スミレは アリ散布植物のひとつ
種にはアリが好むゼリー状のエライオソーム (種枕) が付いていて
アリが スミレの種を巣に持ち帰り、エライオソームを食べた後に
不要となった種を巣の外へ放置することで 分布を広げると言われています。
スミレのなかでは 一番早くに咲きだすアオイスミレの
花後の株の根元近くに、実(朔果)ができていました。
(はっきり写ってなかった・・ )
2021.05
こちらは別の株
球形の実には、粗い毛がたくさん生えています。
2021.05
実をひとつもらって帰り
紙の封筒に入れておいたものを 数日後に開けてみると
ふ~ん・・
図鑑で見てはいたけれど
よく見ている スミレ(マンジュリカ)や アカネスミレなど の種に比べ
種子のまわりについている エライオソーム(白い部分)が とても大きいです。
アオイスミレは、他のスミレのように 種を弾き飛ばすことはなく
地表の近くに 種をこぼすことで
種子散布を アリに 100% 委ねているのだそうです。
特大なエライオソームを備えているのは
そんなわけでした。
参考までに ~ ~ ~ ~ ~ ~
我が家の植木鉢で咲いた スミレ(マンジュリカ)の種を。
縮尺はやや違いますが
種子に対し、エライオソームの部分は小さいです。。
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上のアオイスミレの種は、写真を撮った後
元の株から 5mほど離れた場所に放置してきました。
アリが そこからまた 少し遠くに運んでくれることを期待して・・。
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ほんとうに・・ なかなかのしっかり者ですよね。
種を作るのに、閉鎖花という 自家受粉の仕組みも備えていて
自分で動くことのできない植物の知恵には、知るたびに感心させられます。
先日の種飛ばしにも驚きましたが、スミレは隅に置けない知恵者だと感じました。