つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

叱られて…

2010-12-19 07:29:40 | ちょっとした出来事
ふ、とした衝動に駆られた。「叱られたい」そう思ったのである。

買い物を済ませた会社からの帰り道、交差点を車で信号待ちしている時である。
左折すればいつものコース、まっすぐ進めば高速道路工事中の道に突入するのだ。

まっすぐ行けば、我がマンションの真横にすぐ到着するのである。
通常は工事関係者の車のみが許される道なので、多分関係車と思われるのがよく
出入りしているのを見かけるのだ。

頃はPM5時ちょっと前、工事関係者に見つかれば、最高に運がよくて通していただけ、
普通で追い返される、最悪の場合こっぴどく叱られるのは必死である。
辺りを見回し、信号が青に変わった時「叱られますか」と、覚悟を決め、まっすぐに突入した。
まだ削られた土がそのままだったり、砂利が転がっていたりと、未完成丸出しだったが、
おおむね舗装はされていて、スンナリ進んで行けた。途中工事関係者と思われる車と
すれ違ってヒヤッとしたが、咎められもせず過ぎ去って行った。

やがて出口に到着したが、何と締まっているではないか。目と鼻の先にマンションが
見えているのだ。しかも今閉めたばかりの様で、ガードマンの制服を着たおじさんたちが、
3名ほど歩いて行っている。「ヤバイ!」とっさにハンドルを切り、入ってきた道を帰ろうと
Uターンして走り出した。すると先ほどのおじさんたちが何やら工事用の鉄骨の格子の入った
門をガラガラと引き出しているではないか。出口が塞がれてしまったのだ。まさに袋小路に
なってしまったのである。

わたしは慌てて、「すみません、出たいんですけど」と窓を開けて言うと、「関係者の方?」と
ちょっと白髪混じりで彫の深い日焼け肌のおじさんが覗きこむようにして言った。
「いや…ちょっと迷い込んじゃって」と言うと、ムッとした顔をして、「こんなところに
入ってくるかね、気がしれんよ」と言い放ち、しばしブツブツと毒づかれた後、門をガラガラと
開いてくれた。

平謝りに謝り、ほうほうの体で元来た道へと出ることが出来たのだった。最悪の予想的中に
苦笑しつつ家路に着いたが、その間童謡の「叱られて」が脳裏に流れ出していたのである。(笑)

工事関係者の皆さま、申し訳ありませんでした。


コメント (2)
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