つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

「蒼天航路」

2009-03-14 06:15:55 | 絵・まんが
我が記念すべき誕生日に身内の一人よりプレゼントを貰った。
といっても実はわたしが希望したのである。

ほしいものを3つ挙げ、そのうちの1つに以前お世話になった
「コミックモーニング」(講談社)に連載していた「蒼天航路」(王欣太)画
の単行本全巻(36巻)を希望し、プレゼントしてもらったのだ。

この「蒼天航路」というのは、わたしが好きで読んでいた「三国志」の
悪役、曹操孟徳を珍しく中心にして描いている作品である。

通常「三国志」といえば劉備玄徳が主人公で、関羽・張飛という豪傑を従え、
三顧の礼をもって迎えた軍師、諸葛孔明の軍略のもとに時の権力者曹操孟徳に
立ち向かうというのが中心の史実に基づいた物語なのだ。

けっこう残酷なシーンも多いのだが、王欣太氏の魅力的な画力もあってグングン
引き込まれていった。中国戦国時代の武将の生き様や、戦いに敗れて略奪され
天と地ほどの運命の変転を余儀なくされた女性たちの嘆き、などが赤裸々に
描かれている。この36巻を1ヶ月かけて読んでしまったのだ。

天下を取ろうと覇道を求め、戦いに明け暮れる男達、これがいまだに世界中で
繰り広げられるところをみると、男の本能なのだろうか。
絵を描くことしか能のないわたしなどこんな戦乱の時代に生まれていたなら
くその役にも立たないだろうなあと思うのだった。いやあ今の時代でよかった…。
(今でも大して役に立ってるとは思わないが…)(笑)

しかし自分も男なので、この本能があるのかなあと思ってみると、
やっぱりあるようである。こう見えても何につけても負けたくないという
気持ちは案外強いように思うし、特に絵に関しては現状はてんでだめなのだが、
いつかは自分の目指す頂を垣間見てみたいという思いはシャレにならないぐらい
強いように思えるのだ。いまだにあきらめずに夢を追っているのが何よりの
証拠だろう。

こうしてみると男の性懲りもない本能は変わりようがないように思えるのだ。
しかし「蒼天航路」で美女に夢中になって命を落としそうになった曹操のように
やっぱり天下無敵と思える猛者も女性にかかっては、かたなしなのである。

結局なんだかんだ言っても最後に笑うのは女性のように思う。
やっぱり天下の覇道の頂に鎮座ましますのは、にっこり微笑んだ女性が
一番ふさわしいのかも…。


コメント
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