しょぼい毎日

いつも理想はでっかいが、結果はしょぼい・・・。そんな日常を綴ってみました

しょぼい映画日記<スーパー!>

2011-12-11 00:47:24 | 映画

2011年11月20日(日)

予讃線讃岐府中での不完全燃焼だった撮影の帰りに立ち寄ったのが、高松の琴電瓦町駅近くにある映画館ソレイユ。ここでかかっていた映画<スーパー!>を観ます。ヒーローものの変化球の様な作品みたいですが、あまり予備知識無しで見ます。そして1時間半後、私は放心状態で出てきました。これは・・・・・。

以下、ネタばれ注意・・・・。

この映画、キックアスの双子の兄弟の様な映画です。

キックアスについて→http://blog.goo.ne.jp/hally583/d/20110424

特に能力も無い、さえない一般人が派手なコスチュームを着ただけでヒーローとして悪を懲らしめようとするのは同じです。キックアスが純粋にヒーローに対する憧れだけで、悪と対峙するのに対して、<スーパー!>の主人公中年のおじさんは、自分を捨てて麻薬の売人のもとに走った美しい奥さん(どこかで見たことがあると思えば『アルマゲドン』のブルース・ウィルスの娘役リヴ・タイF1001218ラー)を取り戻すためにヒーローの姿に身を変えます。結構深刻かつ真剣におじさんは取り組みます。その前段階(練習)として街の<しょぼい>悪を、クリムゾンボルトと名乗って正々堂々というより大分卑怯な手を使って懲らしめていきます。映画の列に割り込んだだけで金属レンチで顔面を厭というほど殴打され半殺しの目にあわせたりして、罪と罰のバランスが取れていない・・・。そして殴られる相手の痛みが、観客に伝わってくる・・・・。主人公は、神様から自分が選ばれし人間と思い込んでいますから行動はエスカレートしていきます。やがて奥さんを奪還 するため、麻薬の売人の邸宅に殴り込みを掛けますが、当然のことながら返り打ちに・・・。傷だらけで、ヒーローになる際アドバイF1001217スをくれたコミックショップの女店員のところに逃げ込みます。このエレン・ペイジ演じるコミックショップの女店員がくせもので、自分もコスチュームを付けて悪と戦うと言いだします。が、この人も暴力志向が凄くて、思い込みで無実かもしれない人を半殺しにしたりします。これを観て主人公が初めて自分のしている事に我にかえったりします。また、暴力を振るうと発情状態になり厭がる主人公を押し倒してしまったり手がつけられない・・・。

ラストには2度驚かせられました。この映画のヒロインはキックアスのヒットガールの様に当初、素人のぎこちなさはあるけれど、敵の屋敷に進入して順調に敵を殺戮していきます。が途中唐突に、敵の銃弾を受け倒れてしまいます。そこに主人公が掛けより身体を持ち上げようとすると・・・。顔が半分吹き飛んでいました・・・・。デビルマン(漫画の方)の牧村みきの最期を思わせる?凄い描写でR15でもゆるい・・・・。とにかく、先ほどまではじけていたカワイ子ちゃんが、次の瞬間無残な姿になって観客も<どうなってるの?最期は大団円になるのと違うの?>と戸惑います。ここからさえないヒーローが大魔神の形相(マスクをしているので分りませんが、私の想像)で敵を殺戮していきます。こうして多くの大きすぎる代償をしはらい、奥さんを取り戻します。が、ここからどんでん返しが・・・。あれだけ苦労して取り戻した奥さんは2カ月後に再び家を出て、結局別の男性と結婚して子供をたくさん作ります。主人公は悟ります。神様が選んだのは自分でなく奥さんとその後に生まれてくる子供たちなんだと!彼女と彼らが将来人々を導くために、悪の手から奪還させたのだと思い至るのです。これも、主人公の勝手な妄想なのかもしれません。この主人公のキリスト教原理主義的危険さというのは終始一貫しています・。この映画、確かに奥は深いですが、観終わった後の爽快感はあまりありません。やられる側の痛みもやる側の痛みもオブラートに包まずに、そのまま観客に伝わってくる作品でした。

珍なる作品ではあります。そして少し重い・・・。

それにしても、エレン・ペイジはじけていました。良かった・・・・・。


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