夢中になって観たNHKの朝の連続ドラマと言うと、「おしん」と「あまちゃん」かなと思う。「おしん」はその後世界中で多くの人達に観られ、「あまちゃん」は一部の熱狂的ファンのあまちゃんロスを引き起こした。そう言えば、おじいちゃん役の蟹江敬三さんの訃報が舞い込んできたんだ。あんなに元気におじいちゃん役をこなしておられたのに。
それに続いた「ごちそうさん」は、視聴率は良いと言われていたのに、私には面白みのないドラマで、戦争を扱った場面でも何だか軽く感じられ、スートリーの先が見える作品だった。まぁ、人には好きずきがあるからと、にべもないが。
さて、4月から始まった「花子とアン」だが、これが村岡花子と赤毛のアンの話だとすぐに判る。村岡花子訳の赤毛のアンは、中学の国語の教科書で出会って以来、何十辺も何百辺も読んだ小説だ。同じ赤毛のアンでも、訳者が違う物も読んでみたが、まったくと言って良いくらいに、アンの気持ちが伝わってこなかった。翻訳と言う職業が、単なる言語を通訳するのとは違うのが歴然と判った時だった。
村岡花子はアンの気持ちが判るよりも、モンゴメリの気持ちを理解していると言った方が早いのだろう。人生に於いても、似たような経験もあるようだ。これからのドラマの流れを楽しみにしていよう。今回の原作は、花子の孫娘さんの作品らしい。
花子の生まれた明治の時代に、英語を学んだなんて、余程のお嬢様育ちかと思ったら、山梨の小作農家の生まれだった。アンが貰われていった先のマシューの口癖の「そうさの」が山梨弁だったなんて、今になって知らされる事も多い。マシューと花子のお祖父さんがダブって見えるのも面白い。