この辺りは、昨日今日(アハ、もう一昨日昨日か)と青空が広がりましたが、風の冷たさは間違いなく冬を告げていました。
午前中に所用を済ませ、午後からは得意の引き籠もりです。
何をするわけでも無く、レコードをかけながら冷たくなりかけた珈琲をすする・・・・じつにイイ時間です。
一枚のLPが終わり、選曲を迷っている間に何気にテレビをつけてみたりして。
もちろん何かを見ようとの目的もありませんから、チャンネルをポコポコ変えてみると、BSプレミアムの『ザ・フォークソング』なる再放送番組にぶち当たりました。
なぎら健壱と坂崎幸之助が、
「ギターを始めるとだいたいがFのコードで挫折する・・・」
てな話をしております。
その間も次のレコードを選んでいる私、「ならテレビなんかつけるな」でありますが、そのテレビから突然
♪ おいらの恋した女は 港町のアバズレいつも ・・・・・♪
浅川マキの『かもめ』が流れてまいりました。
おもわず選曲をヤメ見入っていると
「あらら、山崎ハコじゃん」
そう、山崎ハコが『かもめ』を歌い始めたのであります。
浅川マキと山崎ハコ、私からすると「似て非なるもの」
昔、浅川マキが好きだと言うと、
「そんじゃ、山崎ハコも好きだろ」
と言う輩が多くて、そのたびに否定していた事がありました。(そのくせここでも以前取り上げたように『織江の唄』なんか好きなくせにね。笑)
その「似て非なるもの」が、浅川マキを歌っとるんでありますよ。そりゃアンタ聴いちゃいますわいな。
歌ったのは『かもめ』と『赤い橋』の2曲でありましたけど、聴き終えた私は、直ぐにLP『裏窓』をかけたのでありました。
(晴天の日曜の午後に聴くレコードじゃねぇ~~~!笑)
さても、ここに写した2枚のLP、じつは私の持ち物ではありません。(『裏窓』は、私所有の物と2枚あるんですけどね。)
これは昔、私以上に浅川マキファンだった友、T君の持ち物です。
我が青春の思い出を紐解くと、
ジャズ喫茶→ママ→ビール→酔ったイイ女→浅川マキ→寺山修司・真崎守
みたいな、一つの連想が浮かび上がります。もちろん、その中心はママであったのですよ。
ではT君にとって浅川マキはどんな存在だったのか?
それはほぼほぼ、先の連想と似かよったものだったのだと思います。一つ違っていたのは、私はママのそばにいつも居られて、T君は諸事情から逢えても年に数回であったということ
16,7の少年にとって、ほろ酔いのママがジャズ喫茶にもかかわらず浅川マキをかけて聴く姿・・・
「それってどうよ」
ってぇ話ですよ。(笑)
今、T君の消息は全く分かりません。
プレーヤーも持っていないのに、大事に持ち歩いていた2枚のアルバム、彼はそれを私に預けて何処かへ消えてしまったのでした。
何処かで、涙を流しながら浅川マキを聴く酔っ払いオヤジに出会ったら、
「あんた、バブを知らないかい?」
と、声をかけてみて下さい。そして、もし知っていると答えたら
「今でもあんたのレコードを大切に預かっているってさ」
と、伝えていただけないでしょうか。
てなことで、『料理当番、本日の一品』です。
午前中買い物に出かけると、パイカがありまして、えっ?「なんじゃいパイカって?」ですか?別に乳のデカい烏賊ではありませんで、豚のバラ軟骨です。
本来ならじっくり何時間も煮込むんでありますけど、そこは『文明の利器』圧力鍋がございます。
「何処が軟骨?」
てな感じまで煮込んでやると、スペアリブとはまた違った美味しさがあります。
付け合わせは、煮卵にマカロニグラタン風焼き物とかにかまサラダです。
お弁当はこんな感じ。
さて、今日の一枚は、以前紹介済みのクリフォード・ブラウンです。ちなみに今日最後に聴いた一枚です。
同日録音の『BEST COAST JAZZ』とともに、東西オールスターのジャムセッション、いかにもコマーシャリズムを感じる設定ではあります。
どうみても、イイ演奏は・・・・・
ブラウニーってぇ人は、『CLIFFORD BROWN WITH STRINGS』なんかでもそうですけど、下手な心配をことごとく覆してくれるお人なんであります。
このアルバムもまさにそんな一枚ですよねぇ・・・
「AUTUMN IN NEW YORK」なんか、むちゃくちゃ感じはエエんですけど、「この調子でB面全部?」と思わなくも無い。それがイイ意味で裏切られるんですねぇ
まぁまぁ、「さすが愛するブラウニー」そんなところです。
CLIFFORD BROWN ALL STARS
1954年8月11日録音
CLIFFORD BROWN(tp) HERB GELLER, JOE MAINI JR.(as) WALTER BENTON(ts) KENNY DREW(p) CURTIS COUNCE(b) MAX ROACH(ds)
1.CARAVAN
2.AUTUMN IN NEW YORK
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