日和山周辺の町を景観重点地域にしようと、酒田市内でも先に指定された山居倉庫周辺の町歩きを行った。
風が強く時折雨もぱらつく絶好の天気だった。
山居倉庫一角は、2階建ての建物が多い。その為その辺りはAゾーンとして高さの制限も受けている。旧国道に面した地域は4-5階建の建物が既に建っており、その為Bゾーンとして高さ制限も緩い。
景観重点地域の指定を受ける前から、山居倉庫に近い黒い焼き瓦と白壁、黒い柱や格子の建物が建っている。ここはお米屋さん
新井田川に浮かぶ屋形船。2隻が準備されている。
山居橋を渡る。
葉が散ったケヤキの向こうに、山形新聞社のビルとアンテナが見える。
低層指定のAゾーンにも、7階建てのホテルが昔から建っていた。その右隣の会社は景観に併せた外観に仕上がっている。
山居町に入った。
エアコンの室外機を、目立たぬように格子をつけた箱に収納した住宅
一般的な酒田の建物は、黒の焼き瓦、白壁で、黒の板塀が似合っている。
景観重点地域では、板塀を黒に塗り替えするのも補助金が降りる。
産直の裏側を見たのは初めてだった。
景観に併せた郵便局
東北電力のファサードは、黒の格子と焼き瓦の軒が綺麗だ。
山居倉庫の夢の蔵と産直
夢の蔵では、自動販売機も黒く彩色されている。
産直は建物は景観に併せているが、他の看板や色がうるさい。
新しい橋を渡りながら山居倉庫を見る。
風を避けて水面に浮かんでいたカモ達は、歩く人の動きに合わせて緩やかに逃げて行く。
米を船に積んだ河岸。
手前に見える茶色の建物は市民会館。若葉旅館の建物を挟んで現市役所庁舎、右が新庁舎。まだ引っ越しは終わっていない。
川沿いのホテルの前を歩く。
山居倉庫の事務所。
山居橋を見る。
川辺の館の横を通り、奉行所跡に向かう。
板塀の中にはタブの樹が並んでいる。
駐車場に巡らした黒い板塀を設置するのにも補助が出る。
干し柿
住民の方々が集うお寺のようだが、そこに邪魔をしないように隣の建物の室外機がパラペットの格子の中に組み込まれている。
酒田市内には少ないと思われていた蔵も、数々見つけた。これはおそらく本間家の蔵だろうと思う。
ブロック塀を取り壊し、生け垣を作ったので、住宅と蔵が大層美しく見えた住宅と蔵。塗り残しの板壁から、人間臭さが漂ってくる。足場が届かなかったのかな。厭きちゃったのかな。
酒田の街中にも、古くて美しい建物が残っている。
蔵は綺麗だ。
本間家本邸の前に着いた。
本間家は、大火の多い酒田にあって、土塀+防火林+蔵で本邸を守っている。
ここは道路の右側は景観重点地域の範囲外である。
蔵を黒では無く、茶色で彩色している。これも綺麗だ。
稲荷神社
そうだ。この小路は旧町名で「稲荷小路」と読んでたっけ。この石碑の後ろに「大正15年10月建立」と彫ってあった。
町屋とは違う、これも酒田らしい住宅。
この門の造りは、奉行所と似ている。鶴岡市の大山地区にも、こんな門の家が多かった。
米屋さんの通りから、山居橋と山居倉庫を見る。
酒田の町屋特有の半裂屋が3軒並んでいる。酒田は住宅地が少ないため、一軒分の土地を半分にした家が多い。そんな家もどんどんと解体されて空き地が目立ってきている。
これは通常の町屋の住宅。玄関土間から通路が奥まで続く、京都の町家に似ている造りになっている。桁側の軒の出は少ないが、妻側は思い切って出ている。特にこの建物は破風板の化粧と、前壁の板壁の下が上よりも広がっていて面白い。