28日の夜、皆既月食が見られると言う。楽しみにしていたら、天候は曇りのようで時間になっても窓の外に月は見えない。しょうがないなとTVの恐い番組に没頭した。玄関の呼び鈴が鳴った。ドキッとした。外から犬の散歩に出ていた妹が「月食の後半で、もうじき終わる所よ。」と声を掛けた。慌てて双眼鏡(望遠鏡でないとこがミソ)で眺めてみると、くっきりとした月面上をぼやけた影が通り過ぎていく所だった。そうか、いつもと月の出ている位置が違っていたので、出ていないと勘違いしちゃったのか、と残念に思った。
幼い頃、夜になって外へ出る機会は少なかった。夜中に子供は出るものではないと言い聞かせられていたからだ。それでもお祭りの時や映画の帰りなど、月明かりに照らされた道路を歩く事もあった。妹たちと一緒になって走ると、月が一緒になって私達に着いてきた。キャアキャア歓声をあげながら家に帰り、留守番だった祖父や父に「お月様がついてきた!」と告げたものだった。そんな可愛い時期もあったのだ。
幼い頃、夜になって外へ出る機会は少なかった。夜中に子供は出るものではないと言い聞かせられていたからだ。それでもお祭りの時や映画の帰りなど、月明かりに照らされた道路を歩く事もあった。妹たちと一緒になって走ると、月が一緒になって私達に着いてきた。キャアキャア歓声をあげながら家に帰り、留守番だった祖父や父に「お月様がついてきた!」と告げたものだった。そんな可愛い時期もあったのだ。