最近の病院の受付を見ると
「痛いときは痛いと医者に告げてください」という掲示がある.
私たちは 子供のころ 「少しぐらいの痛みは我慢しなさい」と
しつけられていたから 奇異な感じがした.
海軍入隊を前にして 足の魚の目が増殖して痛いのでこのまま
入隊したら 大変だと思い父に相談したら 自宅ですくに手術をすることになった
父は手術道具をそろえると 義兄を連れてきて 「之が暴れるから 押さえつけておけ」
といって麻酔なしの手術が始まった.そのときのことを思い出していた.
こんどは そんなわけには行かない.肺ガンの手術である.
80歳以上の手術は超高齢者手術といわれているそうだ.成功例は35%
と後で担当の先生から聞いた.
全身麻酔であるから 手術中のことはわからない.麻酔が覚めて暫くすると
がまんできないほどではないが 痛みが出てきた
あの張り紙を思い出した. 看護婦さんを呼んで 「゜痛いんだけど」おそるおそる聞いてみた.
看護婦さんはそっけなく『手術のあとですから 少しは痛みはありますよ」
といって取り合ってくれない.結局言いっぱなしに捨て置かれたがそのうち痛みも
取れた.肺気腫があるので 息苦しいとき主治医に尋ねると
「転移しないように
肺を二室切り取っていますからね.ちょっといく苦しいかも痴れませんが酸素ボンベを付けるまでのことはないと思いますよ.」
あれから5年再発の様子はない.「貴方は発見が早かったから良かったですよ.」
といわれたが やはりいたいのはいたから 痛いときは遠慮してはいけない.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます