町内自治会の保健委員なるものを
仰せつかってしまった。
ある日、同じマンションの前任者が尋ねて来て、
町内のゴミだしなどの見守り、指導など簡単な
活動だから…と、引き継ぎをお願いしたいと
言われたのです。
何のことかよくわからぬままに、引き受け、
月に一度の会合に出席すると、基本的に
ボランティアではあるが、資格は公務員と
同じになる旨説明を受けた。
「わたしが公務員…」実は、公務員というのは
わたしが密かに憧れていた職業だったのです。
というのも、型にハマるのがいやで、漫画家という
自由業でやってきたのですが、自由業というのは
聞こえはいいが、云わば明日をも知れぬ水商売
でもあるのです。
常にこの不安にさいなまれた生活をしてきたので、
逆に一度でいいから、きっちりした職業の公務員
とやらになってみたいという興味を持っていたのです。
後で、市長の名前入りの委嘱状をもらい、
警察手帳のような黒い保健委員手帳、バッジ、
腕章などが支給された。
ボランティアなので、給料などは出ませんが、
交通費として、毎月幾ばくかが支給されるのです。
献血などのお手伝いや公共機関見学なども
希望参加ではあるが、メニューに入っている。
公務員資格というのは、この任命期間中に
交通事故などに遭った場合、公務員としての
保障を受けるのです。
てっきり1年間だと思っていたら、任期は
2年間だと事後に知ったのでした…。任期の
延長は自由にできるそうで、何度もやっている
人もいた。
というわけで、ただいまワタクシ華の公務員資格
保持者なのでアリマス。