第3話:NYサルサコングレスのフリータイムの話。
*フリータイムとは~*
基本は見知らぬ男女が、1曲自由に踊る。
男性がリーダーとなり女性がそのリードに従い従順に踊る。
1曲ごとにお互いパートナーを替える。
男女の比率が悪いと女性は「壁の花」となる。
男女どちらからも誘っても良い。
大抵は男性が誘うパターン。
◆試練と冷や汗のON1。。。◆
ON2のサボール(味わい)を駆使したダンスに興奮し、気分は天女のよう。
満面の笑みを浮かべ、目はしっかり見開き、金メダル気分。
踵を返そうとした時、体躯のがっちりした男性が目の前にいた。
ショーンコネリーだった。
うそです。
顔のカテゴリーがです。
ショーン(源氏名)は嬉しそうに
「ON1?ON1?ON1!!」と連呼する。
ワタシが
「ON1&Cuban Style」と答えると同時に手を掴み、踊り出した。
ショーンはON2が踊れないため、ON1の女性を捜していたらしい。
ワタシが踊り終わるのを待っていたのだ。
踊り始めると強いテンションとリードに引っ張られそうになる。
いつもの日本人男性の柔らかいテンションとは真逆。
ワタシはベーシックステップを崩すまいと
背筋を伸ばし腹筋とお尻をひたすら締めた。
足と足とのすき間を作ったら最後、振り回されるのは目に見えている。
ワタシは平たい顔でぺらぺらの身体で、しかもただ一人ON1で踊っている。
転んぶもんか!とありとあらゆる対処で切り抜けた。
ショーンの力業に足が浮いてしまうのだ。
傍から見れば、コントに近いものがあったと思う。
そして今迄習った事の
「女性がやってはイケない事のまとめ」をダイジェストで実践。
冷や汗をどっさりかいた唯一の男性(笑)
ショーンとのダンスが終わり、すぐにイタリア系ON2ダンサーが目の前に。
ワタシの「ON1&Cuban Style」にアントニオ(仮名)もOK!
ノーネクタイの白いシャツに紺のジャケットと細いジーンズ。
イタリアンカジュアルで決めたアントニオはカッコいいサルサだった。
そしてYoutubeさながらの業が繰り出される。
ワタシが一つフォロー出来ると、また一つと業をかけてくる。
アントニオはワタシのベーシックステップを見ながらずーーと踊るのだ。
そしてアントニオは幾つかの難問を出してきた。
ワタシはフォロー出来ず、アントニオはこれくらい出来なきゃダメだよ。
と何度かご指導が出た。
アントニオは高度なテクニックとすごい柔軟性のある身体の持ち主。
こんな人と踊れたのは光栄だと心から思った人だった。
その後も南米のセルバンテスやジローイモ、ルイス、フェルナンドと踊った。
ショーン以外は全員ON2。
全員が間の取り方、テンションが違う。
表紙のSalsaの文字と色のようにそれぞれのカラーがある。
そこに場違いのように「へのへのもへじ」がワタシ。
こんな感じでした。分るかなぁ。。。
まるでサルサの
「合格まちがいなし!これが引っかけの試験問題だ」の連続だった。
✕○○△?!○✕?みたいな感じの結果。
今回のような場合、ON2を踊れる事に越した事はないが、
サルサは言葉がなくても、踏み方が違っても世界中の人と踊れるんだ♪
と確信!
サルサの核心の部分に触れたように感じた事で、大収穫だった。
大満足で足取りも軽く、ちょっとビールでもとカウンターバーに。
大ホールの後ろの分厚いカーペットの上では凄い光景が繰り広げられていた。
ワタシはほろ酔い気分もぶっ飛ぶくらい楽しくなった。
つづく
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On1の方がNYコングレスをどう過ごされたのか、とても興味がわきます。
続きを楽しみにしてますね!