戦通算100勝(18敗)を達成した。棋士になってから2年2カ月での達成は、永世称号獲得者と中学生で棋士になった者の中では、羽生善治竜王(48)の17歳6カ月、2年3カ月を抜いて最年少・最速の到達。達成時の勝率(8割4分7厘)は中原誠十六世名人(71)の100勝21敗(8割2分6厘)を抜く最高勝率となった。
藤井七段は2016年10月1日に棋士・四段になり、デビューから29連勝、棋戦優勝最年少記録など数々の記録を塗り替えてきたが、100勝達成も記録更新となった。
本局の模様は来年3月5日、囲碁・将棋チャンネルで放送される。【山村英樹】
先輩棋士がお祝いコメント
藤井聡太七段の公式戦通算100勝達成に対し、棋士がコメントを寄せた。
佐藤康光日本将棋連盟会長の話 まだまだ最初の通過点ですが、その中で数々の記録・実績・昇段を積み重ねられたことに改めて驚きを禁じ得ません。これからますますのご活躍を祈念いたします。
羽生善治竜王の話 16歳での100勝の達成は空前絶後の大記録だと思います。棋士としての一里塚を通過して更なる前進を期待したいと思います。
中原誠十六世名人の話 100勝の記録は当時はあまり話題にならなかったし、私も意識はしませんでした。藤井七段にとっては通過点と思いますし、これからの活躍を期待しています。
師匠・杉本昌隆七段の話 プロデビューからわずか2年での100勝達成は私にも大きな喜びです。周囲の期待通りに結果を出し続ける藤井七段の精神力には感心するばかりです。次の記録更新は何になるのか、師匠として今後も楽しみにしています。