先日、息子が会社から帰るなりリビングにやってきました。
普段は、帰ってくると自分の部屋に直行して、その後顔を見せることはないのですが、その日は珍しく自分の部屋には行かずに、リビングへやってきました。
そして、
「今日、会社で事件があったんだよ。」
と言います。
その事件について、真っ先に話がしたかったようです。
事件と言っても、大きな事件というものではなく、駐車場に置いてあった社内の人の車がいたずらされたというものでした。
息子の職場は、24時間体制なので、日勤、夜勤、中勤と3交代制の勤務になっています。
その日、夜勤だった人が朝、帰ろうとしたところ、自分の車にいたずらされているのを見つけて、会社に届けたということでした。
息子は、その時は日勤で、朝、会社に行くと、そのことで騒ぎになっていて、だいたいの事情を聞いたと言います。
車のいたずらというのは、車のボディ部分に赤いスプレーで持ち主の名前が書かれていたそうです。
持ち主の名前が書かれていたということは、当然、その車がその人のものだというのを知っている人の仕業です。
持ち主が言うには、夜勤で、家を出たのは夜だったため、もしかしたら、家の駐車場でいたずらされていたのに気づかなかった可能性もあるということでした。
その人は、実家は北海道で、現在は単身で集合住宅に住んでいて、特に近所付き合いがあるわけでもなく、車が自分の持ち物だというのを近所の人が知っているとは思えないと言うことでした。
「その人、何か問題のある人なの?」
と聞くと、息子は、特に目立つわけでもないし、問題のある言動をするような人ではないと言います。
「ただ、車のマフラーの音がうるさいんだよね。」
と、言っていました。
社内では、駐車場に設置してある防犯カメラを3人かかりでチェックすることになりました。
残念なことに、その人が車を置いた場所は、ちょうどカメラの死角に入ってしまって、車が写っていないらしい。
でも、何かがわかるかもしれないと、その人が車を置いてから帰るまでの間の9時間以上の映像をずっとチェックしたとか。
マフラーの音がうるさいのでは、近所の人が腹いせにやったとも考えられると私は思いました。
近所付き合いはないと言っても、集合住宅の同じ階とか近くの部屋の人なら、名前くらいはわかるかもしれません。
「名前が書いてあるってことは、筆跡でわからないかなぁ」
と思ったりもしました。
その翌日は、息子の帰りはかなり遅く、顔を合わせることはありませんでした。
そして、次の日の朝、出勤前に
「犯人がわかったんだよ。」
と息子は、言います。
犯人は、やはり会社の人だったそうです。
さきほども書いたように、車の位置が防犯カメラから外れているので、実際にスプレーで書いている部分は写ってはいないのですが、ある人が1台目の防犯カメラの前を通り、次の防犯カメラの前を通るまでに10分以上かかっていることが判明。
実際、普通に歩けば、1分もかからずに通り過ぎる距離なのに、それだけの時間がかかっているというのは怪しいということになったそうです。
それで、本人を呼んで、とりあえず持ち物検査をしたところ、バッグの中から赤いスプレー缶が出てきたということでした。
でも、本人は、頑として否認したとか。
実際にスプレーを使っているところは写っていないので、状況証拠という形ではありますが、そのカメラの映像とバッグの中のスプレー缶で、推測されます。
社内での事だし、その程度のことなので、警察沙汰にはしなかったようですが、その人は出入り禁止になったそうです。
派遣会社から来ている人なので、今後の事は、雇い主である派遣会社の方で判断するということですが、その人が突然そういうことになったので、人手が足りずに、息子は、毎日遅くまで残業する嵌めになりました。
その人が、スプレー行為を否認しているので、何故、そのようなことをしたのかは、憶測でしかありません。
その人が、派遣で来るという話があった時、息子は、あまり良い印象を持たなかったようです。
そういえば、
「今度来るヤツ、何か変な感じで、オレはあまり係わり合いになりたくないな。」
と息子が言っていたのを思い出しました。
その息子の勘通り、やはり変な人だったようです。
あまり仕事もできなくて、教えても、教えても、毎日同じことを聞いてくる。
わからなければ、メモをすれば良いのに、それもしないで、再度聞いてくるそうです。
スプレーをかけられた人は、その人と同期なのですが、覚えも早く、普通に仕事をこなすので、その人に教えるような立場になってしまった。
それでも、毎日のように同じことを聞いてくるので、いい加減キレテしまい、最近は、かなりグチもこぼしていたし、嫌な顔もするようになってしまい、それに対して、スプレーの人は、面白くなくなり、嫌がらせをしたのではないかということでした。
世の中、何で恨みを買うか分からないなと思いました。
息子は、誰に対してもストレートな物言いをするので、恨みを買うことが多いのではないかと、私は日ごろから心配しています。
「オレは、いつか誰かに刺されるかもしれない。」
と言っていたことがあります。
「よく、あなたの車がやられなかったこと!」
と息子に言うと、
「相手が同期だから、腹が立ったんだと思う。それに、オレは、直接そいつに教える立場じゃないし、休憩時間は、あまり係わり合いにならないようにしていたから。」
と言っていました。
「それにしても、証拠になるスプレーをずっとバッグに入れたまま持ち歩いていたというのも、どうかと思う。」
と言っていました。
確かにそうですが、もしかしたら、またチャンスがあったら、別の人の車をと考えていたのかもしれないなと思いました。
車にスプレー程度で済んだのは、不幸中の幸いだったのか?
最近のニュースなどでも、「こんなことで殺人?」と思うような事件も多く、怖い世の中だと思います。
普段は、帰ってくると自分の部屋に直行して、その後顔を見せることはないのですが、その日は珍しく自分の部屋には行かずに、リビングへやってきました。
そして、
「今日、会社で事件があったんだよ。」
と言います。
その事件について、真っ先に話がしたかったようです。
事件と言っても、大きな事件というものではなく、駐車場に置いてあった社内の人の車がいたずらされたというものでした。
息子の職場は、24時間体制なので、日勤、夜勤、中勤と3交代制の勤務になっています。
その日、夜勤だった人が朝、帰ろうとしたところ、自分の車にいたずらされているのを見つけて、会社に届けたということでした。
息子は、その時は日勤で、朝、会社に行くと、そのことで騒ぎになっていて、だいたいの事情を聞いたと言います。
車のいたずらというのは、車のボディ部分に赤いスプレーで持ち主の名前が書かれていたそうです。
持ち主の名前が書かれていたということは、当然、その車がその人のものだというのを知っている人の仕業です。
持ち主が言うには、夜勤で、家を出たのは夜だったため、もしかしたら、家の駐車場でいたずらされていたのに気づかなかった可能性もあるということでした。
その人は、実家は北海道で、現在は単身で集合住宅に住んでいて、特に近所付き合いがあるわけでもなく、車が自分の持ち物だというのを近所の人が知っているとは思えないと言うことでした。
「その人、何か問題のある人なの?」
と聞くと、息子は、特に目立つわけでもないし、問題のある言動をするような人ではないと言います。
「ただ、車のマフラーの音がうるさいんだよね。」
と、言っていました。
社内では、駐車場に設置してある防犯カメラを3人かかりでチェックすることになりました。
残念なことに、その人が車を置いた場所は、ちょうどカメラの死角に入ってしまって、車が写っていないらしい。
でも、何かがわかるかもしれないと、その人が車を置いてから帰るまでの間の9時間以上の映像をずっとチェックしたとか。
マフラーの音がうるさいのでは、近所の人が腹いせにやったとも考えられると私は思いました。
近所付き合いはないと言っても、集合住宅の同じ階とか近くの部屋の人なら、名前くらいはわかるかもしれません。
「名前が書いてあるってことは、筆跡でわからないかなぁ」
と思ったりもしました。
その翌日は、息子の帰りはかなり遅く、顔を合わせることはありませんでした。
そして、次の日の朝、出勤前に
「犯人がわかったんだよ。」
と息子は、言います。
犯人は、やはり会社の人だったそうです。
さきほども書いたように、車の位置が防犯カメラから外れているので、実際にスプレーで書いている部分は写ってはいないのですが、ある人が1台目の防犯カメラの前を通り、次の防犯カメラの前を通るまでに10分以上かかっていることが判明。
実際、普通に歩けば、1分もかからずに通り過ぎる距離なのに、それだけの時間がかかっているというのは怪しいということになったそうです。
それで、本人を呼んで、とりあえず持ち物検査をしたところ、バッグの中から赤いスプレー缶が出てきたということでした。
でも、本人は、頑として否認したとか。
実際にスプレーを使っているところは写っていないので、状況証拠という形ではありますが、そのカメラの映像とバッグの中のスプレー缶で、推測されます。
社内での事だし、その程度のことなので、警察沙汰にはしなかったようですが、その人は出入り禁止になったそうです。
派遣会社から来ている人なので、今後の事は、雇い主である派遣会社の方で判断するということですが、その人が突然そういうことになったので、人手が足りずに、息子は、毎日遅くまで残業する嵌めになりました。
その人が、スプレー行為を否認しているので、何故、そのようなことをしたのかは、憶測でしかありません。
その人が、派遣で来るという話があった時、息子は、あまり良い印象を持たなかったようです。
そういえば、
「今度来るヤツ、何か変な感じで、オレはあまり係わり合いになりたくないな。」
と息子が言っていたのを思い出しました。
その息子の勘通り、やはり変な人だったようです。
あまり仕事もできなくて、教えても、教えても、毎日同じことを聞いてくる。
わからなければ、メモをすれば良いのに、それもしないで、再度聞いてくるそうです。
スプレーをかけられた人は、その人と同期なのですが、覚えも早く、普通に仕事をこなすので、その人に教えるような立場になってしまった。
それでも、毎日のように同じことを聞いてくるので、いい加減キレテしまい、最近は、かなりグチもこぼしていたし、嫌な顔もするようになってしまい、それに対して、スプレーの人は、面白くなくなり、嫌がらせをしたのではないかということでした。
世の中、何で恨みを買うか分からないなと思いました。
息子は、誰に対してもストレートな物言いをするので、恨みを買うことが多いのではないかと、私は日ごろから心配しています。
「オレは、いつか誰かに刺されるかもしれない。」
と言っていたことがあります。
「よく、あなたの車がやられなかったこと!」
と息子に言うと、
「相手が同期だから、腹が立ったんだと思う。それに、オレは、直接そいつに教える立場じゃないし、休憩時間は、あまり係わり合いにならないようにしていたから。」
と言っていました。
「それにしても、証拠になるスプレーをずっとバッグに入れたまま持ち歩いていたというのも、どうかと思う。」
と言っていました。
確かにそうですが、もしかしたら、またチャンスがあったら、別の人の車をと考えていたのかもしれないなと思いました。
車にスプレー程度で済んだのは、不幸中の幸いだったのか?
最近のニュースなどでも、「こんなことで殺人?」と思うような事件も多く、怖い世の中だと思います。