お役ご免

３月一杯で、一年間の自治会の組長さんの任期が終わりました。
持ち回りだから仕方ないのですが、なんとなくうっとうしい一年でした。

３月末の自治会の総会で、一年間の行事報告と会計報告が承認され、組長さんから解放されることになりました。
次の当番のお隣の家へ、回覧板のバインダーをすべて渡して、引継ぎは完了しました。

いつも３月末にその年度の総会があるのですが、我が家は、ほとんど出席したことはなく、委任状すら提出するのを忘れるくらいなのですが、今回の総会は、最後の任務と思って出席しました。
そこで、気になった事がありました。

会長さんから、近年、自治会への加入戸数が減りつつあり、その対策をどうしたらよいかという話が出ました。
私の地域の加入率は、６０％を超えていて、ほかの市町村に比べると、加入率は良いようですが、最近増えた新しい家の人の加入が少ないのと、集合住宅に住む人の加入率は、３％くらいしかないという事でした。
そこで、お隣の２市では、集合住宅の場合、家賃に自治会費も含めて徴収するようにしているようなので、今後は、そういう事も考えたいという会長さんの話でした。
えっ？と思いました。
やはり、同じように疑問を感じた人がいて、質疑応答の場面で、その点に関しての意見がありました。
自治会加入は任意のはずなのに、家賃に含めて強制的に加入させるというのは、主旨に反するだろうという意見でした。
私も同じように思いました。
それと、自治会の加入を会費という金銭にだけにこだわっていることにも疑問を感じました。
なぜ、自治会に加入しなければならないのか？
自治会に加入することで、どんな利点があるのか？
みなが加入の必要性を感じるような魅力のあるものがなければ、今後も加入者は減っていくだろうと思いました。
自治会長さんは、
「”そういう市町村もある”ということで、今後、この自治会が、同じようにするとは言っていない」
と言って、その場を逃げていましたが、確かに最初は、そういう方向も検討したいというようなことを言っていたのは、私も聞いていたので、間違いないと思いました。
誰も、それ以上は追及しなかったので、その話題は、それで終わりました。

数十年前までは、自治会の必要性は、葬儀にあったように思います。
私が、この地に来た３５年前は、葬儀は、斎場ではなく、自宅で挙げることが多く、自治会の手を借りて、近所の人たちが大勢集まって料理や受付などを手伝ったものです。
でも、今は自宅で葬儀を挙げる家はなく、みな斎場でするので、特に自治会の手を借りる必要もなくなりました。
子供が小さいうちは、子供会に加入して、子供たちにとって楽しい様々な行事があったので、みな、子供会に参加していましたが、子供がいない家庭では、特に自治会に加入する必要性を感じない人が多いのではないかと思います。
現に私だって、できるものなら抜けたいと思います。
回覧が回ったところで、特に必要なものはありません。
映画の上映や前回のようなベンチャーズサウンドなどの楽しい催し物の情報は、自治会の回覧板でしか知ることはできませんが、そういうものにも、特に関心のない人には、自治会に加入する必要性を感じることは全くないと言っても過言ではないような気がします。

たぶん、今後も自治会の加入数は減っていく一方なのではないかと、思います。
そして、こんな田舎でも、地域の間のコミュニケーションは、ますます減って行くんだろうな。
大きな災害があったときのことを考えれば、本当は、もっと近所同士の関係を密にした方が良いと思うのですが、私自身もあまり積極的に行動しないので、ダメだな～。