やまがた女みなとフォーラム「女性の為の港の経済学」が、3月14日に山形市のパレスグランデールで開催された。この日は、奇しくも酒田港のコンテナ船週3便の出港式と重なって、午前中に酒田港でのセレモニーに出席された港湾関係者が、すぐさまその足で山形市へ駆けつけるハードなスケジュールとなった。
この日を当て込んでフォーラムを開催した訳ではなく、偶然にも重なって、実は時間的に大丈夫なのかと心配もしたのである。
準備期間が短かった為に、会場を抑えるのに苦労した。酒田で開催するのと違って会場費が高い。公共の施設を借りると会場費は抑えられるも駐車場費が高く、しかもこの時期は卒業式やらの催しも多く、会場が塞がっていた。山形市のIさんを中心に3人がかりで値切り倒してここを借りることが出来た。有り難くない客である。会場には大漁旗を飾ったり、資料や「お楽しみ抽選会」の景品を並べたりと忙しい。
発見酒田みなとの探検隊のパネルが、ここでもお披露目される。その他にも楽しかった様子が写真で窺える。後半にはここに来賓から頂いた電報やメッセージが並ぶのだが。
主催者の心細いグダグダの挨拶(←ひぇ~、わたしだよ)の後、来賓の挨拶(県知事代理)が始まった。吉村県知事からは代読のメッセージの他に、酒田港女みなと会議への心強いコメントが届けられていた。来ていただいて登壇されたら、盛り上がるのに残念。
酒田港の応援団の佐藤ゆかり参議院議員の挨拶を頂く。ウエストラインと東アジアとの対岸貿易を踏まえた酒田港の特異性を話された。
通常、演台の横には大きな盛り花が用意されているが、酒田の女性の立場からは、「傘福」を置くのが季節柄も併せて華やかだったと思う。用意して頂いた酒田商工会議所の女性会の皆様の心遣いも、本当に有り難い。
国交省酒田港湾事務所長清水氏の講演。見て見てこのグラフ!
このようなセミナーを行うと、一番心配するのが観客が集まるだろうかだが、打ち合わせしていた席の数が増えていて、資料が足りなくなっていた。山形周辺から参加された女性の数が圧倒的に多く「今回はお魚の販売はしないの?」と声を掛けられた時には、ああ十数年前に行った初めての「やまがたに酒田みなとがやってくる」にも参加して頂いた方なのかと、胸が熱くなった。
漁協さんから来ていただいた方が女性で、庄内地方に水揚げされる魚介類の多種なこと、実際の魚の旬と需要の旬が違うこと、美味しい魚の見分け方などが話された。
山形県の港湾事務所長さんのリレートークでは、「さて、このコンテナ船の積み荷の金額は幾らでしょうか。」と、私達の日常では動かすことの出来ない金額がポンポンと飛び出す。日本列島の輸出入の99.7%が、港湾を通して行われていることを、私達は知らなかった。
次に、元気王国の楽しい酒田港での遊び方の話が出たのだが、面白すぎて写真を写していなかったことに気がついた。シーカヤックで酒田港内で遊ぶ事への船主や海上保安庁との戦い。時間をかけて「危険がなければ良いんじゃない。」との言葉を頂いたこと、酒田港から新井田川-幸福川-北港へと、川を使ってのシーカヤックでの移動、酒田港から飛島への移動と、無限の楽しみ方がありそうだ。これを使って、酒田の観光へと結びつくと良いなと思う。
酒田港は日本海拠点港のリサイクル港として、優等生らしい。単なる船の積荷だけではなく、港の背後地に沢山のリサイクル会社が増えてきていることも、将来に向けて頼もしい。陸上輸送ではコストが掛かりすぎるので、港を利用することが、様々なメリットを引き出す。
また、酒田港はこれ以外にも、エネルギー供給地として、火力発電、風力発電、ソーラー発電施設が並んでいる。山形県内の電力の50%以上を賄っており、近々波力発電にも着手するようだ。
リレートークが終わって、抽選会が始まった。各企業のご厚意で、景品を貰い集めたのだが、その数がとても多く嬉しい悲鳴を上げた。