金沢の土産で思い出した。へしこ(鯖の糠漬け)も食べ終えて、ふぐの子糠漬けに手を出した。これも近江市場で買った物だ。
ふぐの卵巣と言えば、猛毒の塊なのである。それをどんな風に料理したら毒が抜けるのか、最初に作って食べた人はどれだけ勇気がいっただろう。「まさに、食のノーベル賞やぁ~♪」とグルメリポーターの彦麻呂が言いそうな代物である。塩辛いので沢山は食べられない。もしかして食べて死んだら恥ずかしいと一瞬頭のなかに疑惑もよぎったが、まずは開封してみる。
うっ!なんだこの匂いは!!
例えるとすると、青カビチーズの匂いである。「あっ、駄目かも。」と家族に嫌われ、私の元に返ってきた。なるべく薄く切れれば良いなと、包丁を当てるも、ボロボロに卵が砕けてしまう。匂いが先行するが、味は珍味である。酒の肴には良いと思う。