無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

南極の氷

2007-11-20 11:13:08 | 動物・自然
ローカルニュースで、とある県内の高校に南極の氷が送られて、生徒達が喜んで色々実験を行っていたものを流していた。プラスチックのコップに砕いた氷を入れ、耳を当てて「プチプチ言ってる!」と氷に閉じこめられた昔の大気の音を聞いていた。

南極の氷は意外に簡単に手に入る。秋田県の金浦町は、南極探検に尽力を注いだ白瀬矗(しらせのぶ)の生まれ故郷であり、故黒川記章氏設計による白瀬南極記念館が建っている。私はそこで、南極の氷を買ってきた。水色をした重い感じの氷である。水割りにすると、プチプチと音がする。美味さは格別と言う訳ではない。通常の製氷と違い、消毒された水を氷らせて作った物ではなく、雪が固まって出来た氷であるから、不純物の入っている割合は大きい。私もそのつもりで味わって見たのだ。

白瀬南極記念館

これも同じくTVのドキュメンタリーで、南極の氷から過去80万年の地球の状態を調査する番組を見た。タイトルは覚えていない。南極の氷に垂直にコア抜きし(直径15cm程度)円柱形のサンプルを取る物だった。何十メートルものサンプルを一定の長さで切断後、冷凍室に保管し、随時調査しているのだそうだ。その氷の断面から、その年の気候が判り、80万年と言う途方もない過去の地球が読み取れるのだそうだ。

そのデータから、地球はほぼ10万年に一度、温暖化を迎えている。グラフにすると急激に高温下しているのが見て取れた。TV番組だったから、その資料はないが、 Wikipedia温暖化 のHPで、過去40万年の気候変動のグラフは見る事が出来る。ただし、この文中の「原因」にある40万年のグラフの最後の部分は、予想であって現実ではない。現実はまた上昇の途中にあり、過去の温暖化よりもまだまだ下の部分にある。危機感を煽って正確なデータをいじるのは、どうかと思う。

現代の地球温暖化の要因が、人間の二酸化炭素の排出だけであるならば、何とか叡智を絞って対処もできようが、地球独自の10万年周期の温暖化に遭遇しているものならば、例え人類が滅亡しても、温暖化は止める事が出来ないのではないかと思う。また温暖化の後には急激に寒冷化が起きるとも言われている。マンモスの氷漬けにも見られる様に、温暖な地方で草をはんでいたマンモスが、胃袋に草を残したまま冷凍になってしまっている事を、防ぐ事は出来るものだろうか。

最近の温暖化防止のCMから、北極の氷は10年もすると溶けてしまって、白熊などの動物の絶滅が危ぶまれていると言う報告があった。これは事実だと思う。ただし、南極の氷も全て溶けて、海面が数メートルも上昇すると言うのはどうだろうか。現代よりも温度が高かった過去に於いてさえ、南極の氷は溶けることなく蓄積されているのだ。物事には様々な見方がある。11月24日には、山形市のビッグウィングで、「不都合な真実」の上映もある。(注:入場料500円)これを見てから、もう一度考えるのも良さそうだ。
コメント (2)
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