我が野球チームの試合であった。
生まれて初めて軟式野球でキャッチャーを
やるコトになってもた。
レギュラーキャッチャーのMくんが
用事で欠場っちゅうコトやったんで
役目が廻って来たのである。
今年の二月にチームに加入してから
残念なコトにまだ、勝って無い。
このチーム自体が結成してまだ一年強なんやけども
昨年は一勝出来ただけらしい。
「勝ち試合は、ちゃんと出ててたいなぁ。」
そう、強く願ってた。
最近は打撃不振で、申し訳ないやら
悔しいやら、情けないやらでかなり自信が無くなってた。
正直、バッターボックスに入りたく無いとまで思ってる。
そこで今日のキャッチャーである。
「大丈夫なんかいな?」
っちゅう風に自問自答してまう。
夜中にチームのブログでスタメンが
発表されてたんで、取り敢えずそれを見乍ら
リードのイメージを考えてた。
打てん時は、せめてどっかでチカラになりたい。
さぁ、試合である。
初回に、4点を取られた。
いつもやったら、自信を無くすトコである。
せやけども、今日は違った。どっちかっちゅうたら
"怒り"のキモチの方が強かった。
審判の判定にキレる寸前までいってたのである。
2点取られた時点でピッチャーの"Fくん"には…
「何点取られてもしゃぁ~ないわ。
アレやったら、ピッチャーもキャッチャー以前の問題やわ!」
そない声を掛けた。
それがいい意味での"居直り"を産み出した。
2回以降、ピンチはつくるモノの0点で抑えた。
6回裏は1アウト満塁を切り抜けた。
攻撃面では、5回までは攻め倦んでた。
それが、6回に相手ピッチャーが急にバテたんが
明らかに理解った。
「よう見て行こう! タマ数投げさせろ!」
四球の連発で3点取った。
それでも、相手チームの守備陣が間を挟まんのを
見逃さんかった。コレを見て…
「コレは勝てる! 勝てるハズや!」
もう、25年も生でプロ野球を見てるさかいに
プレーヤーとしてのスキルは少なくても
"技術"だけでは埋めるコトの出来んモンが
少しだけでも理解る。
「"流れ"はこっちや!」
その後の6回のピンチを切り抜けたさかいに
7回は必ず逆転して勝てると信じてた。案の定、7回に逆転した。
7回裏(最終回)。
"Fくん"に疲れが見え始めた。
投球練習の時にそれが判明ってた。
「限界かもなぁ。"手投げ"になってる。」
先頭バッターに四球を与えた。
ランナーが1・2塁になったトコでマウンドに
内野手とライトを守ってる監督の
"N氏"に来て貰って相談してみた。
「どないします? 腕下がってますわ!」
「う~ん… ここまで来たら完投させたいなぁ。」
「"Fくん"はどうしたい?」
「もう一人だけいいですか?」
「理解った。」
続投である。
その次のバッターに内野安打を与えたケドも
"内野安打"である。外野には飛んで無い。
「よっしゃ、そのまま行こう! もう、"まな板の鯉"や!」
その次のバッターを仕留めるコトが出来た。1アウト。
その次のバッターである。
サード・ショートはワシが信頼してる
鉄壁の守りを誇る二人である。
「三遊間に飛んだら、ゲッツー出来る!」
インコースに構える。
痛烈なサードライナー。"貧乏manbowくん"が
しっかり受け止めた。
その時、サードランナーが極端に飛び出してたんを
見逃さんかった。
ショートの"M氏"が好判断でベースカバーに入った。
「サード! サード!」
何人かで大声を上げた。
"貧乏manbowくん"が素早くサードに送球した。
我がチームの守備陣が決めた初めてのゲッツーが
勝利を決めた"スーパープレイ"になった。
ホンマに劇的な幕切れやった。
ワシは半泣きになってもた。
ところで、ワシの絶不調であるが…
一向に抜けだせる気配は無いのであった。
"絶不調"やのうて、実力がそんなモンなんやろうがねぇ。
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