二人の閣僚の言い分を聞こう。
「国策に殉じた 英霊に対して 感謝の気持ちを伝えた。」
袴田死刑囚に「死刑」の判決を言い渡した裁判官と
戦争を引き起こし 国民に 死刑を勧めた 時の高官と
差別があるのか。
権力は むごく 冷たく 国民に 国家のために死ねという。
「日本も厄介な戦争を始めたもんだ。
負けることは はじめから わかっているのになあ。
大体 連合国に 補給路たたれたら一発だ。」
当時中学二年の 私にさえ こういっていたものだ。
けれども そんな事は買っていながら なぜ
17才で志願までして 死を選んだのか。
決して国策に殉じたわけではない。
初めて アメリカの戦闘機が 低空で私の家に向かってきた。
一緒に 縁側で 将棋をしていた。
おばが 引きずるように自分の子供を防空壕に入れようとした。
あのなー おばさん 西郷ドンは 玉が飛んでくる中で
碁をうっちょいもした。
こらいかんと 思った。もう敵はそこまできとる。
何を愚図愚図しているのか。
それからしばらくして 私は 海軍の作業衣を着た私は
蛸壺の中で 10キロ爆弾を 身に着けて 敵の上陸を
待つ 訓練をしていた。
決して 国策に殉ずるという気持ちはさらさらなかった。
わたしはもともと戦争は嫌いだったから。