タワウの朝 群楽茶楼 Kedai Kopi Khun Lok
ホテルの朝食はパスして、汁麺を求めて朝のじゃらんじゃらん。
適当に歩いて、最初に行き当ったチャイニーズレストランへ入る。
ローカルレストランのガールズとは、だいたいにおいて、英語でもマレー語でもうまくコミュニケーションがとれないものだ。
そんなときにはたいてい、チャイニーズの店主かその妻、ときに娘がやってくる。
けさはきつそうなアラフォーらしき店主の妻にミースープシーフードとテタレをオーダー。
オーダー通ったとホッとするのも束の間、こんどはディムサム桶(?)を抱えたこわもてのおばちゃんの襲来。
これみたら、やっぱり食べたくなるのが人情かと…
かに玉しゅうまいとエビシュウマイをGET。
広めの店内、朝っぱらからモンゴリアンチキンもたくさんぶらさがっている。
きっとよく売れるのだろう。
魅惑のあめ色。
そして、お待ちかねのミースープがやって来た。
具だくさんでさっぱりしてて、ちゅるちゅるっと入ってくる。
KKとなんか違うぞ、と思ったら、フライドオニオンがかかっていないのだ。
朝はだんぜんミースープ派。
でも、ローカルは、ほとんどの人びとが、超スタンダードなナシゴレンかミーゴレンをオーダーしていて、ちょっと動揺。
この店は、料金表もちゃんと掲示されている。
LAホテル ラフレシア・カフェ
LAホテルに戻ると、エントランスには黒いラッシュ姿の男性がいっぱい。
ホテルの前からラッシュでダイビングの送迎待ちですかい、かっこ悪りぃ…。
と思ったら、近くには燦然と輝くバイクがたくさん止めてあった。
バイクおやじ集団だ。
ラッシュではなく、ライダー用のインナーなのね。
転じてかっけ~。
せっかくミールクーポンがあるのだからと、ロビー横にあるカフェでコーヒータイム。
コーヒーはテノムコーヒーだと思うが、バリコーヒーとか、沈むのをまって上澄み系を飲むコーヒーにあんまりおいしさを感じない。
バフェの種類はきわめて少なく、ミールクーポンは棒に振って正解なメニュー、そしてサービス。
向いのビルの2階は、ムスリム衣装の人びとの集会のようだし、ホテル前はバイクおやじーず。
いろんな人びとが集まるLAホテル前。
今、タワウでHOTなスポットなのか!?
バイクの主流はKAWASAKIにRedbullのマーク。
やがて、バイクおやじーずは、バイクにまたがり、去って行った。
われわれも部屋に戻ってパッキングを完成。
海とモスクとキリスト教教会と。
この景色とはとうぶんお別れ。
昼 海昇海鮮楼 Ocean Area Seafood Restaurant
12時をまわったらチェックアウトして、毎度のココナッツプリンの中華料理店へ。
おなかはすいていないが、とりあえず、当分来れないから、行っとこう!
従業員たちは、きょうも結婚披露パーティの準備で忙しそう。
サユルマニスはあるか聞いたら、きょうはまだ届いていないとのこと。
きのうも売り切れ。
サバに来て、サバベジ=サユルマニスを食べられないなんて…。
「じゃあ、なんらかの野菜を。
それから、エビ。
あとは麺。
調理方法はおまかせ!」
とウェイトレスにまる投げ。
出てきたのは…
エビとメロンとレタスのサラダ。
まずはエビと野菜は別メニューで、野菜は炒めものが出てくると思っていたら、想像とは違うものが出てきた。
見た瞬間はビミョー、と思ったが、ひと口食べたら超おいしい。
エビの揚がり具合が絶妙で、ぷりっぷり。
ミーゴレンもお任せにしたら、ミバサシーフードが出てきた。
もちろん、ココナッツプリンもいただいた。
来年も必ず来よう。
MH2134 タワウ1540 コタキナバル1630
去年の乗り遅れ未遂の二の舞にならないよう、ゆとりを持ってエアポートへ。
LAホテルのレセプションにも、空港まで40分かかるから、14時にタクシーをアレンジすると言われていた。
空港への道通るロータリーには、おいしい海の生き物のオブジェがあって素敵。
カニに…
ロブスター
あとはグルーパーもあったと思う。
タワウ空港に着くと、なかなかタクシーが前にすすめない。
それもそのはず、ここではかつて見たことのないような、入り口をふさぐほどの人垣ができている。
マレーシアの有名人でもいるの?
イケメンスターなら、見たいぞ…
でも、演説みたいなのが聞こえてくるから、政治家?
なんて思っていたら、セレベス・エクスプローラーのドライバーがぬっと現れ、「あそこから入れるから」と入り口をさされたときに、「この人ごみ、なんで?」と聞くと「ハジ」との返事。
ミーハー的発想とはほど遠い、ムスリムの、聖なる巡礼出発の壮行会だったようだ。
チェックインカウンターで、荷物を預けると、まだまだ器材は完璧に乾いていないが17キロ。
クレッシーサブの軽量バッグに本当に救われているが、だいぶくたびれてきた。
そろそろ買い替えかなぁ…。
タワウ空港はマグナムアイスポイントだけれど、さすがに体が欲しない。
今年は時間に余裕があるので、売店を順番に冷やかす。
ダイバー御用達のTシャツ&バティークショップは閑古鳥。
店員は珍しく男子で、スマホに夢中で商売っ気まるでなし。
私たちはTシャツを広げてみたり、バティークを引っ張り出してみたり、バングルをはめてみたり。
それでも店員はひたすらスマホに没頭。
まあ、全体的に不作な感じで、すぐに飽きてしまった。
タワウ空港のトイレは臭い、水浸し、流れが悪い、トイレットペーパーない率高い、たまにゴキブリも出ると、なるべく避けたい場所。
最近はなるべく後方の席を取って、機内のトイレを利用するようにしているほどだ。
でも、なにやらMHの発券カウンター横のトイレサインが変わっていたので、とりあえず寄ってみた。
すると、見た目は今風の、真新しい内装に改装されていて軽く感動。
でも、やっぱり臭かったし、水浸しだし、トイレットペーパーもなかった。
キレイにしようと思えば、キレイでいられるレベルのトイレなのに残念なことだ。
チャンギを見習って、個室があくたびに、おばちゃんがチェックくらいにしてほしい。
マレーシアの空港のトイレを使うたびに、いつも空港税返せと思う。
私たちと入れ違いに、ハジへ出かける白装束の善男善女が、次々にトイレとお祈りルームに吸い込まれていった。
ボーディングタイムが近づいて、出発階にあがると、セキュリティチェックでモバイルボーディングパスの扱いに一苦労。
セキュリティのおばちゃんが画像が小さくて字が見えないから、大きくしろとか…。
そして、待合室(といっても巨大で入り込んできた鳥もパタパタ飛んでいるけど)のベンチでぼーっ。
セレベス・エクスプローラーに乗っていたブラジル人4人組が見えた。
またこれからブラジルに帰るのは、ものすごく長旅なんだろうなぁ…。
ボーディングタイムになっても、いっこうにアナウンスは流れてこない。
同じ時間帯に出発のAir AsiaのKLゆきも、MHのKLゆきも行ってしまい、出発ホールは寂しくなった。
あまりにもガラガラになったので、搭乗口の方にゆき、自分が乗る機材に自分の荷物が吸い込まれているのをしっかり見届けた。
ランプ職員のオジサンが、こちらにむかって一生懸命手を振っていた。
そして、ゲートでも、またまたモバイルボーディングパスはもたつくのであった。
フライトはほぼ満席。
離陸すると、ボルネオ・グリーンが見えたのもつかの間。
すぐに真っ白い世界になった。
気流は悪めだし、下界は見えないし、キナバル山のキの字もなかった。
着陸態勢に入って、やっと下が見えてきた。
着陸したら着陸したで、なかなかドアが開かないし、ハジに出かける善男善女たちは、比較的高齢なので、動きもゆっくり…。
みんなおそろいのバッグを持っているのだが、他人のバッグを間違って出すと、またそれを戻したりしていて、ムダな動作が多い。
仲間なんだから、そのまま出して渡してあげなさいと思うのだが…
KKIA(Kota Kinabalu International Airport)
飛行機から降りるのは遅かったが、荷物はいちばんのりに近い勢いで出てきた。
外に出たら、迎えを探す。
きょうは、サバハンフレンドが、ボランティアなお迎えにやってくる。
来てくれるのは、元SDC(シパダン・ダイブ・センター)のダイブマスターで7年ぶりの再会。
先週の土曜日、タワウ往きのフライトディレイをもたらしたKK界隈の天候不良。
翌日になってジェリーが、「きのうのディレイは何があったんだ?」と聞いてきたので、「KKエリアの悪天候だよ」と応えたら、「ピナンパンは、今、ばんじる」と言っていた。
ピナンパンはKKの郊外に位置するエリアで、ばんじる(banjir)はマレー語で洪水のこと。
避難しているエリアもあるという。
ピナンパンは、KKからシパダンに来ているDMやイントラの家があるところ。
ピナンパンの人びとはどうしただろう?とふと思い、Facebookに今でもときどきメッセージをしてくる野郎に、「今、シパダンなんだけど、そっちの洪水だいじょうぶ?」とメッセージしてみた。
それも、ほとんどつながらないセレベス・エクスプローラーのWiFiがたまたまつながったとき、せっかくつながってるんだし、と思いつきで送ってみたのだ。
ご本人様はのんきに旅行中だったようで、洪水とは無縁のようだったが、「イッショニノムシタイ」ということで、日曜日に空港に迎えに来てくれるという。
マユツバだったが、本当にやってきた。
ハイラックスで、どや顔であった。
ホテル63
KKIAを出発したら、チェックインと荷物を置きに、きょうのホテル、Hotel Sixty3へ。
名まえを言っても、サバ人は「?」
「たぶん、63番地にあるんだよ。新しいホテルで、ボルネオ・ダイバーズの方にあるやつ…」
「KKには1年に4か月しかいないからワカラナイ…」と頼りないローカル。
最後は、みんなできょろきょろして、無事到着。
機材干しのために、2名なのに4名まで泊まれるファミリールームをとったら、なかなか無駄に広くてよろしい。
でも、ビューは全然ダメだ、
荷物を置いて、またまたハイラックスに乗り込む。
大茄來海鮮餐庁 Welcome Seafood Reswtaurant
夕暮れのKK。
サバ人は、Newなシーフードレストランに連れて行ってくれるという。
サバ州東のタワウ、西のKKで、シーフード三昧とは、幸せな日曜日。
他の海にゆくよりシパダンが好きなのは、このサバ州の食にもあることは否めない。
車を止めたのは、SEDCOコンプレックスの裏手に近年できたビルの前。
ふと、店の冷蔵庫を見ると、ココナッツプリンが。
友だちとふたりで、「あ~!ここにココナッツプリンが!」と狂喜。
しかし、ココナッツプリンを連呼するわれわれを尻目に、スポンサーになるであろうサバ人はずんずん先へすすんでゆく。
そして、エアコンのきいた屋内の席をGET。
テックダイバーとなった今、裕福になったようだけれど、どことなく不運な本人の身の上話や、SDCのダイブマスターの今についてききながら苦しいほど飲み食い。
SDCのダイブマスターの多くはテックダイバーとなり、今は富裕層。
もともとSDCは裕福な家のご子息率が高かったが。
みんな仲良くテックの道にすすみ、みんなハイラックス、みんな車で1分圏内に住んでいて、ビルも共同購入。
どんだけ寄り添ってるんだ、あんたたち。
テックの仕事では、シンガポールをベースにロシアなんかにも行き、オフの4か月しかKKにいないらしい。
テックダイバーは300m潜って10日のチャンバーってな具合らしい。
危険職業だから、そりゃ、高収入でしょうね。
エビ、ホタテにサユルマニス。
やっと出会えたサユルマニス!
カニも来た。
そしてローカル調合のチリ・ガーリック・醤油のスペシャルスパイス。
Tiger片手にもうたまらん。
たらふくごちそうになってしまった。
持つべきものは、友だちだねぇ。
皿がカラになると、ウェイティングの人びとの視線がつきささるので、出ることにした。
大混雑の超人気店。
ここにココナッツプリンがあるし、まじにおいしいし、もう来年からタワウの町に行かなくてよいかも。
さて、これで帰るのかと思ったら、オイスターバーにゆくといいだした。
へ?ホタテのうえに牡蠣ですか?
「私、牡蠣にあたるんですけどー」と異議を唱えるが信念を曲げぬサバ人。
20時 オイスターバー
オイスターバーはワリサン・スクエアにあった。
食べる人は中、飲むだけは外。
おなかもいっぱいだし、あたるオイスターに挑む気はない。
ひたすらTiger生をぐびぐびと。
もうビール腹。
なのに、「これからバーホッピングにゆく」と言い出した。
なんですとーーー???
「シェンにゆく」
シェンとは、ハイアット下にある、シェナニガンというバー。
白人やこっちのボーイズは大好き。
特に、シパダンのダイブマスターは皆、「KKでシェナニガンに行こう」をお約束のように言う。
今でもKKにしゃれたBARは稀少だが、ひと昔前は、本当にシェナニガンくらいしかなかった。
でも、未だにシェナニガン?
これは二十歳そこそこの若者の言うことかと思ってたけど、もう、あんた、30代も半ばじゃないの。
英米人もシェナニガンが大好き。
シパダンで出会う英米人は、KKはシェナニガンがよかったと絶賛。
私がKKでIDC(ダイビングのインストラクター開発コース)を受けたときは、同期のイギリス人とそのGFと、IE(インストラクター試験)前夜まで気晴らしにシェナニガン、IE合格したらまたまた打ち上げにシェナニガン…。
ということで、私もなにげに結構行ってるが、生演奏がはじまると、腹から声を出さないと会話ができなくて、疲れるのでネガティブ。
バンドはだいたいフィリピノだが、聞き入るほどでもないのもまた事実。
それにもう、これ以上ビールは入らないぞ。
車でさっそく移動というが、腹ごなしと酔い覚ましをしたい。
ちょっとやそっと歩いたって、こなれるものではないが、少し夜風にあたりたいので、車は固くお断りし、必ずシェナニガンに行くからさ、と言って、海沿いの道を、ハイアットへ向かった。
21時 シェナニガン
シェナニガンへ着くと、黒服の大柄な店員が「Your Friendが中でお待ちです。」
ぷっ。
日曜夜のシェナニガンはらーがーらーがー。
ここでまたBEERを飲みだす。
レッドブルガールがやって来た。
日本のように、サンプル配布かと思ったら、半ダース買ったらラッキードローが引けるとかいうイベントなのでパス。
やがて、生バンドがはじまってしまった。
いえすたでぃ~。
けっこう何曲も歌っていた。
そして、バンドが終わると、バンドのヴォーカル女子の一人があいさつに来た。
スタッフも挨拶にくるし、サバ人、そうとうここに入れあげているに違いない。
そして今度は「リンタスにゆく」と言い出した。
「え~、今から~???」
23時リンタス 謎のカラオケ屋
KKの夜は早い。
リンタスも郊外。
KKの町中に泊まっているのに、わざわざ郊外に出向くのなんていやだー。
今宵サバ人がリンタスに行きたいのは、リンタスには日本人がまず来ないというのがポイントらしい。
でも、私、リンタスも過去に数回行ったことあるんだけどなぁ…。
なんでも、とあるチャイニーズガールがcrazy about meで迷惑してるとかなんとか言っている。
相変わらず、自己評価高いねー。
そのチャイニーズガールから呼び出しがかかってる模様。
ぶつぶつ言いながらも、まあ、3件はしごして高額ゴチになっていることもあり、おつきあい。
リンタスは、ほぼチャイニーズのテリトリーだそうだ。
「いまから行く店では、yesとnoしか言うな。そうすれば君たちが日本人とわからない」とくぎを刺される。
そんなに反日感情強いんですかい。
着いてみたら、やっぱり、I 've seen this place before...
しかし、リンタスでも、こんな胡散臭い店、KKで入ったことないよな店。
だいたい、店名から「酷い」じゃん。
中からカラオケがガンガン聞こえてくる。
カラオケぇ~?KKでぇ~?と拒否しながらも、もう全身の水分はすべてタイガービールな感じなので、へらへら入る。
店では、チャイニーズ男子が熱唱中。
こっちこっちと言われ、若い男女が数人いるテーブルに入ると、いまどき見たことないような、80年代の刈り上げみたいなおばさん(に見える30代かと)がサバ人にハグってる。
次の瞬間、おばさん、フレンドリーに、コンニチワーとこちらにしぇいくはんずしてきた。
他の若い子たちも、みんな口々に、片言で、いろんな日本語を話してくる。
ちょっと、私たちにYesとNoしか言うなって言ってたじゃん。
「コラ!Youがmeたちおらん・じゅぷんを連れてきたって言ったんでしょーーー!」
サバ人は、この店にははじめて来た、こんなとこだって知らなかった、と言い訳。
カラオケの騒音をガマンして飲んでるだけならまだしも、一人、目のすわった女子がテーブルの一人ひとりにからみ、イッキを強要する。
飲まないかぎり動かないので、1、2杯ぐびっとやって、サバ人にもう帰ろー、と訴え。
「チョットマッテ、ユクリユクリ」と言われるが、とりあえず、自分たちだけでも店から脱出。
真夜中、リンタスの雑居ビルの階段にべたっと座って、私も何やってんだか。
サバ人とは初対面だった友だちに謝り、ても笑えたねーということで…。
そして出てきたサバ人に送ってもらい、ホテルに帰った。
最後の店の展開で、サバ人ともども、やや某然…。
もともと嵐がもたらした再会だから、まあ、こんなもんでしょう。
思えば、サンキューくらいのカンタンな感じで別れてしまった。
いつかお礼は倍返しにしないとね。
また7年後くらいかな?
部屋にかえり、ビールがぐるんぐるん回っているまま、器材干しにいそしむわれわれであった。
ホテルの朝食はパスして、汁麺を求めて朝のじゃらんじゃらん。
適当に歩いて、最初に行き当ったチャイニーズレストランへ入る。
ローカルレストランのガールズとは、だいたいにおいて、英語でもマレー語でもうまくコミュニケーションがとれないものだ。
そんなときにはたいてい、チャイニーズの店主かその妻、ときに娘がやってくる。
けさはきつそうなアラフォーらしき店主の妻にミースープシーフードとテタレをオーダー。
オーダー通ったとホッとするのも束の間、こんどはディムサム桶(?)を抱えたこわもてのおばちゃんの襲来。
これみたら、やっぱり食べたくなるのが人情かと…
かに玉しゅうまいとエビシュウマイをGET。
広めの店内、朝っぱらからモンゴリアンチキンもたくさんぶらさがっている。
きっとよく売れるのだろう。
魅惑のあめ色。
そして、お待ちかねのミースープがやって来た。
具だくさんでさっぱりしてて、ちゅるちゅるっと入ってくる。
KKとなんか違うぞ、と思ったら、フライドオニオンがかかっていないのだ。
朝はだんぜんミースープ派。
でも、ローカルは、ほとんどの人びとが、超スタンダードなナシゴレンかミーゴレンをオーダーしていて、ちょっと動揺。
この店は、料金表もちゃんと掲示されている。
LAホテル ラフレシア・カフェ
LAホテルに戻ると、エントランスには黒いラッシュ姿の男性がいっぱい。
ホテルの前からラッシュでダイビングの送迎待ちですかい、かっこ悪りぃ…。
と思ったら、近くには燦然と輝くバイクがたくさん止めてあった。
バイクおやじ集団だ。
ラッシュではなく、ライダー用のインナーなのね。
転じてかっけ~。
せっかくミールクーポンがあるのだからと、ロビー横にあるカフェでコーヒータイム。
コーヒーはテノムコーヒーだと思うが、バリコーヒーとか、沈むのをまって上澄み系を飲むコーヒーにあんまりおいしさを感じない。
バフェの種類はきわめて少なく、ミールクーポンは棒に振って正解なメニュー、そしてサービス。
向いのビルの2階は、ムスリム衣装の人びとの集会のようだし、ホテル前はバイクおやじーず。
いろんな人びとが集まるLAホテル前。
今、タワウでHOTなスポットなのか!?
バイクの主流はKAWASAKIにRedbullのマーク。
やがて、バイクおやじーずは、バイクにまたがり、去って行った。
われわれも部屋に戻ってパッキングを完成。
海とモスクとキリスト教教会と。
この景色とはとうぶんお別れ。
昼 海昇海鮮楼 Ocean Area Seafood Restaurant
12時をまわったらチェックアウトして、毎度のココナッツプリンの中華料理店へ。
おなかはすいていないが、とりあえず、当分来れないから、行っとこう!
従業員たちは、きょうも結婚披露パーティの準備で忙しそう。
サユルマニスはあるか聞いたら、きょうはまだ届いていないとのこと。
きのうも売り切れ。
サバに来て、サバベジ=サユルマニスを食べられないなんて…。
「じゃあ、なんらかの野菜を。
それから、エビ。
あとは麺。
調理方法はおまかせ!」
とウェイトレスにまる投げ。
出てきたのは…
エビとメロンとレタスのサラダ。
まずはエビと野菜は別メニューで、野菜は炒めものが出てくると思っていたら、想像とは違うものが出てきた。
見た瞬間はビミョー、と思ったが、ひと口食べたら超おいしい。
エビの揚がり具合が絶妙で、ぷりっぷり。
ミーゴレンもお任せにしたら、ミバサシーフードが出てきた。
もちろん、ココナッツプリンもいただいた。
来年も必ず来よう。
MH2134 タワウ1540 コタキナバル1630
去年の乗り遅れ未遂の二の舞にならないよう、ゆとりを持ってエアポートへ。
LAホテルのレセプションにも、空港まで40分かかるから、14時にタクシーをアレンジすると言われていた。
空港への道通るロータリーには、おいしい海の生き物のオブジェがあって素敵。
カニに…
ロブスター
あとはグルーパーもあったと思う。
タワウ空港に着くと、なかなかタクシーが前にすすめない。
それもそのはず、ここではかつて見たことのないような、入り口をふさぐほどの人垣ができている。
マレーシアの有名人でもいるの?
イケメンスターなら、見たいぞ…
でも、演説みたいなのが聞こえてくるから、政治家?
なんて思っていたら、セレベス・エクスプローラーのドライバーがぬっと現れ、「あそこから入れるから」と入り口をさされたときに、「この人ごみ、なんで?」と聞くと「ハジ」との返事。
ミーハー的発想とはほど遠い、ムスリムの、聖なる巡礼出発の壮行会だったようだ。
チェックインカウンターで、荷物を預けると、まだまだ器材は完璧に乾いていないが17キロ。
クレッシーサブの軽量バッグに本当に救われているが、だいぶくたびれてきた。
そろそろ買い替えかなぁ…。
タワウ空港はマグナムアイスポイントだけれど、さすがに体が欲しない。
今年は時間に余裕があるので、売店を順番に冷やかす。
ダイバー御用達のTシャツ&バティークショップは閑古鳥。
店員は珍しく男子で、スマホに夢中で商売っ気まるでなし。
私たちはTシャツを広げてみたり、バティークを引っ張り出してみたり、バングルをはめてみたり。
それでも店員はひたすらスマホに没頭。
まあ、全体的に不作な感じで、すぐに飽きてしまった。
タワウ空港のトイレは臭い、水浸し、流れが悪い、トイレットペーパーない率高い、たまにゴキブリも出ると、なるべく避けたい場所。
最近はなるべく後方の席を取って、機内のトイレを利用するようにしているほどだ。
でも、なにやらMHの発券カウンター横のトイレサインが変わっていたので、とりあえず寄ってみた。
すると、見た目は今風の、真新しい内装に改装されていて軽く感動。
でも、やっぱり臭かったし、水浸しだし、トイレットペーパーもなかった。
キレイにしようと思えば、キレイでいられるレベルのトイレなのに残念なことだ。
チャンギを見習って、個室があくたびに、おばちゃんがチェックくらいにしてほしい。
マレーシアの空港のトイレを使うたびに、いつも空港税返せと思う。
私たちと入れ違いに、ハジへ出かける白装束の善男善女が、次々にトイレとお祈りルームに吸い込まれていった。
ボーディングタイムが近づいて、出発階にあがると、セキュリティチェックでモバイルボーディングパスの扱いに一苦労。
セキュリティのおばちゃんが画像が小さくて字が見えないから、大きくしろとか…。
そして、待合室(といっても巨大で入り込んできた鳥もパタパタ飛んでいるけど)のベンチでぼーっ。
セレベス・エクスプローラーに乗っていたブラジル人4人組が見えた。
またこれからブラジルに帰るのは、ものすごく長旅なんだろうなぁ…。
ボーディングタイムになっても、いっこうにアナウンスは流れてこない。
同じ時間帯に出発のAir AsiaのKLゆきも、MHのKLゆきも行ってしまい、出発ホールは寂しくなった。
あまりにもガラガラになったので、搭乗口の方にゆき、自分が乗る機材に自分の荷物が吸い込まれているのをしっかり見届けた。
ランプ職員のオジサンが、こちらにむかって一生懸命手を振っていた。
そして、ゲートでも、またまたモバイルボーディングパスはもたつくのであった。
フライトはほぼ満席。
離陸すると、ボルネオ・グリーンが見えたのもつかの間。
すぐに真っ白い世界になった。
気流は悪めだし、下界は見えないし、キナバル山のキの字もなかった。
着陸態勢に入って、やっと下が見えてきた。
着陸したら着陸したで、なかなかドアが開かないし、ハジに出かける善男善女たちは、比較的高齢なので、動きもゆっくり…。
みんなおそろいのバッグを持っているのだが、他人のバッグを間違って出すと、またそれを戻したりしていて、ムダな動作が多い。
仲間なんだから、そのまま出して渡してあげなさいと思うのだが…
KKIA(Kota Kinabalu International Airport)
飛行機から降りるのは遅かったが、荷物はいちばんのりに近い勢いで出てきた。
外に出たら、迎えを探す。
きょうは、サバハンフレンドが、ボランティアなお迎えにやってくる。
来てくれるのは、元SDC(シパダン・ダイブ・センター)のダイブマスターで7年ぶりの再会。
先週の土曜日、タワウ往きのフライトディレイをもたらしたKK界隈の天候不良。
翌日になってジェリーが、「きのうのディレイは何があったんだ?」と聞いてきたので、「KKエリアの悪天候だよ」と応えたら、「ピナンパンは、今、ばんじる」と言っていた。
ピナンパンはKKの郊外に位置するエリアで、ばんじる(banjir)はマレー語で洪水のこと。
避難しているエリアもあるという。
ピナンパンは、KKからシパダンに来ているDMやイントラの家があるところ。
ピナンパンの人びとはどうしただろう?とふと思い、Facebookに今でもときどきメッセージをしてくる野郎に、「今、シパダンなんだけど、そっちの洪水だいじょうぶ?」とメッセージしてみた。
それも、ほとんどつながらないセレベス・エクスプローラーのWiFiがたまたまつながったとき、せっかくつながってるんだし、と思いつきで送ってみたのだ。
ご本人様はのんきに旅行中だったようで、洪水とは無縁のようだったが、「イッショニノムシタイ」ということで、日曜日に空港に迎えに来てくれるという。
マユツバだったが、本当にやってきた。
ハイラックスで、どや顔であった。
ホテル63
KKIAを出発したら、チェックインと荷物を置きに、きょうのホテル、Hotel Sixty3へ。
名まえを言っても、サバ人は「?」
「たぶん、63番地にあるんだよ。新しいホテルで、ボルネオ・ダイバーズの方にあるやつ…」
「KKには1年に4か月しかいないからワカラナイ…」と頼りないローカル。
最後は、みんなできょろきょろして、無事到着。
機材干しのために、2名なのに4名まで泊まれるファミリールームをとったら、なかなか無駄に広くてよろしい。
でも、ビューは全然ダメだ、
荷物を置いて、またまたハイラックスに乗り込む。
大茄來海鮮餐庁 Welcome Seafood Reswtaurant
夕暮れのKK。
サバ人は、Newなシーフードレストランに連れて行ってくれるという。
サバ州東のタワウ、西のKKで、シーフード三昧とは、幸せな日曜日。
他の海にゆくよりシパダンが好きなのは、このサバ州の食にもあることは否めない。
車を止めたのは、SEDCOコンプレックスの裏手に近年できたビルの前。
ふと、店の冷蔵庫を見ると、ココナッツプリンが。
友だちとふたりで、「あ~!ここにココナッツプリンが!」と狂喜。
しかし、ココナッツプリンを連呼するわれわれを尻目に、スポンサーになるであろうサバ人はずんずん先へすすんでゆく。
そして、エアコンのきいた屋内の席をGET。
テックダイバーとなった今、裕福になったようだけれど、どことなく不運な本人の身の上話や、SDCのダイブマスターの今についてききながら苦しいほど飲み食い。
SDCのダイブマスターの多くはテックダイバーとなり、今は富裕層。
もともとSDCは裕福な家のご子息率が高かったが。
みんな仲良くテックの道にすすみ、みんなハイラックス、みんな車で1分圏内に住んでいて、ビルも共同購入。
どんだけ寄り添ってるんだ、あんたたち。
テックの仕事では、シンガポールをベースにロシアなんかにも行き、オフの4か月しかKKにいないらしい。
テックダイバーは300m潜って10日のチャンバーってな具合らしい。
危険職業だから、そりゃ、高収入でしょうね。
エビ、ホタテにサユルマニス。
やっと出会えたサユルマニス!
カニも来た。
そしてローカル調合のチリ・ガーリック・醤油のスペシャルスパイス。
Tiger片手にもうたまらん。
たらふくごちそうになってしまった。
持つべきものは、友だちだねぇ。
皿がカラになると、ウェイティングの人びとの視線がつきささるので、出ることにした。
大混雑の超人気店。
ここにココナッツプリンがあるし、まじにおいしいし、もう来年からタワウの町に行かなくてよいかも。
さて、これで帰るのかと思ったら、オイスターバーにゆくといいだした。
へ?ホタテのうえに牡蠣ですか?
「私、牡蠣にあたるんですけどー」と異議を唱えるが信念を曲げぬサバ人。
20時 オイスターバー
オイスターバーはワリサン・スクエアにあった。
食べる人は中、飲むだけは外。
おなかもいっぱいだし、あたるオイスターに挑む気はない。
ひたすらTiger生をぐびぐびと。
もうビール腹。
なのに、「これからバーホッピングにゆく」と言い出した。
なんですとーーー???
「シェンにゆく」
シェンとは、ハイアット下にある、シェナニガンというバー。
白人やこっちのボーイズは大好き。
特に、シパダンのダイブマスターは皆、「KKでシェナニガンに行こう」をお約束のように言う。
今でもKKにしゃれたBARは稀少だが、ひと昔前は、本当にシェナニガンくらいしかなかった。
でも、未だにシェナニガン?
これは二十歳そこそこの若者の言うことかと思ってたけど、もう、あんた、30代も半ばじゃないの。
英米人もシェナニガンが大好き。
シパダンで出会う英米人は、KKはシェナニガンがよかったと絶賛。
私がKKでIDC(ダイビングのインストラクター開発コース)を受けたときは、同期のイギリス人とそのGFと、IE(インストラクター試験)前夜まで気晴らしにシェナニガン、IE合格したらまたまた打ち上げにシェナニガン…。
ということで、私もなにげに結構行ってるが、生演奏がはじまると、腹から声を出さないと会話ができなくて、疲れるのでネガティブ。
バンドはだいたいフィリピノだが、聞き入るほどでもないのもまた事実。
それにもう、これ以上ビールは入らないぞ。
車でさっそく移動というが、腹ごなしと酔い覚ましをしたい。
ちょっとやそっと歩いたって、こなれるものではないが、少し夜風にあたりたいので、車は固くお断りし、必ずシェナニガンに行くからさ、と言って、海沿いの道を、ハイアットへ向かった。
21時 シェナニガン
シェナニガンへ着くと、黒服の大柄な店員が「Your Friendが中でお待ちです。」
ぷっ。
日曜夜のシェナニガンはらーがーらーがー。
ここでまたBEERを飲みだす。
レッドブルガールがやって来た。
日本のように、サンプル配布かと思ったら、半ダース買ったらラッキードローが引けるとかいうイベントなのでパス。
やがて、生バンドがはじまってしまった。
いえすたでぃ~。
けっこう何曲も歌っていた。
そして、バンドが終わると、バンドのヴォーカル女子の一人があいさつに来た。
スタッフも挨拶にくるし、サバ人、そうとうここに入れあげているに違いない。
そして今度は「リンタスにゆく」と言い出した。
「え~、今から~???」
23時リンタス 謎のカラオケ屋
KKの夜は早い。
リンタスも郊外。
KKの町中に泊まっているのに、わざわざ郊外に出向くのなんていやだー。
今宵サバ人がリンタスに行きたいのは、リンタスには日本人がまず来ないというのがポイントらしい。
でも、私、リンタスも過去に数回行ったことあるんだけどなぁ…。
なんでも、とあるチャイニーズガールがcrazy about meで迷惑してるとかなんとか言っている。
相変わらず、自己評価高いねー。
そのチャイニーズガールから呼び出しがかかってる模様。
ぶつぶつ言いながらも、まあ、3件はしごして高額ゴチになっていることもあり、おつきあい。
リンタスは、ほぼチャイニーズのテリトリーだそうだ。
「いまから行く店では、yesとnoしか言うな。そうすれば君たちが日本人とわからない」とくぎを刺される。
そんなに反日感情強いんですかい。
着いてみたら、やっぱり、I 've seen this place before...
しかし、リンタスでも、こんな胡散臭い店、KKで入ったことないよな店。
だいたい、店名から「酷い」じゃん。
中からカラオケがガンガン聞こえてくる。
カラオケぇ~?KKでぇ~?と拒否しながらも、もう全身の水分はすべてタイガービールな感じなので、へらへら入る。
店では、チャイニーズ男子が熱唱中。
こっちこっちと言われ、若い男女が数人いるテーブルに入ると、いまどき見たことないような、80年代の刈り上げみたいなおばさん(に見える30代かと)がサバ人にハグってる。
次の瞬間、おばさん、フレンドリーに、コンニチワーとこちらにしぇいくはんずしてきた。
他の若い子たちも、みんな口々に、片言で、いろんな日本語を話してくる。
ちょっと、私たちにYesとNoしか言うなって言ってたじゃん。
「コラ!Youがmeたちおらん・じゅぷんを連れてきたって言ったんでしょーーー!」
サバ人は、この店にははじめて来た、こんなとこだって知らなかった、と言い訳。
カラオケの騒音をガマンして飲んでるだけならまだしも、一人、目のすわった女子がテーブルの一人ひとりにからみ、イッキを強要する。
飲まないかぎり動かないので、1、2杯ぐびっとやって、サバ人にもう帰ろー、と訴え。
「チョットマッテ、ユクリユクリ」と言われるが、とりあえず、自分たちだけでも店から脱出。
真夜中、リンタスの雑居ビルの階段にべたっと座って、私も何やってんだか。
サバ人とは初対面だった友だちに謝り、ても笑えたねーということで…。
そして出てきたサバ人に送ってもらい、ホテルに帰った。
最後の店の展開で、サバ人ともども、やや某然…。
もともと嵐がもたらした再会だから、まあ、こんなもんでしょう。
思えば、サンキューくらいのカンタンな感じで別れてしまった。
いつかお礼は倍返しにしないとね。
また7年後くらいかな?
部屋にかえり、ビールがぐるんぐるん回っているまま、器材干しにいそしむわれわれであった。