酒田みちみらい女性の会で、国交省酒田河川道路工事事務所にお願いして、道路の現場視察を行った。
まずは、日沿道の酒田-遊佐間の進捗状況である。
地面に水抜きの為のプラスチックの板を突き挿す。この板の表面は長手に筋状の模様があり、それに伝ってと言うか毛管現象のように地下水を吸い上げるのだそうだ。
その上にネットをかぶせる。これによって吸い上げられた地下水は横へと移動する。移動した地下水は両側の排水溝で処理される。
敷かれたネットの上に砕石が盛られ、均される。高速道路を造る為に、土を盛り上げプレロード(沈み込ませるだけ沈み込んだら、削り取って道路にする)をしたものは見たことがあったが、その地下がこの様になっているのは初めてだった。
次に高規格道路、新庄酒田線の中の酒田余目間の現場へ移動する。
道路の部分は、土を盛って造られるが、その下をくぐる鉄筋コンクリートのトンネルのような物(函渠・かんきょ)を造る時には、沈まぬように杭打ちをする。その杭の鉄筋を型枠の中に入れていく。杭の長さは63mだそうだ。ひょえ~、随分と深い。庄内平野は地盤が悪く、これほどの杭の長さになった。
終盤に差し掛かった杭の鉄筋は、かなり太くなった。最初の方は建築の方から見ても、細いなと感じたのだが。
この管はコンクリートを打設する為の輸送管である。コンクリートが入る前には、型枠の中に水が入っており、その水圧で地盤からの変形を防ぐのだそうだ。コンクリート打設の時には、上から水を抜きつつコンクリートを入れる。
こちらはインターチェンジの為の道路である。土を盛り沈みこませるプレロードは、廻りの地盤に影響を与えないように、1日10cmづつ盛っていくと言う。これも随分と時間の掛かる作業である。
一般的な道路と違い、高速道路は計画から調査そして作業と、完成まで長い年月を必要とするのが少しだけ判った。これから寒い時期に入るが、本格的なコンクリート工事は始まったばかりだった。