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12月31日に起こった鶴岡市西目の土砂崩れは、国道7号線通称由良坂から鶴岡市大山に抜ける道路に面している。
災害派遣での仕事も終わり、陸自の車両は東根の駐屯地へ戻った。
ならば、道路の通行止めも解除して災害現場の横を通れるかと思ったら、国道への取り付け口で通行止めのゲートが設けてあった。
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あっ、駄目なのかと、首を横に向けると、目の前に土砂崩れ現場が広がっていた。
報道で知っていた高さ20-30m、横100mに渡りとあった数値を頭の中に入れておくべきだった。
雪が降って、エグい赤色の土は覆い隠されているが、相当のボリームである。
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今朝の新聞によると、山頂付近にも亀裂が入っており、いつ2次災害が起こるかわからないと言う。
ここは、鶴岡市の土砂災害警戒区域で、平成27年に指定されている。
ただ50年ほど前に、後ろの山を削り取って造成地にしたような形跡がある。
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土砂災害警戒区域に限らず、敷地の近くに山がある場合は、山の頂上の高さの2倍離れた所からしか建物は建てられない。
また、斜面の角度は30度より大きくてはならない。
土砂災害警戒区域では、その為だけに調査し書類を提出するが、擁壁を造ったり建物を特別な構造にしなければならない。
基本的な事を守れば良い訳でもないが、自然は時として牙を剥く。
穏やかな正月を迎える筈だった、被災された方々には心よりお見舞い申し上げたい。