ガマの穂

高速道路の山形道路は、追い越しの出来る４車線が少なく、分離帯も簡単なポールの対面交通が多い。余計な信号も曲がり角もなく、スムーズに走ることが出来る一方で、気を遣うことと言ったら、途中の料金所でスピードを落とす事や、後続の車の運転手に苛立つような低速で走らない、かつパトカーに気を付ける事だろう。四季折々の眺めは良いのだろうが、自らが運転手だと、脇見運転が出来るほど、器用でもない。目的地まっしぐらのB型の典型で、出発地から目的地まで、点と点を結ぶ線を走っていると言う感じだ。

林道をのたりのたりと走っている時には、カメレオンの目のように、廻りの山菜が見えるのだが、スピードの出ている高速道路では、白く変わったマタタビや、道路側溝の辺りに生えているガマの穂が見えるぐらいだ。

ガマの穂は、生け花にすると面白い。一度ガマの穂を爆発させて、妹から大目玉を食らった事もあったが、密かに隙あらば欲しいと思っていた。ただし、高速道路で車を路肩に止めて採取する非常識者でもない。また人目の多い一般道路では、恥ずかしいので、採る勇気もない。


月曜日の帰り道は、久しぶりに１３号線を走って戻ってきた。高速道路が無料になったからと言っても、１３号線の混み具合は相変わらずだ。夏休みになったので、余計に混雑しているようにも見える。それでも一般道路は人々の生活の臭いもするし、並んだ車とのせめぎ合いも、寄り道も出来る。居眠りしそうになったら、ちょっと脇にそれて仮眠も出来る。連日の猛暑で睡眠が浅くなっているせいか、ウトウトしかけたので、５分でもと思って尾花沢の道の駅に入った。駐車場に日陰はない。それなら、冷たい物でもと思って店に入ると、ガマの穂を見つけた。

３本で１５０円だって！うふふ。自分で採るよりも、堂々と家に持って帰れる。珍しい野菜もついでにカゴに放り込んだ。寒河江のSAで洗練された（？）お土産も良いが、何が並んでいるか判らない産直付きの道の駅の方が楽しい。この時期、折り紙付きの尾花沢の西瓜も販売していた。ここの西瓜は、美味しさ100％、間違いないのを売っているのだそうだ。