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会場を本陣から国指定史跡松ヶ岡開墾場の4番蚕室・シルクミライ館に移して、この施設の活用整備事業について伺った。
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最盛期には蚕室は10棟あったが、現在は5棟となり、それぞれ目的別に使用されている。
シルクミライ館は第4蚕室で、1階にはシルクの展示や機織りなどの体験、販売ブースも作られている。
シルクミライ館は第4蚕室で、1階にはシルクの展示や機織りなどの体験、販売ブースも作られている。
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鶴岡市教育委員会管理課施設係の渡邉氏と、工事を請け負った笠原建設KKの建築次長の富田氏に、文化財を補修模様替えする難しさを、トコトン教えて頂いた。
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この方は、今回のプログラムをコーディネートして頂いた笠原建設の上役の方。
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出来上がった物を見れば、苦労の跡は見えず、綺麗に仕上がっているのだが。
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吹き抜けは、トイレ部分を増築したら面積が基準よりも増えてしまい、抑えるために吹き抜けにした。
それと、大きな梁が通っている為に、階段が上手く入らない。
階段を上り下りすると、頭がつかえたりするなど、大変だった。
階段を上り下りすると、頭がつかえたりするなど、大変だった。
そもそも、梁を抜くことも原則出来ないなどと言われる。
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工事中にも、文化庁とのやり取りに時間がかかり過ぎ、工事期間が延長した。
質問を出しても、返事が1-1.5ヶ月もかかる。(国交省は1年かかったぞ。ソースは私)
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シルクの糸で出来たカーテン風。これも厳密に言えば不燃仕様にしないといけないのだが。
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絹糸の塊。雲のようである。
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2階は展示室や市民への貸し出しスペースが続く。
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蚕の飼い方、繭を着けるための格子など。
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板張りの内部の壁は、隙間を埋めた新聞紙(明治の頃の物)を、汚いからと言って剥いでは行けないそうで、そのままの状態で残していた。
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取り去った梁の一部や、構造材、建具も含めて、全て保管しなければならないそうで、それらは屋根裏に収納することが出来た。
文化財は、ともかく全て残すことなのだそうだ。収納するスペースが無い時はどうするのだろう。
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絹織物の数々
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これは2階の展示
1階にはストールなど、絹製品が並べてあった。
良いなぁと思い、値段を確認する。わぁ~~お!
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松ヶ岡の蚕室と曼珠沙華。別名ヒガンバナとも言う。
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この建物群を建てた時、鶴ヶ岡城の瓦を運んできて、屋根に使ったそうである。
長年の風雨で取替ることになった時、なるべく元の瓦に近いように生産せと、何度もやり直しをさせられたそうだ。
長年の風雨で取替ることになった時、なるべく元の瓦に近いように生産せと、何度もやり直しをさせられたそうだ。
文化財は、実に面倒くさい。
私もヘリテージマネージャーの講習を受けるべきだったか。