名古屋の白ウサギ・1964年生・

自称、宗教家・宗教家は、職業ではなく「生き方」です。
職業・会社員

負けた・・でも、負けていない。

2015-09-14 | 出来事


私がサラリーマン時代に体験した事です・・・

リーマンショック以来、会社の業績は下降線となりました。

当然のことながら、
こういう場合、会社はリストラを始めます。

大企業の経営陣は、
数字だけで物事を推し進めます。

「 従業員を30%減らせ」
「 残業代を50%減らせ」
「 役職手当を50%カットしろ 」
とかいった具合で、
数字がます先行して、リストラに着手します。

そこには、情けなど存在しません。

拷問に近い、過酷な労働を課して、
それに耐えられない者は、
「 どうぞ、ご自由に自主退職してください・・・
替わりはいくらでもいます・・・」

残酷な事のようにも思えますが、
これも、致し方ない事です。

転職の宛がある人間から次々と辞めてゆきました。

自●者まで出る始末・・・まさに戦争です。
過●●したものもいた。

経営者は、会社を守らなければならない責任がある。

人情に溺れていたら、会社が潰れてしう。

経営者は心を鬼にして対処しなければならない。
これが自由競争社会・自由経済の宿命なのかもしれない。

当時、M君という同僚がいました。

M君は、愛嬌があってイイ奴でした。
彼と私は、年が同じという事もあって、
何でも気さくに語り合える仲でした。

会社がリストラを始めた頃、
彼の私に対する態度が豹変しました。

影で、私の足を引っ張り始めたのです。
それは、彼の保身の為であることがすぐに分かりました。

賃金の高い役職者は、まず第一のターゲットになる。

人件費削減の為、何か理由を探し、降格させる。

彼と私は、同じ職位で、同じ部署。

事業を縮小しているので、
どちらかが降格、若しくは左遷される・・・
それは、会社の状況から察するに明白なことでした。

彼も、必死だっただろう・・・

初めは、些細な嫌がらせでしたが、
それがだんだんエスカレートして、
大人気ない、露骨な嫌がらせを始めたのです。

それは、私の会社内の評価や、
信頼が損なわることを狙った陰湿なものでした。
「 殺られたら、殺り返す 」
では、自分も彼と同列になってしまう。

相手の土俵に引きずり込まれたら負けだ・・・

私は反撃せず、冷静な態度で、自分のすべき仕事を
淡々と行った。

そして・・・・彼は勝った・・・・

私は負けた・・・・

彼は自分に言い聞かせていたでしょう。

「 自分には守らなければなない家庭がある・・・
そのためには、綺麗事だけではどうにもならない・・
勝たねばならぬ・・・俺はそれなりの努力をして来た・・
ウサギ君より、俺のほうが生き残る資格があるんだ・・・」

私は思った・・・
結果などどうでもよい・・・
どちらが勝とうが、それは大きな問題ではない。

現実に対して、自分がどのような対応をしたのか?
これが最大の問題であり、それは、個人個人に課せられた
課題である。

私は自分自身に対して「誤魔化し」は、しはしなかった。

彼は、心の中で、モッオもらしい理屈を並べ、
自分自身の良心を「誤魔化した」のだろう・・・

彼の脳味噌は、「 自分は悪くない 」と認識しているだろうが、
汚い手段を使う事に対して、
彼の内に宿る霊魂は、それを許すはずが無い。

彼を咎める者は誰一人もいない。
全員が自分のことで精一杯で、
人の事など構っておられる状況ではなかったからだ。

でも・・・・・

彼の内に宿る良心(霊)は全てを知っている。

彼の頭脳は自分を許しても、
彼の内に宿る「霊」は、自分の浅ましさを許さない。

いつか、彼は
自分で自分を裁く時がやって来る。

彼の内に宿る良心(霊)は、
自分にとって不都合な、不運を呼び寄せる思念を発する。

そのエネルギーは、
無意識のうちに、それ相応の不運を呼び寄せる。

これを「 自己処罰 」という・・・

詰まるところ・・・
善・悪の問題ではない・・・
そんなことどうでも良い・・・
善悪の基準など、「 時 」「 人 」「 場所 」 
によって簡単にひっくり返る。

 正義とか、道徳とか、信念とか、そんな重いお話ではない。

自分にとって得か?  損か? 
・・・ただそれだけの問題だ・・・

わたしは、
彼が悪い奴であるとは思っていない。
ただ・・・
彼は、損得の判断を間違っているだけであると思う。

仮に、彼の陰謀が無かったとしても、
私が負けていた可能性もある。

もし、そうならば、彼は無駄な損失を自らが
創り出しただけのことになる。

お気の毒にも思える。
(皮肉ではありません)
 
神は人を裁かない。

自分の運命は、自分の選択に委ねられている。

天罰など無い。

恐れるべきものは、自分の良心
自己の内に宿る神の声





コメント
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