当初120名ほどの聴講客を予定したのが、数倍に膨れあがり、会場が3階の大広間になった。主催者側の挨拶が済んで、岩國氏が登壇する。
一民間人が出雲市のトップに立ち、前例のない行政改革を行っていると聞いた20年ほど前、岩國氏は商工会議所女性部の働きで酒田市で講演を行ったことがあった。全国から講演依頼が多すぎて、申し込んでも数年待ちの状態の時だった。その時も私は講演を聴いている。その頃の岩國氏は鋭い鷹の様な目をして、勢いも凄かった。久しぶりにお目にかかって、随分と丸くなられたのと、厳しい意見を言う場合もオブラートに包んで話をしておられた。
せっかくの面白い講演を、別の会議とのブッキングで途中で退場する。その別の会議に参加するメンバーが丁度前の席に座っていて、一緒に動く。このまま聴いていたいのにとは、同じく感じていた。本当の触りの20分だけの聴講だった。この続きは誰に聞いたら良いのかとも思ったが、彼ほどの講演者は書籍か誰かが(別でも良い)講演内容を文字起こしをしてくれているだろうと、すっぱりと諦めることにした。
夜の懇親会に潜り込んで、ご名刺を頂く。苦労して東京大学を卒業されたようだが、学校では社会に役に立つことは何も教えてくれなかったと話の中から顔を出す。懇親会では安倍内閣の話と乾杯に纏わる話をされておられた。
後で、岩國氏の文章を探してみよう。でも、文字を読むより語り口の方が数倍も勝っているのだが。