外気温が6℃になり、雪になるはずの雨が降った。細かい粒がフロントガラスを濡らす。某仕事で何度も通った道路を走り町中を抜け田圃道に出ると、雨はねっとりとした乳白色の霧になった。対向車のライトがオレンジに光る。雨が降ったのは久しぶりで、何ヶ月も見ていなかったような気がする。通うのも長かったな、今日で終われば良いなと思いながら、目的地へと向かう。この日、決着は付かなかったが、どうやら先が見えた。ホッとしたのと自分へのご褒美に、映画を観に行くことにした。ずっと気になっていた「はやぶさ・ 遥かなる帰還」だ。
主演が渡辺謙だし、音楽は辻井伸行が担当している。ここ数週間、番宣やらメーキング、実際にはやぶさに携わった方々の番組を随分と見た。期待は十分に膨れあがっている。夜半の上映時間に行くと言う手もあったが、最近倒れる程の睡魔に襲われるので、「眠ったらアカン!」と冬山登山のような事を言い聞かせて午後に向かった。客層は団塊の世代が多かった。はやぶさの地球への帰還では、きっと号泣するんだろうなと思いながら見たのだが。
良い役者が良い芝居をしているのだろうが、やっぱり本物にはかなわないと思った。川口さんを中心にしたスタッフの活躍。満身創痍でけなげに地球へ向かったはやぶさ。最後に地球を見せてやろうとしたミッション。オーストラリアの上空で火の鳥になり、無事にカプセルを地上に降ろしたはやぶさ。あの時、地上波のTV局は、ただの1社も中継しなかった。インターネットを駆使しながら情報を集め、和歌山大学のライブで「光った、光った!」と言う声を聞いた。私はてっきり車のヘッドライトかと思ったら、あれがリアルな帰還の映像だったのだが。あの時の悔しい思いが込み上げてきて、号泣しようと待ちかまえていたのに出来なかった。
映画が終わり、糸川博士のペンシルロケットの打ち上げの写真と一緒にクレジットが流れると、優しい辻井さんのピアノの音が聞こえてきた。他の観客は、そさくさと帰っていく。最後まで聴けよ!ちゃんと!!
東日本大震災の津波といい、はやぶさのミッションといい、現実の方が作り物よりも遙かに先を行っている。どうせ作り物なら、「<完結編>探査機はやぶさにおける、日本技術者の変態力」の方が気が利いている。こんな筈ではなかったと思うので、もう一度観てみよう。他のはやぶさの映画にも手を出してみようと考えた。「はやぶさ/HAYABUSA」の方は、3月7日にDVDが出るようだ。
おまけ:3匹目のドジョウとなるか、3月10日公開の「おかえり はやぶさ」から日本の宇宙開発~「はやぶさ2」からその先へ~
川口さんのこれからの宇宙開発の話が面白い。
主演が渡辺謙だし、音楽は辻井伸行が担当している。ここ数週間、番宣やらメーキング、実際にはやぶさに携わった方々の番組を随分と見た。期待は十分に膨れあがっている。夜半の上映時間に行くと言う手もあったが、最近倒れる程の睡魔に襲われるので、「眠ったらアカン!」と冬山登山のような事を言い聞かせて午後に向かった。客層は団塊の世代が多かった。はやぶさの地球への帰還では、きっと号泣するんだろうなと思いながら見たのだが。
良い役者が良い芝居をしているのだろうが、やっぱり本物にはかなわないと思った。川口さんを中心にしたスタッフの活躍。満身創痍でけなげに地球へ向かったはやぶさ。最後に地球を見せてやろうとしたミッション。オーストラリアの上空で火の鳥になり、無事にカプセルを地上に降ろしたはやぶさ。あの時、地上波のTV局は、ただの1社も中継しなかった。インターネットを駆使しながら情報を集め、和歌山大学のライブで「光った、光った!」と言う声を聞いた。私はてっきり車のヘッドライトかと思ったら、あれがリアルな帰還の映像だったのだが。あの時の悔しい思いが込み上げてきて、号泣しようと待ちかまえていたのに出来なかった。
映画が終わり、糸川博士のペンシルロケットの打ち上げの写真と一緒にクレジットが流れると、優しい辻井さんのピアノの音が聞こえてきた。他の観客は、そさくさと帰っていく。最後まで聴けよ!ちゃんと!!
東日本大震災の津波といい、はやぶさのミッションといい、現実の方が作り物よりも遙かに先を行っている。どうせ作り物なら、「<完結編>探査機はやぶさにおける、日本技術者の変態力」の方が気が利いている。こんな筈ではなかったと思うので、もう一度観てみよう。他のはやぶさの映画にも手を出してみようと考えた。「はやぶさ/HAYABUSA」の方は、3月7日にDVDが出るようだ。
おまけ:3匹目のドジョウとなるか、3月10日公開の「おかえり はやぶさ」から日本の宇宙開発~「はやぶさ2」からその先へ~
川口さんのこれからの宇宙開発の話が面白い。