GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

最後の朝日駅伝に思う

2011-01-14 23:51:00 | 日 記
去る11日、福岡で開催された朝日駅伝
62回目を迎えた今回をもってその大会の歴史の幕を閉じました。
レースは最後の大会を惜しむかのように地元・福岡のチームが1,2位を独占。3位にも九州の名門・
旭化成が入りました。

高校駅伝、箱根駅伝、ニューイヤー駅伝などが華々しく開催される一方、過去多くの強豪チームや一流
選手が参加活躍したこの様な大会が姿を消すのはやはり寂しい気がします。
過去には中国駅伝、青森―東京縦断駅伝なども大会運営費の不足などを理由に休止に至ったのを思い
出します。
駅伝を含めた長距離ロードレースはこれまで主に大きな新聞社が主催、その運営費の多くを負担。
しかし今は多くの新聞社が活字離れや広告収入の減少で売り上げが伸び悩んでいる中、多くの大会
運営費を毎年負担していくのは厳しいといった状況も理解できます。
更に公道を使用するレースは観衆こそ集まれど、野球やサッカーの様なスタジアムで開催する競技と
違い観衆から入場料収入を得る事が出来ず。更にTVでの全国中継もないとなれば番組スポンサーからの
売上げも確保できない為、長時間に渡るレースの運営費を賄うのが困難になるのも仕方ありません。
その費用負担の影響は参加チームにも支障をきたします。仮に7区間の走る選手、補欠、サポート
スタッフも合わせると1チームの参加人数は10~15名。大会が遠方で開催されるとなれば交通費、
宿泊費だけでもかなりの額になり、このご時世なかなかチーム自身で全額経費を負担するとなると
厳しい状況と言えるでしょう。

個人的に駅伝はチームや選手強化、競技普及の手段として日本の陸上長距離界になくてはならない種目
だと思います。そして地方都市の多くの人などにも日本の一流ランナーの走る姿を間近で見てもらう事は
競技普及、人気向上の観点からも重要。そう言った意味でも朝日駅伝が陸上長距離界で果たした功績は
非常に大きかったのではと感じます。
一方レース過多により選手に負担がかかり過ぎるのは懸念材料でもありますが。。。
(この辺りはまたの機会に書こうと思います。)

いずれにせよ伝統や人気があり、またハイレベルな駅伝やロードレースの地方都市開催の機会を維持できる
仕組み作りを地域、協会、協賛企業、そしてチームが一体となって考えなければいけない時期にきている
のではと感じました。


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