我が家は節分に豆を捲かない。良くは知らないが、宗派が違うからだそうだ。
昔は豆を歳の数だけ食べたりはしていたのだが、100歳まで生きた祖父が「入れ歯で歳の数だけは食べられない。」とギブアップしたのを皮切りに、豆も大豆から殻付きピーナツに変わり、次第に静かになった。恵方巻きなんて物は、始めから出てこない。
考えてみると、月に一度は何かしら行事があり、祝い事は必ずやってきた。ハレとケとでも言うのだろうか、正月から始まって小正月に節分、雛祭りに男の子の節句(我が家は男の子はいなかったが、父が終戦の時に背負ってきたパラシュートの生地で、鯉のぼりを作った)、七夕もお月見も、母は真面目に取り組んでいた。今はもう、出来るだけやらない方向にシフトしている。
お土産に「でん六の詰め合わせ」を頂く。段ボールを開けると、懐かしい物や初めての物に出会う。どれから食べようかと迷うのも嬉しい。