心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

へそ曲がり

2009年09月13日 | 催眠療法
私はかねてよりへそ曲がりのところがあって、
自分が納得が出来ないものを無条件に信じません。
それが、どんなに有名な人の言葉であろうと、権威者の言葉であろうとです。

催眠の常識と言われるものの一つに暗示の言葉を入れる時には、、
否定文を使わないようにしなければならないと言われています。
私は、これにちょっとした疑問を持っています。

否定文とは、「~ではない。」とか、「~しない。」という言い回しです。
例えば、
「緊張しないように。」とか、「気にしない。」とか、
前の言葉を打ち消す「~ない。」という言葉を使う事です。

誰が言ったのか、潜在意識は否定的な言葉を理解しにくく、
前の言葉をそのまま受け取ってしまうと言われています。

この考えを説明と言うか証明する時に良く使われるのが、
「あなたは、赤い豚を絶対に思い浮かべないでください。」
と言われても必ず、他人は赤い豚を浮かべてしまうと説明されています。

確かにそう言われると、赤い豚を思い浮かべないでと言われると、
脳の動きは、どうしてもいったん赤い豚を浮かべてから、
その赤い豚を消すことになります。
これは、昔、ちょっとブームになった、「赤上げて、白上げないで、赤下げない。」
と同じです。

この変な言葉の意味は、
何も浮かべないでくださいと言っているのと同じですから、
否定文を使って「何も思い浮かべないでください。」とやると、
伝えようとしている意味が否定文でもそのまま伝わります。
要は、分かりやすい言葉であるなら否定文が入ろうと同じだと思うのです。

もう一つ、疑問を抱く点として、
催眠暗示で「もう腕を曲げることが出来ません。」「立ち上がる事が出来ません。」
「眼を開ける事が出来ません。」「名前を言う事が出来ません。」
と言うような暗示がありますが、

先の理屈で行くと、被験者の潜在意識に届く言葉の意味は、
「腕を曲げる。」「立ち上がる。」「眼を開ける。」「名前を言う。」となり、
全くこの誘導者の意図が伝わらずに、何も起きなくなる事になりますが、
実際は、催眠に誘導された被験者は、その全てにちゃんと反応を示します。

ですから、私はこの常識を自分が納得をして飲み込むまでには至っていません。
この常識が、言語の違う国の考えから生まれたものであるなら、
その言語を使う国では、もっと明らかな違いが生じたのかもしれませんが、
少なくとも、私が使う日本語では、大きな違いは感じられません。

ただ、「あなたは腕を曲げることが出来ないと感じないかもしれませんが、
腕を曲げることが出来ない事を気付かずにはいられないでしょう。」
こうなってくると、反応が鈍くなってしまうのは間違いありません。

ですから、今のところの私の検証では、
出来るだけ分かりやすい言葉を使うことは大切。
ここまでです。

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