日曜日は恒例のお嬢様の山菜専科なのだが、今回は出席者が少なかった。それより「筍を採りに来てね。」と、Sさんから有り難いお誘いを受け、Sさんのお父様(筍を掘り起こして採取するプロ)とSさんが運転する車の後について、山道を登って行った。初めての場所だった。
道路脇の竹林で「ここにもある。」「ここにも出てる。」と見付けられるものの、竹の根の張り具合がきつくて、小さなスコップのような物で土を掘ってもなかなかうまく収穫は出来なかった。周りの土を掘り、根が見えた時点で筍に刃物を突き刺し、「この辺りだ、えい!」と引っ張ると途中から折れて、実に勿体ない。Sさんのお父様は、我々が5分も掛かって掘り起こしているのに、たった3回鍬を動かすだけで、立派に収穫している。とても、とても叶わない。
あっと言う間に、沢山の収穫が出来て、惜しげも無く分けて頂いた。店でも見た事の無い程のびっくりする量である。帰宅するまでに、あちこち寄り道をしてお裾分けをさせて頂く。
収穫後に、美味しい孟宗の見分け方を教わった。「形が平べったく潰れている方を買いなさい。」とは聞いてはいたが、平べったいのは雌で、丸い形のが雄なんだそうだ。味も雌株の方が美味しいそうだ。
その足で、庄内平野を突っ切り、ワラビ採りに向かう。この写真にワラビが3本あるが、見えるだろうか。おおっと、正確には4本だった。
ワラビも途中でお裾分けをした。蕗は筍採りの最中にサボって、道路脇で採った物。ミズはワラビ採りの帰りに道路脇の斜面で採った物。右に見えるのはワサビ。その下で潰れているのはシオデの伸びた物。もう少し時間があったら、もっと別の山菜をも採れただろうが、せっかくの孟宗が車の中で暖かくならないようにと、早めに帰ることにした。前日、前々日と雨が降り、日曜日にはカラッと晴れ上がった絶好の日和だった。風が強かったおかげで、虫にも襲われずに快適だった。ただとても暑く、汗と涙と鼻水を拭き拭きの山菜採りだった。