大変に残念なニュースが入った。日本画家の平山郁夫氏が、2日脳梗塞の為、死去された。私にとって日本画は、あまり好きな部類ではないが、平山氏の絵だけは例外だった。特にシルクロードをテーマにした絵は、身震いがするほど素敵だった。酒田市美術館で平山郁夫展が開催された時、実物を目の前にして、何故こんなに魂が揺さぶられるのだろうと思った。中央アジアを優雅に旅行しながらの絵だと思いきや、危険な区域ではヘリコプターで現地入りして、数時間で描き上げる事もした。その国の政府から命の補償はないと告げられ、数時間だけの滞在許可が出たからである。そんな思いをして描き上げた絵だもの、美しいだけでない物が伝わってくる。せめて印刷された物をとショップへ行くと、同じ絵でもまったく別物だった。本物の迫力とは、見た者でなければ味わえない。
平山郁夫氏は中学の時に広島で被爆し、後遺症で苦しみながら、自分の絵を描き続けた。自分が被爆者だと明かしたのは、有名になってからだと記憶している。与えられた自分の命の限りを絵に託した。素晴らしい人生だったと思う。
平山郁夫氏は中学の時に広島で被爆し、後遺症で苦しみながら、自分の絵を描き続けた。自分が被爆者だと明かしたのは、有名になってからだと記憶している。与えられた自分の命の限りを絵に託した。素晴らしい人生だったと思う。