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研修後に、会場に現れたのはフランス料理の太田シェフ。TVで見るのと同じ人だ。格好いい~♪
調理する為に我々もエプロンなどを着け、隣の調理室に向かう。
フランス料理と言うと、1品づつ、時間をおいてテーブルに運ばれてくると言うイメージがあったので、レシピに3品あるので、それぞれ作るのだろうと思っていた。ところが、3品同時進行のように作っていった。家庭の主婦なら当たり前の事なのだが、今何をやっているのか、メモを取りながらレシピを探しながら、着いていくのに必死だった。
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少し大きめの鍋で、お湯を沸かしトマトの湯むきをする。トマトを熱湯に潜らすのは5秒程度で冷水に入れる。その横でアスパラとミニ大根の下拵えを行う。トマトを入れたお湯に塩を入れ、先にアスパラ、後でミニ大根を入れ茹でる。少し遅れて、ほうれん草と絹さやを入れ茹でる。それらをさます。
別の鍋には、ホタテ貝のヒモ8ヶ分と、ローリエ、水100CC、白ワイン50cc、ノイリープラ(食前酒)50CC、セロリの葉を入れ、アクを取りながら半分の量になるまで煮詰める。このソースの名前はプールプランと言うのだそうだ。
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エシャロットを細かくみじん切りにする。
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人参とセロリをアリメット(フランス語でマッチ棒)に切り、少量の水と塩胡椒を入れ鍋にかける。茹で上がったらバターを加える。
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プールプランソースをシノアで濾し、再度鍋に掛けて暖める。
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湯むきしたトマトを横半分に切り、絞って中の種を出す。それを8ミリ程度のさいの目に切る。トマト1/2を上のソースに入れ、暖める。
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的鯛100g、ホタテ貝柱1ヶ、むき海老30G、冷たいバター20g、卵1/2、塩胡椒少々をフードプロセッサですり身にして、生クリーム100-120ccを数回に分けて入れ、テリーヌ生地を作る。
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真鯛の切り身に、半分の生地を入れて、サンドさせる。残ったテリーヌ生地は、スプーンで形を整え、茹でる。串でさして中央が冷たくなければ出来上がり。
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天板に塩と胡椒を均等に降り、魚をのせる。ホタテの貝柱も1人1枚載せる。
その上からも塩胡椒を振る。
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フライパンにサラダ油を敷いて、魚のはさみ焼きとホタテを焼く。焼き初めは表面に来る方を先に焼く。
ソースが約お玉2杯分になったら、バターを加えて火を止める。
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魚が焼けたら、天板にパラフィン紙を載せ、魚を並べてオーブンで230℃7分焼く。ホタテは別皿にとって置く。
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塩胡椒を万遍なく敷いた天板に、ワラサの刺身を1人3枚並べる。1枚づつエシャロットのみじん切りを載せ、その上からも塩胡椒、ワインビネガー(あればシェリービネガー)、オリーブオイルをかけ、冷蔵庫で冷やす。
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暖かい皿に、暖めたほうれん草を円形に敷く。その上に魚のはさみ焼き、ホタテのグリル、テリーヌを載せ、人参とセロリの付け合わせを載せる。
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ソースをかける。色々な料理に用いられる。さっぱりとしてコクもあるソースだ。
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冷たい皿に、アスパラをタテヨコ半分にした物を並べる。ワラサの刺身を3枚並べて、白髪ネギと大葉の千切りを飾り、残った付け汁をかける。ミニ大根も半分に切り並べる。
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テリーヌを茹でたお湯を利用してチョコレート70gを湯煎に掛けておく。無塩バター70gと砂糖50gを白くなるまで混ぜチョコレートを入れる。それに卵1.5個を泡立て、少しづつ混ぜる。薄力粉55gとベーキングパウダー1gをふるいに掛け、一緒に混ぜる。
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天板にパラフィン紙を敷き、パラフィン紙を入れ撒いた型に絞り袋に入れた生地を押しつけるように入れる。オーブン250℃で5分焼くと、チョコレートフォンダン(ケーキ)が出来る。
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皿にチョコレートフォンダンを置き、型から剥がす。粉砂糖をかけ、隣にイチゴを切って並べる。隣にバニラのアイスクリームをスプーンで型取り、並べる。
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出来たデザートがこれだ。チョコレートフォンダンに切れ目を入れると、中から溶けたチョコレートが流れてくる。暖かいデザートと冷たいアイスクリームのコラボレーションだ。溶けたアイスクリームをソース代わりにケーキにつけて食べると、何故かさっぱりした。太田シェフは、これにペパーミントの葉を飾りたかったらしい。
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わらさの洋風お刺身。そばに置いた塩(個人の好みでつける)は、鳥海山の伏流水から採った遊佐の「鳥海の塩」だそうだ。味わいがある。残念ながら現在は作られていない。シェリーワインのビネガーは、私は始めて使った。白身の魚の時はレモン汁が良いそうだ。
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メインディッシュの真鯛のはさみ焼きはこちら。地元で捕れた真鯛で、ふんだんに使え、ボリュームが多かった。テリーヌの生地は、様々に応用が出来そうだった。
本格的なフランス料理だった。この後、3班に分かれて、自分たちも作る。太田シェフは廻りながら教えてくださった。太田シェフの見事な手さばきを見ていると、自分たちも作れる気になる。だけど実際はなかなかタイミングが難しい。1班4人が力を合わせて分業に励む。出来上がった物は美味しかった。「家に帰ったら、数日以内に1度作りなさいよ。でないと忘れるからね。」とシェフは仰った。地産地消でゴミを出さないエコ料理だそうだが、豪華な料理だったと思う。
それでは、自分たちの作った物と比べてみよう。
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盛りつけは私。ホタテがちぎれているのは、私が最初に焼く物をテリーヌ用と間違えて千切ってしまったからだ。こんな時は、そっと小脇に置く。
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鳥海の塩は、飾りの他に、好みでつけられるように脇に少し置く。
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アイスクリームが溶けてしまっている。イチゴソースで廻りを飾ってもいいし、ココアパウダーを敷いた上にアイスを載せても良いと思う。やっぱり、ペパーミントの葉があると生きるかな。