何を持って一流とするかはわからない。
人気があるってことは一流ってこと?
実力がないと人気も出ないわけで。
おいしくないと客は来ないわけで。
特に飲食に関しては、
おいしくか、おいしくないか、だから
一流かそうじゃないかの判断は簡単なのかも。
おいしい!感じるのは、
味や値段、雰囲気、サービスなどの総合評価だ。
満足度ってことですね。
さて、そんな満足度が高く、連日客で賑わっていたすし屋さんで
バイトしていことがある。
味はもちろん、おいしかった。
値段も安くはなかったが、
毎日客で混んでいた。
おいしい、おいしくないで言ったら、
おいしいに決まっている。
じゃないと、店を開くわけがない。
おいしいという確信があるから、
お店を開いたのだと思う。
客に「お味はどうですか?」と尋ねることは、
「(総合的に)おいしいですか?」と尋ねることは、
「ここは地球ですか?」と尋ねるようなもので、
愚問も愚問なのである。
お客様に愚問を浴びせることは
お店として最低である。
「美味しい寿司を食べてる最中なんだから、
くだらない質問で邪魔するな!」と客の機嫌を損ねてしまう危険もある。
おいしいと感じなかった客は
来なくなるだけで、しょうがないこと。
みんなが食べておいしいものなんか、
ない!のである。
客の感想データを取り、
総合的にまとめ、
それにあわせた味作り、店作りなんてしていたら、
窮屈で、そのお店の個性、1番の人気の秘訣みたいなものが
死んでしまう。
それはファミリーレストランがやることであって、
一流のすし屋がやることではない。
店主は自分の感覚を信じるのみなのかも。
その分、バイト先の店主は感覚を磨いていた。
書物もよく読んでいたし、
人気のある他の飲食店にもよく食べにいっていた。
バイトである我々もよく連れていってくれた。
そして、自分のお店は自分の感覚1本でやっていたように見えた。
しか~し、なかにはコミュニケーションを取りたい客もいる。
そういう客に対してはしっかりと会話、質問していたりしていた。
お客様を満足させるのが一流であって、
「感想を聞かない」ことが一流ではないと思う。
たまに「マズい!」という客がいても、
しっかり聞いていた。
文句を言う客はまた来てくれるから、
言うのであって、「マズい」と感じてるのに
ダマって帰る客が、主人にとっては痛かったようだ。
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