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2022年秋の交通実験における六甲山牧場付近のグリスロの様子はこちらとこちら
私が乗車したグリスロは、こんな寒い日には実にありがたい密閉タイプです。2人掛けの席ごとにドアが取り付けられています。
浜松ナンバーで、前面には「TAJIMA」と書かれており、東京都中野区に本社をおき静岡県袋井市に次世代モビリティ事業部があるタジマモーターコーポレーションの「nao」です。
https://tajima-motor.com/nextmobility/news/231103-2_news (神戸市の社会実験に参加する旨のアナウンス)
https://tajima-motor.com/nextmobility/product/green (紹介ページ)
https://www.tajima-motor.com/nextmobility/pdf/TNA23102_tajima_nao_A4flyer.pdf (カタログ)
どこの国で製造されたかは同社が公開している情報の中には見当たりませんでしたが、ドア部分のガラスには中国の電気自動車メーカーの社名が印字されていました。ITMediaのサイトに2022/9/18付で掲載された「東急バスのEV自動運転バス 当面の目標は「路線バスの先」にある」の記事には、「中国製のゴルフカートを改造しているという」の文言があります。
私を含め7人の乗客を乗せ出発しました。ドライバー以外の係員の添乗はありません。
走行中の車内から見た前方の様子。途中でグリスロとのすれ違いを期待していましたが、やってきたのは残念ながらジャンボタクシーだったので撮影せず。
六甲山牧場の駐車場に到着。ただ、2022年と様子が異なり、すぐ前にあるはずのQ・B・Bチーズ館がありません。
実は、2022年の発着場所が南駐車場だったのに対し、2023年は全く別の場所にある北駐車場に変わっていたのです・・・
六甲山上方面のバスはグリスロのすぐ横に停車するので、乗り換えの便利さは2022年と変わりませんが。
そして、現地で充電が可能になったので、グリスロを運行する側にとっても便利です。
六甲山牧場のグリスロの発着場所・バスとの乗り継ぎ場所を2022年から変更する件は、神戸市公式サイトで公開されている六甲山・摩耶山の交通のあり方検討会のうち、2022年の交通実験以降に開催された第5回~第7回の資料や議事録では一切触れられていません。たまたま現地におられた関係者に聞いてみたところ、南駐車場はQ・B・Bチーズ館ともども六甲山牧場の有料エリア内にあるため、六甲山牧場を目的地とせず単なる「バスとグリスロの乗り継ぎ地点」としての利用であっても結果的に有料エリアに入れてしまうのが問題視されたからだそうです。
確かに、南駐車場は自動車での来場を前提にしており、入口の料金所で牧場の入場料と駐車料金を同時に収受するようになっていますが(ストリートビュー参照)、北駐車場は入場ゲートの外にあるため入口では駐車料金のみを収受しています(ストリートビュー参照)。大いに納得ですが、2022年の交通実験の計画策定の過程ではこの問題を想定していなかったのでしょうか?
(つづく)