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横浜市内の東急・市営・神奈中共通定期券終了の背景と影響について <追記あり>

関連ブログ記事・・・2023/12/1付「東急バスの値上げ=川崎市内運賃廃止の背景について

横浜市内のJR横浜線中山駅・東急田園都市線青葉台駅発着路線の一部で発売されている共通定期券が、2024/3/23限り販売終了となります。

https://www.tokyubus.co.jp/news/5130f0aa4538c2b7700409a6385ff01288a073b5.pdf

同一区間を複数の事業者のバスが運行しているため、利用者の便宜を図って長年発売されてきましたが、「横浜市営バスにおいて、共通定期券の制度を維持することが困難」となったためです。現在利用中の定期券の有効期限が切れた後は、「各路線を運行している事業者が単独で販売している定期券を新規にご購入いただき、ご購入いただいた事業者のバスのみご利用ください」とのことです。

これですが、直接的には、現時点で対象区間の各事業者(東急・市営・神奈中)の運賃が同じになっている<大人普通運賃=220円>のが、東急バスのみが2024/3/24に値上げとなり、定期運賃も同社のみ引き上げられることによるもののようです。

1.23系統 青葉台駅~若葉台中央(市バス・東急・神奈中(境21、峰02含む))

23系統というのは横浜市営バスと神奈中バスの系統番号で、全くといっていいほど同じ区間を走る東急バスの系統番号は「青23」です。そして、神奈中バスの23系統は若葉台中央発着ですが途中のJR横浜線十日市場駅までしか行きません。若葉台中央~十日市場駅間では神奈中バスの境21系統(三ツ境駅北口~若葉台中央~十日市場駅)と峰02系統(鶴ヶ峰駅~若葉台中央~十日市場駅)も運行されており、両系統も該当区間のみこの共通定期券で乗車可能です。

なお、各系統は共同運行扱いにはなっておらず、東急バス・市営バス公式サイトの時刻検索ではそれぞれ自社運行便しか表示されません。

2.90系統 中山駅北口~青葉台駅(市バス・東急・神奈中)

90系統というのは横浜市営バスと神奈中バスの系統番号で、東急バスの系統番号は「青90」です。3事業者とも同じ区間を運行していますが、このうち横浜市営バスと東急バスの2社に関しては共同運行扱いになっているようで、東急バス・市営バス公式サイトの時刻検索では互いに両事業者の便とも表示され、さらに東急バス側は事業者名が表示されず全便が「青90」扱いとなっています。一方、神奈中バスの90系統は平日朝の通勤通学時間帯に2往復のみ運行となっており、東急バス・市営バス公式サイトの時刻検索では表示されません。

3.305系統 中山駅北口~貝の坂(市バス・東急)

305系統というのは横浜市営バスの系統番号(中山駅北口~市が尾駅間)です。このうち中山駅北口~貝の坂間については東急バスの市43系統(中山駅北口発着)も運行しているため、

https://www.tokyubus.co.jp/route/routemap/pdf/11_nijigaoka.pdf

共通定期券を発売しています。市43系統も市が尾駅を経由しますが、貝の坂以北のルートは両者で異なります。

 

ということで、90系統の共通定期券の利用者にとってもっとも影響が大きそうです。現時点では1日を通じると東急バスと市営バスがほぼ均等に担当していますが、共通定期券だと担当会社を意識することなく来たバスに乗車できます。しかし、2024/3/24以降もダイヤに変更がなければ、違いを意識して乗車せねばなりませんからね・・・ 当然、割安な市営バスの定期券に人気が集中するものと思われますが。

 

<2/11追記>

神奈中公式サイトに掲載されている共通定期券販売終了の案内には、

https://www.kanachu.co.jp/news/pdf01/somu/2024/0205_poster.pdf

「56系統、62系統、119系統、172系統、248系統及び256系統の共通定期券については販売を継続します。」の文言が追記されています。

神奈中バスの横浜市内均一区間の運賃は今後も市営バスと同額なので、両事業者間のみであれば共通定期券の制度は維持可能なわけですね。

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