無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

田麦俣多層民家・渋谷家

2023-10-19 11:21:11 | 建築・都市・港

美術館から出た時に、雨が降ってきた。
軒下を伝い、隣りにある多層民家に走って入る。
桁側から入った為に、そこが裏口だと気がついた。
庄内地域にある通常の民家とは違い、この建物があった田麦俣と言う地域は豪雪地帯で、冬になると2階から出入りすると言われていた。
妻側から見ると3階建、桁側からはヤタラ屋根面が大きい1階建てに見える。



裏口から入ると、すぐ左手に物置(除雪用など)があり、その隣にトイレ(大)


引き戸を挟んでトイレ(小)と馬小屋が並んでいた。
農家の民家だと、トイレは外に設けるのが当たり前と思っていたが、豪雪の為にそこまで行けないのだろう。


土間には中央に2階に上る階段(急)が着いており、スノコを渡って部屋や台所に行くようになっていた。
左に見えるのは台所


流し(湧き水を流しっぱなし)とその傍にある水桶風は風呂か?
やはり雪で閉じ込められるから、民家内で終結してるんだ。
左奥は味噌などを入れておく食料庫らしい。



右側のスノコを渡ると、茶の間に行き着く。


廊下の向こうに見えるのは台所。流しとは1間を挟んで並んでいる。


その一間とは、こべやでわらし(下女)が使用していた。



ここが台所


ここも寝室だと思う。


神棚と仏間の向こうに、座敷が見える。


ここだけが畳敷きである。


茶の間のことらしい。


2階に上がる。ここも3階も蚕室になっている。


階段や梯子がなかったので、上がれなかった。
渋谷家では毎年冬になると、囲炉裏に薪をくべ、煙で建物をいぶす。
柱や梁と屋根の茅の虫除けと言われている。
いい塩梅に煤けている。






コメント
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