酒田市庁舎の免震工事見学会が開催された。7/20と7/31に分かれて見学会が行われるのだが、7/31は建築士会や建築関係の人々の見学だと言う。7/31は月末であり、午後から別の講習会が行われるので、今回はパスだなと思っていたら、20日の一般の人向けの見学会に、建築士会女性部会員でもあり、市役所の職員でこの建築に直接関わっているHさんからの連絡で入り込む事が出来た。当日集まった人達の過半数が女性だったのにも驚いた。
建築工事は2期に分けて行われる。1期目は現庁舎を残し、駐車場だった所の地盤改良と、西側に寄せて高層の事務棟を建てる。その後に引っ越しし、現庁舎を解体して低層部分の工事を行う。予定では平成29年の3月に完成予定だと言う。順調に進んでくれればいいがと願う。工事は3社によるJVである。
これが免震部分
現場事務所で、一応の説明を受けた後、ヘルメットに軍手の出で立ちで現場に入る。連休のせいか、現場は綺麗に片付いていた。
」
いつもは現場の中央に存在感を出している大型のクレーンだが、この日は綺麗に寝かせてあった。奥の紫色の部分がオペレータルームで、操作中には目視で現場の様子は見えない。クレーンの先にカメラがあってそれで操作すると言う。、このシルバーの部分がそうである。ちなみに、この操縦席は冷暖房完備なんだと監督は羨ましそうに言った。いやいや、そうでもなければ仕事など出来ないだろう。
多分、カメラのレンズは現在下向きになっているだろうと思われる。
現場の中央に設置してある桟橋の上でちょっとジャンプしてみる。揺れない。耐久性はあると言う。
北側の工事現場である。
説明を受けながら南側の現場を見る。
基礎工事と、免震の工事が進行中である。
みんなで覗き込む。
これは免震が終わった柱脚部分。この下にゴムの何層にも渡った免震装置が施してある。
この赤くコーティングされた棒が4本筒出ている装置も、また免震の為である。引っ張りを利用しているらしい。
このスラブ鉄筋の多いこと! それに並んでいる青いチューブは、地熱利用の採熱管である。58mほどの杭と一緒に入れたようだ。公共施設での地熱利用も、今回が初めてである。
この辺りは地下水位が高く、住宅の工事でも水が出る。この現場でも同じで、2箇所の井戸を設置し、側溝を巡らしているそうだ。施設の地階部分に駐車場が計画されていて、その排水の為にも側溝が用意されている
さて、7/31の見学会にはない物が今回は準備されていた。
東日本大震災の時の揺れ(ただし、12-3階建ての耐震マンションの8階を想定した)を体験する事が出来る。同時に免震にした時の揺れも続いて体験する。また、阪神淡路大震災も体験出来た。
テーブルの上には、青い水の入った蓋付きの水槽が置いてある。テーブルは固定されており、手すりもついて身体を支える事が出来る。椅子はキャスター無しのパイプで出来た椅子である。これが揺れが始まると滑って移動する。キャスター付きだったら、吹っ飛んでいたことだろう。揺れの長さは東日本大震災が長く、揺れの激しさは阪神淡路だった。大人げもなく楽しんだ。同じ震度の免震の揺れでは、耐えられる動きだった。耐震ゴムの寿命は60年だと言うが、30年ごとに取り替えやメンテが必要だそうだ。それもちょっと面倒だと思う。住宅なら簡単だが、高層ビルはどうだろう。業者の人はさほど難しいことではないと言う。
せっかくの日曜日の免震体験車、中町モールで子供達に体験させたら面白いと思った。