蔵出しジョー君② おやつの為ニャラッ！

ジョー君（ぽけら～っ・・・。）

ＲＯＣＫ「あれっ？　ジョー君、パトロールはどうしたの？」

ジョー君「ちゃ、ちゃんとやってるニャ！　俺はご飯場所の見張りニャ。」

              「他所猫には、一口もご飯食べさせないニャ。」

ＲＯＣＫ「ふぅ～ん・・・。」

黄子嬢「誰か来たニャッ！！」

ジョー君「だ、誰が来たニャッ！？　恐い奴ニャラ、俺は逃げるニャッ！！」

黄子嬢「フンッ！ちょいと追っ払って来るニャッ！」

ジョー君「フレーッ、フレーッ、姐さん頑張ってニャーッ！！」

黄子嬢（ペロ、ペロ）「そこのお皿の残りを狙った、ちんけなこそ泥猫だったニャ。」

　　　　　　　　　　　　「あんニャ奴、あたしの敵じゃないニャ。」

ジョー君「ニャハハッ！今日も姐さんと俺の力で、平和が保たれたニャッ！！」

ＲＯＣＫ「ジョー君は、遠くから応援してただけじゃんっ！！」

黄子嬢「こらっ、ジョー！あたしのチキン・ナゲットに手を出すとは許せないニャッ！！」

　　　　 「おやつが欲しかったら、喧嘩の一つも勝ってみせるニャッ！！」

ジョー君（ビクッ）「ぶ、ぶつの止めてニャーッ！」

　　　　　　　　　　「俺は喧嘩ニャンて野蛮な行為は、やらない主義ニャーッ！！」

黄子嬢「そーゆー偉そうな台詞は、絶対平和主義猫のアッキーだけが言っていいニャッ！」

　　　　「お前みたいに中途半端な奴は、根性叩き直してやるニャッ！！」

ジョー君（ビク、ビクッ）「俺、アッキーニャンて猫さん知らニャイもんっ。」

黄子嬢「お前の先輩のチャッキーは、勝てる戦いしかしない猫だったニャ。」

　　　　 「勝てない相手には、仲間を嗾けたりする智謀の高い猫だったニャ。」

　　　　 「それに対してアッキーはニャ、喧嘩に参加すらしない優しい猫さんだったニャ。」

ジョー君「あの～っ、長話を聞いてると眠くなっちゃうんだけどニャァ～・・・。」

黄子嬢「他猫の話を聞くのも勉強・・・って、おいっ！ジョーッ！！」

ジョー君（バッ！）「隙有りニャーッ！一切れゲットニャーッ！！」

黄子嬢「ニャンて卑しい猫ニャ、おやつの為なら礼儀も何も無い猫ニャ。」

ジョー君（ペロッ）「もう一切れ残ってるニャッ！」

黄子嬢「ジョー、お前はお行儀が悪過ぎるニャッ！！お説教も聞かニャイしっ！！」

ジョー君（心の声）「ちょっと距離があるニャ・・・」←黄子嬢の言葉届かず。

ＲＯＣＫ「黄子ちゃんには新しいのをあげるから、それはあげちゃいなよ。」

黄子嬢「そーゆー甘さが、あいつを調子付かせる事になるニャッ！」

ジョー君「ぷぷぷっ。まだナゲットあるみたいだニャァ～ッ♪」←都合のいい情報のみ耳に。

黄子嬢「こ・れ・は、あたしが貰ったおやつニャ。お前にはやらないニャッ！」

ジョー君「少しでいいから頂戴ニャッ！！」

黄子嬢「お前はそのおやつへの執念を、喧嘩に活かせといつも言ってるニャッ！！」

ジョー君（サッ！）「それじゃあ、漢（おとこ）を見せてやるニャーッ！！」

黄子嬢「ニャッ！ニャニしてるニャーーーッ！！！」

ＲＯＣＫ「う～ん、耳ペタンとしてるし、怒られるの覚悟で手を出したか・・・。」

　　　　 「しかしジョー君の漢って、おやつのつまみ食いにしか活かせないのか・・・（落涙）」