いたずら好きで 手におえない腕白もの。
昨日、腕白軍は浜組みに対して大勝利をした。参謀の昭平に大将の僕ちゃんは
父上愛用の懐中時計を贈呈した。
翌日、父の起こった声に僕は震えた。「誰だ俺の懐中時計を持っていったのは。」
昭平がもつていることは即時に突き止められた。
事もあろう昭平はその懐中時計を分解してしまっていたのである。
遅々の怒りは頂点に達した。
帰省中の義兄の手で僕ちゃんは 柱に縛り付けられた。
家人は そんな僕ちゃんに哀れみの声一つかけず出かけていった。
そんな時、姉が遊びにやってきた。柱に縛り付けられていた僕を思いっきり
からかっていたか 「よし銃殺にしてやろうと床の間から義兄が所持している空気銃を
持ち出してきた。
姉は銃を向けて引き金を引いた。
銃には鉛の玉が装てんされていた
多摩は私の頭をこすって後ろの無柱に命中したる一瞬のことであった
姉はその場へなへなと座り込んだ。
祖母が奴北る私の縄を解いてくれた。このことには誰も触れないままに何もなかったように消えて言った。
88才のお祝いの席で姉がこのときの話しを披露した。其の話しを聞く子供や孫たちがみな笑っている。僕ちゃんだけは真剣だった。あのとき姉の手が1センチ狂っていたら。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます