三度の大きな手術を乗り越え
数年にわたる抗がん剤治療を受けてきたOさん
営業で全国を飛び回っていただけあって
冗談を交え
張りのある声で
よくお話しされていた
しかし
昨年末からの
病勢は
Oさんから元気を奪った
本人と家族(奥さん)の希望で
ひと月ほど
自宅介護となったが
ここにきて やはり
入院が必要になった
ベッド上から動かず
表情に変化はなく
ほとんど言葉を発することもない
皮膚は土気色になり
尿量は減り
ほとんど目を閉じている
しかし
反応はほとんどないにしろ
眼を開いた時には
その奥に
確かな意思を感じる
何を思い
いつの時代を回想し
どう考えているのか
もう語ってくれることは
ないのだろうか
数年にわたる抗がん剤治療を受けてきたOさん
営業で全国を飛び回っていただけあって
冗談を交え
張りのある声で
よくお話しされていた
しかし
昨年末からの
病勢は
Oさんから元気を奪った
本人と家族(奥さん)の希望で
ひと月ほど
自宅介護となったが
ここにきて やはり
入院が必要になった
ベッド上から動かず
表情に変化はなく
ほとんど言葉を発することもない
皮膚は土気色になり
尿量は減り
ほとんど目を閉じている
しかし
反応はほとんどないにしろ
眼を開いた時には
その奥に
確かな意思を感じる
何を思い
いつの時代を回想し
どう考えているのか
もう語ってくれることは
ないのだろうか