昨日は、藤岡市のヤリタナゴ生息地で行われたヤリタナゴの移動作業に参加しました。
群馬県下には、かつて、ミヤコタナゴ、ゼニタナゴ、ヤリタナゴ、タナゴ、アカヒレタビラの5種類の在来タナゴ類が生息していましたが、現在はヤリタナゴ以外は絶滅してしまい、ヤリタナゴも藤岡市の一部にのみ細々と生き残っているという状況にあります。
藤岡市ではヤリタナゴを市の天然記念物に指定して保護しています
タナゴ類は二枚貝に卵を産みます。生活史の中で一倍弱い卵と仔魚の時期を貝の殻という頑丈な鎧で守ってもらうという巧妙な繁殖戦略です。
しかし、現在はこの繁殖戦略は完全に裏目になってしまいました。タナゴ類が産卵に利用してきたマツカサガイなどの淡水二枚貝が激減しているのです。
移動能力が弱く、生息環境の変化に敏感な淡水二枚貝は、魚よりもずっと弱い存在です。
淡水二枚貝の生息適地が減少したことによって、運命共同体のタナゴ類も減少してしまいました。
藤岡市のヤリタナゴ生息地では毎年、この時期にマツカサガイが生息していない水域や、冬季に断水する水路に入ってしまった個体を捕獲して繁殖適地に戻す作業が行われます。
この捕獲・移動作業は、ヤリタナゴの保護活動に取り組んでいる3団体(ヤリタナゴを守る会、ヤリタナゴ調査会、やりたなごの会)とヤリタナゴに関心を持つ人たちによって行われています。
ヤリタナゴ
今回、捕獲(保護)されたヤリタナゴの数は516尾。
捕獲されたヤリタナゴは、上流の繁殖適地まで運び、放流されました。
ヤリタナゴ以外に確認された魚種は、コイ、ギンブナ、モツゴ、タモロコ、オイカワ、タイリクバラタナゴ(外来種)、ヨシノボリ、ジュズカケハゼ、ドジョウ、ナマズ。
コイ
タモロコ
モツゴ
モツゴの別名は「くちぼそ(口細)」
おちょぼ口です
ヨシノボリ
ジュズカケハゼ
ナマズ
カワニナ
ヤリタナゴが生息している水路
生息地でも、このような土水路が、次々と“近代的な”三面コンクリート水路に造り替えられています
土水路よりも三面コンクリート水路の方が、管理は較べものにならないほど楽でしょう。身近な生き物の保護には、地域の人たちの協力が不可欠です。
生物多様性は人類共通の財産。しかし、それを保全するためにはその地域に人たちに“負担”を強いることもあります。それをフォローするは行政の役割であり、都市住民も負担を共有するべきだと思うのです。
※ヤリタナゴは藤岡市の天然記念物に指定されているため、捕獲は禁止されています。今回の作業は、市の許可を得た上、文化財保護担当官の立ち会いのもとで行われました。
ヤリタナゴと仲間たち 藤岡市
さて、この時期の外での作業は体が冷えます
毎回楽しみなのが、やりたなごの会の皆様が作ってくれる温かい料理
今回は、けんちんうどん
う~ん、美味しい!
こういう体が温まるものが、何よりのご馳走でございます(^^)
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
(おまけ)
今宵の月
群馬県下には、かつて、ミヤコタナゴ、ゼニタナゴ、ヤリタナゴ、タナゴ、アカヒレタビラの5種類の在来タナゴ類が生息していましたが、現在はヤリタナゴ以外は絶滅してしまい、ヤリタナゴも藤岡市の一部にのみ細々と生き残っているという状況にあります。
藤岡市ではヤリタナゴを市の天然記念物に指定して保護しています
タナゴ類は二枚貝に卵を産みます。生活史の中で一倍弱い卵と仔魚の時期を貝の殻という頑丈な鎧で守ってもらうという巧妙な繁殖戦略です。
しかし、現在はこの繁殖戦略は完全に裏目になってしまいました。タナゴ類が産卵に利用してきたマツカサガイなどの淡水二枚貝が激減しているのです。
移動能力が弱く、生息環境の変化に敏感な淡水二枚貝は、魚よりもずっと弱い存在です。
淡水二枚貝の生息適地が減少したことによって、運命共同体のタナゴ類も減少してしまいました。
藤岡市のヤリタナゴ生息地では毎年、この時期にマツカサガイが生息していない水域や、冬季に断水する水路に入ってしまった個体を捕獲して繁殖適地に戻す作業が行われます。
この捕獲・移動作業は、ヤリタナゴの保護活動に取り組んでいる3団体(ヤリタナゴを守る会、ヤリタナゴ調査会、やりたなごの会)とヤリタナゴに関心を持つ人たちによって行われています。
ヤリタナゴ
今回、捕獲(保護)されたヤリタナゴの数は516尾。
捕獲されたヤリタナゴは、上流の繁殖適地まで運び、放流されました。
ヤリタナゴ以外に確認された魚種は、コイ、ギンブナ、モツゴ、タモロコ、オイカワ、タイリクバラタナゴ(外来種)、ヨシノボリ、ジュズカケハゼ、ドジョウ、ナマズ。
コイ
タモロコ
モツゴ
モツゴの別名は「くちぼそ(口細)」
おちょぼ口です
ヨシノボリ
ジュズカケハゼ
ナマズ
カワニナ
ヤリタナゴが生息している水路
生息地でも、このような土水路が、次々と“近代的な”三面コンクリート水路に造り替えられています
土水路よりも三面コンクリート水路の方が、管理は較べものにならないほど楽でしょう。身近な生き物の保護には、地域の人たちの協力が不可欠です。
生物多様性は人類共通の財産。しかし、それを保全するためにはその地域に人たちに“負担”を強いることもあります。それをフォローするは行政の役割であり、都市住民も負担を共有するべきだと思うのです。
※ヤリタナゴは藤岡市の天然記念物に指定されているため、捕獲は禁止されています。今回の作業は、市の許可を得た上、文化財保護担当官の立ち会いのもとで行われました。
ヤリタナゴと仲間たち 藤岡市
さて、この時期の外での作業は体が冷えます
毎回楽しみなのが、やりたなごの会の皆様が作ってくれる温かい料理
今回は、けんちんうどん
う~ん、美味しい!
こういう体が温まるものが、何よりのご馳走でございます(^^)
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
(おまけ)
今宵の月
初めてこのような作業を知りました。
大変な作業ですよね。
もっと多くの方々に知ってもらい、関心を持ってもらえるといいなと思いました。
それと・・・
いろいろな魚たちのアップ顔を見せていただきありがとうございますー!
こんなに近くで見たこと今までなかったような。。。
けんちんうどんが美味しそう!
何よりのご馳走ですね。
とても大変で、とても大切なお仕事をしていただいていますね!
心から御礼申し上げます。
ところで、私が30以上前に仕入れた知識によると、タイリクバラタナゴが他種(在来種)を駆逐しつつあるように記憶しておりました。
群馬では状況が違うのでしょうか?
それとも、全国的に状況が変わってきたのでしょうか?
里山の小川が残る貴重な場所ですよね。
今度来るときはぜひ連絡ください。
お茶の一杯も出しますので。^^
ヤリタナゴをはじめ、昔は身近にいた生き物たちが少なくなっているのは悲しいことですね。
冷えた体には、熱々のうどんが、嬉しいご馳走でした(^^)
タイリクバラタナゴの侵入による遺伝子汚染で壊滅状態にあります。
それから、産卵母貝の競合も問題です。
しかし、その影響よりも、在来タナゴが激減した理由は
全国的に、ため池や用水路の環境変化によってマツカサガイなどの
貝類が減少したことが大きいと思います。
特に麦作地帯では、水田の乾田化によって水辺の生き物が大きな影響を受けています。
これからも、この環境を残していって欲しい場所です。
今度行く時は、ご連絡しますので、お茶菓子もよろしく・・・(^^)
実は僕もこの2009年のヤリタナゴの移動〔秋〕
の参加者なんです。
あの時の事はよく覚えてます。
僕もヤリタナゴが大好きです。
頑張って保護していきましょう。
ここのヤリタナゴは、群馬県唯一の在来タナゴ個体群ですからね。
県をあげて保護に取り組む必要がありますよね。