震災報道にさかれる時間が次第に少なくなり、
TVの番組も通常番組が多くなってきたようです。
当初、住まいも物資も無良状況からすれば、
多くの支援によって状況が改善されたことも確かですが、
原発問題もあり、
決して状況が良くなったと言えるまでには至っていません。
そんな中、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、
ASD(急性ストレス障害)等の被災者の心のケアが必要との
報道がなされるようになってきました。
そして、心の専門家と言われる人たちも派遣されているようです。
確かにその通りだと思いますし
心を専門とする人も必要だと思います。
ちょっと気がかりなことがあるので
今回は、それについて私なりの考えを書かせてもらいます。
ショッキングな出来事を体験すると
悟りの境地に至っている人を除けば、
当たり前のように通常の精神状態ではなくなります。
誰が定めたかそのような状態がある一定の期間続くと
PTSD、短期間の場合はASDと呼ぶのですが。。。
自分の状態の原因を
自分の性質や弱さであると考えてしまっている人や、
自分の限界を超えても頑張り続けようとする人、
妄想によって怯えや怒りを感じている人等には、
病名が付くことで自分の状態を把握できることもあります。
逆に、病院に入院すると立派な病人になることがあります。
これは、それまで元気だった人が病名が付くことで、
自分は○○病なんだと元気を失ってしまうことが原因です。
このことはまさに「病気は気から」をあらわしています。
私の所に相談に訪れた人の中には
医師から病名を告げられたことで、
「私は普通の人では無いんだ。」とか、
「私はそのような人なんだ、」というように、
病名自体がその人の心の重荷になってしまっているケースがあります。
長くなりましたが、何を言いたいのかと言うと、
被災された方は現在の厳しい状況と向き合い、
先行きの見えない不安を精一杯心の端に押しやり
ようやく精神を保っている方もいるかと思われます。
そのような時に、役に立ちたいと力に立ちたいと、
専門家の肩書を持つ人が必要以上に関わることで、
「私は精神的にも変調をきたしているんだ。」と、
心のバランスを負の方に傾けることのないように願っています。
まずは、知り合いの人や友達や近所の人や現場スタッフの人、
町役場の人等が互いに語り合ったり、手を握り合ったり、
抱きしめあったりすることの方が大きな力となるはずです。
そして、専門家の方々のその持てる力を必要な時に必要な人に
すぐに発揮できる体制が整っていることを知ってもらうだけに留め、
後は見守るように待機しておくことがベストではないかと思うのです。
これから多くの方や国の支援によって、
状況が次第に良くなっていくと信じています。
そうなっていけば心の安定度も増してくるはずです。
私は、人が持つ心のバランスを保つ力の強さを信じています。
ゆえに、そう思うのです。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計