2010年3月25日(木)・その1
ここがインド領であることを忘れさせる、美しい島、ハブロック・アイランド。
このビーチで、本日の、というより、この旅のメ~ンエベント、エレファント・スイムだ。
ゾウの名まえは、ラジャンさんという。もうすぐ還暦の59歳。
クリアで穏やかな海だが、波打ち際近くでは、小ぶりな波がブレイクしているので、水面で待機していると、けっこう波に翻弄される。
やってくるラジャンさんとゾウ使い。
エントリー。
まずは着底、鼻を水面に出して、息を吸って~!?
泳ぐ。
息継ぎをしながら泳ぐ。
笑っているようにみえる。
まだまだ泳ぐ。
ゾウ掻きの足。
スイミングタイムしゅうりょー!!着底とともに、すごい煙幕。
エキジット。
さよなら、ラジャンさん。
「ぐっじょ~ぶ!」とでも言っていそうなパープルシャツが、オーナーか?
と思ったら、戻ってきて再エントリー。
「邪魔だよ…。」私だけでなく、ラジャンさんもそう思ったかも?
みんなの画像映像にうつりまくった、パヌニーヨットの社長・ジャックリン。
黒目がちに泳ぐラジャンさん!? ゾウ使いの直立姿勢がうける。
浅くなって…
これでおしまい。
こんどこそさよなら、ラジャンさん。
ラジャンさんは、もとは木材を運ぶ労働ゾウだったそうだ。
いまでは完全なツーリスト・アトラクションだが、泳ぐゾウは圧巻。
と、楽しかったエレファント・スウィムなのだが、これにいたるまでには紆余曲折が・・・。
当初、エレファント・スイムは、ダイビング最終日3月28日に予定されていて、エージェントを通して段取りされていたらしいが、なんでもナショナル・ジオグラフィックの取材が入り、そっちに予約をまわしちゃったらしい。ありえない。そりゃ、ナショジだもの、長いものには巻かれたい気持ちはわかるけど、けしからん。そして、われわれのエレファント・スイムは、クルーズのルートを変えてまで、3月25日にスケジュールしなおされたわけだが、オーナー側は、そんなに頻繁にはゾウを泳がせられないとか、なかなか話がまとまらなかったようだ。しかも、最初はひとりUS50ドルと聞いていたのが、US125ドルに高騰。ムキーッ!おまけに、ゾウは泳がないかも、という予防線つき。生き物だから、泳がなければ悲しいが、それはいたしかたない。でも、いくらなんでも倍以上の値上がりはないでしょ!?と思うが、それでもひと目、ゾウが泳ぐ姿を見たい、という人々の心理を巧みに利用して悪質だ。
また、一度にゾウと泳げるのは10名、という決め事もあるらしく、クルーズ参加者全員が泳げない危機もあったようだが、2回に分けて行くことになった。値段も最初はもっと高いことを言っていたらしい。e-diveと主催者の間にたったエージェントが使えなかったらしく、直接ラジャンのオーナーと交渉の結果、3月25日のスイミングが実現したのも、値段が125ドルで落ち着いたのも、e-diveスタッフと、カメラマン・越智さんが頑張った、血と汗ではなく、ひたすら汗と汗の結晶なのだ。だって、当日の朝、島へ対話にいった越智さんの汗だくぶりは、すさまじかったもの。
多くのひとびとが、エレファント・スイムを楽しみにしてきていたが、中には当初から「ゾウと泳いでどーする?」と、このごたごた発生前からパスする気まんまんの、自分をしっかり持った方たちもいらして、彼らはあっさりパス。私は75ドルの値上げはしゃくだが、今後この海に来ることはないだろうから、きっとこれがゾウと泳ぐ最初で最後のチャンス。それに、ラジャンさんが亡くなったら、泳ぐ跡継ぎはいないそうだ。行っとけばよかった、と思うよりも、行っとこう。パスした4名分のポストは、「2度行きたい、125ドル×2回払うぞ~」という裕福な人たちがとってかわった。
ところでラジャンさんは、1回目は泳いでも、2回目はもうやだ、になるかもしれないし、逆もありかもしれない。でも、なんとなく2回目のほうが分は悪そうだ。が、すったもんだしたくじ引きの結果、私がひいたのは2回目。スイミング時間も、ラジャンさんしだい。泳がなくてもビーチにむかったら45ドル、海にふみこんだら全額とか、不条理な条件てんこもりだったが、ラジャンさんは、1回目も2回目もしっかり泳いだ。2回目にいたってはアンコールスイムまでしてくれた。終わりよければすべてよし…
~~~余談~~~
帰ってきてから知ったこと。
ラジャンさんについては、ハブロックアイランドのBarefoot Scubaというダイビング・サービスからのリンクに詳しく書かれている。
価格高騰ぶりに、エレファント・スイムは、言い値?時価?と思えたので、いったい、ふつうはどのくらいの金額がかかるのだろうかとググルって見た。すると、Rajan-The diving elephantで公示価格はなんと、ダイビング10900ルピー也。シュノーケルでも9900ルピー。ちなみに1ルピー約2.28円だから、悪質に値上げというよりは、もともとが法外に高いのだ。ラジャンさんのオーナーは、もともとリッチらしいか、ますます豪華なラジャン御殿がたつにちがいない。
このラジャンさん、「落下の王国」という映画に出演したことがあるそうで、webではセレブ象扱いされていた。セレブだけあって、みんなの気をもませたり、アンコールスイムしたり、さすが見せ方知ってるね!?映画でのスイミングシーンは、You Tubeで、"the fall elephant"というキーワードから検索することができる。でも、映画より、われわれのときのほうが、水はきれいだった。
ラジャンさんの数奇な半生(おおげさ)については、Who is Rajanで知ることができる。また、ラジャンさんに関するFAQまであって、そこには、Why is it so expensive?なんてのもある。もっともらしいAnswerが書いてあるが、もちろん納得はいってない。
Barefoot Scubaのキャッチコピー、once in a lifetime experienceは、言いえて妙だ。
つづく
ここがインド領であることを忘れさせる、美しい島、ハブロック・アイランド。
このビーチで、本日の、というより、この旅のメ~ンエベント、エレファント・スイムだ。
ゾウの名まえは、ラジャンさんという。もうすぐ還暦の59歳。
クリアで穏やかな海だが、波打ち際近くでは、小ぶりな波がブレイクしているので、水面で待機していると、けっこう波に翻弄される。
やってくるラジャンさんとゾウ使い。
エントリー。
まずは着底、鼻を水面に出して、息を吸って~!?
泳ぐ。
息継ぎをしながら泳ぐ。
笑っているようにみえる。
まだまだ泳ぐ。
ゾウ掻きの足。
スイミングタイムしゅうりょー!!着底とともに、すごい煙幕。
エキジット。
さよなら、ラジャンさん。
「ぐっじょ~ぶ!」とでも言っていそうなパープルシャツが、オーナーか?
と思ったら、戻ってきて再エントリー。
「邪魔だよ…。」私だけでなく、ラジャンさんもそう思ったかも?
みんなの画像映像にうつりまくった、パヌニーヨットの社長・ジャックリン。
黒目がちに泳ぐラジャンさん!? ゾウ使いの直立姿勢がうける。
浅くなって…
これでおしまい。
こんどこそさよなら、ラジャンさん。
ラジャンさんは、もとは木材を運ぶ労働ゾウだったそうだ。
いまでは完全なツーリスト・アトラクションだが、泳ぐゾウは圧巻。
と、楽しかったエレファント・スウィムなのだが、これにいたるまでには紆余曲折が・・・。
当初、エレファント・スイムは、ダイビング最終日3月28日に予定されていて、エージェントを通して段取りされていたらしいが、なんでもナショナル・ジオグラフィックの取材が入り、そっちに予約をまわしちゃったらしい。ありえない。そりゃ、ナショジだもの、長いものには巻かれたい気持ちはわかるけど、けしからん。そして、われわれのエレファント・スイムは、クルーズのルートを変えてまで、3月25日にスケジュールしなおされたわけだが、オーナー側は、そんなに頻繁にはゾウを泳がせられないとか、なかなか話がまとまらなかったようだ。しかも、最初はひとりUS50ドルと聞いていたのが、US125ドルに高騰。ムキーッ!おまけに、ゾウは泳がないかも、という予防線つき。生き物だから、泳がなければ悲しいが、それはいたしかたない。でも、いくらなんでも倍以上の値上がりはないでしょ!?と思うが、それでもひと目、ゾウが泳ぐ姿を見たい、という人々の心理を巧みに利用して悪質だ。
また、一度にゾウと泳げるのは10名、という決め事もあるらしく、クルーズ参加者全員が泳げない危機もあったようだが、2回に分けて行くことになった。値段も最初はもっと高いことを言っていたらしい。e-diveと主催者の間にたったエージェントが使えなかったらしく、直接ラジャンのオーナーと交渉の結果、3月25日のスイミングが実現したのも、値段が125ドルで落ち着いたのも、e-diveスタッフと、カメラマン・越智さんが頑張った、血と汗ではなく、ひたすら汗と汗の結晶なのだ。だって、当日の朝、島へ対話にいった越智さんの汗だくぶりは、すさまじかったもの。
多くのひとびとが、エレファント・スイムを楽しみにしてきていたが、中には当初から「ゾウと泳いでどーする?」と、このごたごた発生前からパスする気まんまんの、自分をしっかり持った方たちもいらして、彼らはあっさりパス。私は75ドルの値上げはしゃくだが、今後この海に来ることはないだろうから、きっとこれがゾウと泳ぐ最初で最後のチャンス。それに、ラジャンさんが亡くなったら、泳ぐ跡継ぎはいないそうだ。行っとけばよかった、と思うよりも、行っとこう。パスした4名分のポストは、「2度行きたい、125ドル×2回払うぞ~」という裕福な人たちがとってかわった。
ところでラジャンさんは、1回目は泳いでも、2回目はもうやだ、になるかもしれないし、逆もありかもしれない。でも、なんとなく2回目のほうが分は悪そうだ。が、すったもんだしたくじ引きの結果、私がひいたのは2回目。スイミング時間も、ラジャンさんしだい。泳がなくてもビーチにむかったら45ドル、海にふみこんだら全額とか、不条理な条件てんこもりだったが、ラジャンさんは、1回目も2回目もしっかり泳いだ。2回目にいたってはアンコールスイムまでしてくれた。終わりよければすべてよし…
~~~余談~~~
帰ってきてから知ったこと。
ラジャンさんについては、ハブロックアイランドのBarefoot Scubaというダイビング・サービスからのリンクに詳しく書かれている。
価格高騰ぶりに、エレファント・スイムは、言い値?時価?と思えたので、いったい、ふつうはどのくらいの金額がかかるのだろうかとググルって見た。すると、Rajan-The diving elephantで公示価格はなんと、ダイビング10900ルピー也。シュノーケルでも9900ルピー。ちなみに1ルピー約2.28円だから、悪質に値上げというよりは、もともとが法外に高いのだ。ラジャンさんのオーナーは、もともとリッチらしいか、ますます豪華なラジャン御殿がたつにちがいない。
このラジャンさん、「落下の王国」という映画に出演したことがあるそうで、webではセレブ象扱いされていた。セレブだけあって、みんなの気をもませたり、アンコールスイムしたり、さすが見せ方知ってるね!?映画でのスイミングシーンは、You Tubeで、"the fall elephant"というキーワードから検索することができる。でも、映画より、われわれのときのほうが、水はきれいだった。
ラジャンさんの数奇な半生(おおげさ)については、Who is Rajanで知ることができる。また、ラジャンさんに関するFAQまであって、そこには、Why is it so expensive?なんてのもある。もっともらしいAnswerが書いてあるが、もちろん納得はいってない。
Barefoot Scubaのキャッチコピー、once in a lifetime experienceは、言いえて妙だ。
つづく