酒田商工会議所で準備してくれたバスに11名が乗り込んだ。目指すは秋田市である。これはその途中の女鹿。日本海の水平線には飛島が写っている。この時は気がつかなかったのだが。
飛島の横に大型クルーズ船がいた。そのスピードはかなり速い。
象潟の道の駅に着く頃には、飛島を通り過ぎていた。
こちらが象潟の道の駅「ねむの丘」そこから見る鳥海山。
先日の鳥海山では見えなかった男鹿半島。
秋田市に到着して、昼食を食べる。秋田の稲庭うどんは確かに美味しいと思う。
うどんだけでは、腹持ちしないだろうと幹事さんの計らいで、丼つきになった。サンマの蒲焼き丼だそうだ。うどんはまだ来ない。
うどんが来た!なるほど、これだけだと足りないかも。
戦場の跡。
秋田を紹介する切り絵。
秋田は名物がいっぱい。
会場前でバスを降りて、開会時間まで自由行動となる。会頭さんは理事会へ、その他の皆さんは秋田県立美術館へ向かったが、私は秋田市民市場へ出かけた。
秋田市は大きいな。
市民市場のホール。以前来た時には、こちら側から入らなかったので、気がつかなかった。
秋田市の歴々のポスター。お日様が強くて、よく見えない。こんな時はフラッシュを焚けば良いのかと、今になって思った。
さて、丁度昼休みといった時間か。
まずは野菜売り場から回る。
今が旬の枝豆。庄内とは種類が違う。
4種類。味は値段に比例するのか。試食をしてくれば良かったのだが、昼食後でお腹がぱんぱんだったのである。
う~~ん、だだちゃは高い。
魚売り場を回って。
バスでの団体行動では、買えるはずもなく、市場を後にする。
千秋公園に向かう。会場もその通りだ。
アーケード通りがあった。
千秋公園の蓮は、まだ咲いていた。
地下道の入り口。避難場所とも書いてある。なるほど、シェルター代わりなのだな。
蓮は大方が終わっていた。
皆が向かった美術館。安藤忠雄の作品だが、現在に至るまで、照明の作品への当たり不具合で器具を取り替え、最近では1階の展示室が使いづらいと市民達に言われ、6000万円だったか、9000円万円だったかを予算要求して、内部改装を行うらしい。
ちなみに、この日は閉館日にあたり、誰も中に入れなかったそうだ。
鯉よ、こい。
蓮に隠れていたが、睡蓮も咲いていた。
僅かな水面を泳ぐカモ、かも~~ん!(←駄目だこりゃ。)
会場に戻った。
受付。
会場は地域毎に集まって着席した。そろそろ始まる。
来賓席
主催者席
進行係の女性アナウンサー。上手だった。
主催者代表挨拶。フォーラム実行委員代表。(一社)東北経済連合会会長 海和氏。
共催者代表、秋田県知事佐竹氏。
来賓代表。国土交通省東北整備局局長 津田氏。
意見発表。新潟県村上市観光協会専務理事 澤氏。
観光資源が良くても、交通体系が必要。村上市は新潟県と一緒に関西方面へ観光誘致に出かけたが、新潟県への印象では佐渡の他は知らないと言う結果が出た。それと、出かけるにどれくらいの時間が必要かを聞かれ、電車でも飛行機でも遠いと言われた。距離が短縮しない場合は強烈な行ってみたいと言う気持ちにさせないといけない。
村上市では3月と9月に、お雛様と屏風を町屋に飾って、通りを歩いて巡る企画を行っている。ここ数年は数万人が行き交う行事になった。今までの観光と地域に根ざした観光が必要。情報発信を広域で行えば、それだけ観光が広がる。日本海側は夕陽ラインのネットワークがある。それを利用して、関東関西や海外からの誘客を見込む。youtubeで断然人気なのか、夕陽が海に落ちる数分の映像なので、夕陽を売りたい。
山形県鶴岡市 庄内コーポレーション常務取締役 大川氏
庄交トラベル40年、昨今の観光成長戦略では、海外からの観光客が増え、2020年には国が4000万人の海外を含む観光客を見越している。人口減少の折、国内外の客を呼び込んだ地元との交流は、他の産業への波及にも繋がる。旅のスタイルが年々変化している。有名観光地だけでなく、地元民との交流や滞在型の観光が増えてきた。山形県では日本遺産が3件にもなった。これを海外首都圏にも伝えたい。いくら観光資源があっても、交通体制や2次交通がないと辛い。ひとつの観光地だけでなく、点と点を繋げた線や面にしたい。
青森県 ホテル青森 代表取締役社長 蝦名氏
青森は意外に海外からの旅行者が多い。空路、鉄路(新幹線)を見ても、北海道との距離が2時間を切るなど便利だ。空路では中国天津とは1995年から、ソウルとは22年ぶりの新航路が出来、週2便となった。台湾からも週2便が来年3周年を迎える。また、海路ではクルーズ船が23隻/年と増えた。冬期観光では客足が落ち込むが、冬の八甲田山の樹氷も観光に大きな位置を占めている。山形の蔵王や秋田と連携し、3箇所を巡る樹氷ツアーを含めて観光に繋げたい。樹氷フォーラムを行っているが、来年は青森が担当県でもある。青森には十和田湖や奥入瀬などの資源は多い。入り込み数を増やすにも、日沿道は不可欠である。
秋田県 臨海食品協同組合理事長 秋田みなと復興会会長
秋田港は土崎を拠点として港の整備促進や港の応援団として動いている。上部団体もなく、補助金もないが、要望書や陳情なども積極的に行っている。土崎は雄物川の河口で舟運と海運、北前船の寄港地で栄えた。この度北前船の寄港地で日本遺産の認定を受けた。秋田港としては重要港湾、拠点港、コンテナ船の増大、火力発電、大型クルーズ船19隻/年の寄港で元気になっている。
土崎では、土崎神明神社の山鉾屋台がユネスコ文化遺産にも認定された。日本海側の町はそれぞれ似ている所がある。動く商業施設である北前船のストーリーを利用し、時を超えて手を携えて行きたい。機会を捉えて地域の魅力や観光価値を伝え、観光元年として土崎を取り戻したい。祭りを通して酒田との繋がりも出来た。
日沿道で繋がり、クルーズ船で繋がり、移動時間を短縮した交流を望む。
記念講演の上田寿美子氏は、撮影禁止だったので、パンフレットを貼ってみる。
講演は画像を流し説明をしながらだった。クルーズライターならではのレアな写真が披露され、豪華客船が造船中と処女公開前での違いが明らかになった。客室は無論のこと、レストラン、劇場、レセプションルーム、大浴場、プール、スケートリンク、メリーゴーランド、セントラルパークならぬ公園も準備され、無い物がないほどの設備だ。高さを活かした滑り台(スライダー)には、単に滑るだけでなくお化け屋敷並みの恐怖アラカルトも設けられ、飽きることなく毎日が過ごせるようになっている。
日本では豪華客船と銘打って、お金持ちでないと船旅は出来ないと言う印象がある。現在はそんな事はなく、逆に交通費と宿泊費と食事費、イベント参加費が一緒になって楽しめる、安い船だと1万円/日から乗船出来ると言う。現在世界のクルーズ船は300隻を超え、年に1隻以上のスピードで造船されている。しかもどんどん船体は大きくなり、寄港できる港の整備もそれに併せて大きくなっている。
客室も、一般的なものから超豪華まで、執事付きサービスも設けられている部屋もある。客は寄港地毎に外へ出てオプショナルツアーに参加できる。寄港地では地域色を活かしたお出迎え隊やお持てなし隊が嗜好をこらしているのも嬉しい。ただ、オプショナルツアーでは、2次交通が出航時間に左右されるので、交通停滞や高速道路が整備されていないと、寄港客に不便をかける。個人的なタクシーなど、出航時間に遅れると船は無情にも出航するが、オプショナルツアーのバスだと待っていてくれる筈である。
クイーンエリザベスが英国から処女航海した時には、命名したエリザベス女王陛下が立ち会い、乗船客の10%が日本人だった。日本と英国は島国やロイヤルファミリーがいる面から似ている。この10%の日本人を受けて、日本への航海が良いのではと船会社が考えた。日本人は礼儀正しく、寄港地となっても綺麗で安全で優しくてと評価が上がった。船内では寄港地近くになると、その場所にちなんだ舞踏会を行う。仮面舞踏会だったり正式なものだったりと、長崎に着く時にはマダムバタフライに分した客達が踊って楽しんだ。ダンスが出来ない人には、日中ダンス教室も無料で参加出来る。飛鳥Ⅱでの青森港寄港では、客達の席が青森ねぶたの会場に設けられ、「はねと」として踊りに参加することも出来た。
帰りのバスの中では、ビールやハイボール酎ハイが配られた。それを飲みながら、ワイワイと語り合う。
本庄市あたりから見た鳥海山。
御崎公園を越えた辺りで、夕陽がすさまじい事に気がついた。まるでパチパチ跳ねる花火のようである。右に飛島が写っている。
こうして日は暮れていった。