ドリームズ・オン・アイス2015が、新横浜で行われました。
羽生選手は、ここで新シーズンのフリーの、ほんの一部を発表。
その名も、「SEIMEI 」。
まずは、こちらをどうぞ。
ドリーム・オン・アイス関連のニュース映像を、動画主様が集めて下さった動画です。 演技の一部映像が含まれています。→ http://www.dailymotion.com/video/x2ttbw9_2015-doi%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9_sport
(冒頭でデス・ドロップをやった直後に、いきなり転倒してしまうという、ちょっと珍しい失敗の仕方で、(羽生選手大丈夫かな?)、と思いましたけど…)
今シーズンの羽生選手はどうやら、
わ!と驚く、「和」 のプログラムにしたいようです。 (笑)
映画「陰陽師」の音楽を使い、主人公・安倍晴明の名前「せいめい」に加えて、このタイトルに複数の他の意味を込めたと語ってくれた羽生選手。
→ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150612-00000208-jij-spo
ハッキリとわかるのは、「生命」(いのち)の「せいめい」をかけていることで、これは誰にでもすぐにわかりますけど、
他にも恐らく、「声明」(世間に意見や意思を訴え表明すること)、「盛名」(立派な評判)等の、「せいめい」をかけているのでは、と思われます。
他にも、あるかもしれませんけれども。
こちらが、NHKのテレビで羽生選手がその思いを語ってくれた、動画です。
その2 →http://www.dailymotion.com/video/x2u36sl_20150616-%E3%81%8A%E3%81%AF%E3%82%B9%E3%83%9D_sport
私も、「和風」プログラムをやってもらいたかったファンの一人です。(笑) しかし、試合のプログラムではなかなか難しいので…。
「暑いのは、大っ嫌いです」だそう。「スケーターなので」、と笑いながら言っています。 ・・・ 自称「氷上の生物」ですものね、羽生選手は!(笑)
羽生選手は、「日進日歩」が目標だそう。 「日進月歩」では遅すぎるので、「日歩」なのだと。
フィギュアスケートはアスリートの中では、現役でいられる期間がそう長くはない、と…。 (とても長い方も、羽生選手のおそばにいらっしゃいますが…(汗))
五輪まであと3年しかない。 とも語っています。
そして、こちらのニュース記事が、羽生選手の今回のこの選択に対しての思いを詳しく報告してくれています。
→ http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150614-00010002-sportiva-spo&p=2
この中から、羽生選手の言葉の部分だけを、以下に抜粋させて頂きます。
タイトルは羽生自らが『SEIMEI』と名づけた。あえて大文字のローマ字表記にしたのは、安倍清明の名前にちなむとともに、
「同じ発音の日本語が持つ、多様な意味を込めたいから」
今シーズンは、挑戦というか、自分の幅を広げてみようかなという思いがあって、いろいろな曲を聴いてみました。
でも、なかなかシックリこないまま、自分に合うものは何なのかと試行錯誤しながら考えているうちに、『和ものもいいかな?』という思いが浮かんできたんです。それで日本のテレビドラマの音楽なども聴いて、海外の方々も観られるものがいいと思い(映画)『陰陽師』を選びました」
「たぶん今の日本男子で、”和”のプログラムを表現できるのは自分しかいないと思っている」
「自分だからこそ表現できる繊細さや、”和”の力強さ、体の線の使い方を突きつめ、「自分らしいプログラムにしていくこと」が今シーズンの挑戦のひとつ」
(振付師が、日本人ではないシェイリーン・ボーンさんになったことについて)
「彼女の振り付けのなかで、まだ自分の得意な動きが確実にできていないというか、お互いが完璧に理解し合えているというわけではないと思う。その意味では、ジェフリー・バトルさんに作ってもらった『パリの散歩道』(2013-2014シーズンのショートプログラム)を滑り込んで、自分のものにできたように (このプログラムも自分のものに) したい。
それとともに、本当はこういうテイストの曲は日本人に作ってもらった方がもっと”和”の雰囲気が強くなると思いますが、あまりにも日本らしくしすぎるのはどうなのかな?という思いがあったので、日本人ではなく(カナダ人の)シェイリーン・ボーンさんにこの『SEIMEI』を振りつけてもらって、世界から見た日本の素晴らしいところもピックアップしていければと考えました」
能や狂言を見て、姿勢を振らさずに流れるように歩く動きや滑らかさは「スケートにも通じるものだと感じた」と言う羽生は、そうした動きを「これからの自分の演技の中に取り入れていきたい」と目標を語った。
(衣装について)
「アイスショーのスポットライトを浴びるときの照明と、試合の明るい照明では見え方も違うので完成形ではないです」
平安時代以降、公家の普段着だった狩衣(かりぎぬ)をイメージしたものを選んだそうです。
(プログラムについて)
「(フルバージョンは)盛り上がるパートもあるし、もっともっとテンポの速いところも入っています。(そこは)あとの楽しみにしていたただきたいという意味も込めて、この長さにしました」
「サルコウの失敗の原因もだいぶつかめてきています。こうやってショーに高いお金を払って見に来てくださる方たちには申し訳ないところもあるかもしれないけど、僕はこのプログラムをみなさんに観られながら仕上げていきたいという気持ちがあります。
もちろんいつも完璧にできるとは限らないですけど、こういう場をひとつひとつ乗り越えながら、課題を見つけて頑張っていきたいと思います」
「自分の世界に入り込み、自らの感情や体まで、すべてを溶け込ませるものにしたい」
こちらのニュースでは、羽生選手の言葉はこうなっています。↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150612-00000074-dal-spo&pos=1
「来季何か挑戦というか、幅を広げてみようかなと思った。海外の方も見れるものがいいなと思って。
まずここまで和なプログラムを演じられるのは今の日本男子でたぶん僕だけ。
僕だから出せる繊細さ、和の力強さ、線の使い方で、僕らしいプログラムになればと思う」。
何やら、和のイメージに対して、自信があるご様子の羽生選手です。
振付は、昨シーズンの「オペラ座の怪人」と同じ、シェイ・リーン・ボーンさんですが、最初から羽生選手もかなり加わって作っているようです。
羽生選手らしいプログラムにするには、それは絶対に欠かせないでしょうね。
私は羽生選手は和装や和風は、衣装でも音でも、絶対に似合うだろうとは思っていましたし、今まであったエキシビションプログラムでも非常に似合っていましたけれども、やはり衣装は今回もかなり似合っていました・・・!
今までの衣装にはなかった色合い「黄緑」「紫」の和風の組み合わせがなかなか新鮮で、若竹カラー&雅なカラーというべきか、枝豆カラーに小豆カラーというべきか、あの色を見て「抹茶アズキ」を思い出しました…(笑)
ただ、羽生選手ご本人も上のインタビューで言及したように、今回はショー用の衣装のようなので、試合での衣装は、色の変更等の試行錯誤はあるでしょう。 今のカラーで試合でも良いのかというと、もしかしたらちょっと暗すぎるかもしれないし…。
カラーの部分に赤が入ってきたりしたら、それだけでイメージがかなり異なってきますし、音楽全体とのイメージの相性もあるだろうし、どうなるのか、色々と楽しみですね。
後半にハイドロも入っていて、羽生選手のハイドロが好きな人にはたまらないかも?!
いくら和のテイストって言っても、さすがにあの富士山ポーズは出てこない・・・ はず。(笑)
しかし、羽生選手のフリーは、2シーズン連続でなかなかオドロオドロしいというか、怖いイメージの音楽のスタートというか…
何を表現しようとしていて、どのような終わりにするのかが、総合印象を左右するポイントになりそうです。
報道では、「陰陽師を演じる」みたいな言葉も書かれていましたけれども、もしタイトルが、「陰陽師」や「安倍晴明」だったら、多分その時点で、2~4位にはなれても、決して優勝はできないプログラムとして確定してしまっただろうと、率直に、私は思いました。
フィギュアスケートでは、あまりにも民族的過ぎる音楽やプログラムだと、スケートの長所が活かしきれずに終わるか、またはその世界観を理解されずに終わる印象があり、そういうプログラムでトップを張れた選手を見た記憶はないので…
羽生選手が、複数の意味を込めて、大文字のローマ字で、「SEIMEI 」にタイトルをしたということ、他の意味をもかけたということは、間違いなく正解だったと、私は思います!
「あまり日本らしくし過ぎるのもどうなのかな?と」
「世界から観た日本の素晴らしいところも、ピックアップできれば」と、語っている羽生選手。
この2点は、すごく大事になると思います。
「生命」などもかけているのであれば、テーマとしては不変的で普遍的なものだから、世界にも通用すると思うし、
羽生選手は「繊細さ、力強さ、線の使い方」等に言及していますので、主に「和」的な「音」を「和風に」カッコよく表現していきたいのかなとも思いますけれども、 注目してみていきたいと思います!
ただ、個人的にはちょっと気になることが。
ここ数年の、「ロミオ」、「ノートルダム・ド・パリ」、「オペラ座の怪人」等のプログラムは全て、「架空の人物」で、なおかつ世界中に知られている有名なストーリーだったので、解釈や焦点の当て方によって表現の幅の自由さもあり、役に「なりきる」演技もアリだったと思うのですが、
今回は、映画そのものは完全な脚色だらけの作り話ですが、日本の歴史上の実在の人物の名前が使われていることと、なおかつ史実の実態とはその作られたイメージが離れているとも言われている点が、少し気になります。
その意味で、今回は特に 「なりきり」みたいな演技をあまり目指さないほうが良いだろうと私は思いますし、それを目指すと、色んな意味で極めて危険というか・・・ 危険を招きやすくなるのではないかなと。
ファントム(怪人)の時もちょっと思ったのだけれども、入り込みすぎると危険な題材というのが、あるような気がするので…。
例えば、「道化師」というオペラの曲が、時々フィギュアスケートで使われますが、音楽はなかなか印象的ではあるし、話の途中までは喜劇調だけれども、あのオペラの内容って、かなり酷いドロドロで、喜劇要素がありながらも、主人公がかなり悲惨で、なおかつラストが、本当に救いようがない終わり方でして、過激な内容も多いオペラの中でも、特にラストに希望も愛も残らない、非常に後味の悪い作品だと私は思っています。
実際にオペラを見た時の感想で言えば、最後の最後に、それまでの良かった点も全て頭からふっとんでしまい、そそくさと帰りたくなるような・・・(苦笑)周囲の人たちも皆そうだったので、私だけではないと思うのです。普通は、もうちょっと余韻に浸っている人も多いと思うのですが。
その「道化師」の主人公を忠実に再現しようとすると、非常に重苦しくなり、ラストが気分が悪くなる可能性が高いわけですが、オペラと違うのは、フィギュアスケートは「表現したいもの」を選ぶことができる点。 たとえば、「喜劇」や「哀愁」だけに焦点を当て、そこを表現したフィギュアスケートとしての作品にすると、なんとか収まります。(しかし、それでも万人受けするものにするのは難しい印象です。)
ジェフリー・バトルさんの「道化師」 → https://www.youtube.com/watch?v=76vipBaIiiQ(SP) https://www.youtube.com/watch?v=d-BtlrFrqj0 (エキシビション版)は、徹底的に喜劇要素に焦点があてられていて、衣装もそうですが、バトルさんの振付にユーモア要素が多く、ラストも、本当は重苦しい悲劇のラスト音楽なのですが、ポーズもあえて喜劇調でまとまっていて、重苦しくなく仕上がっています。だから、なんとか観ることが出来るし、非常によくできているとも思うのです。 (それでも、私から見るとこのオペラ曲は、心からの感動で、わ~っとスタンディングオベーションをしたくなるような感じの終わりには、なかなかできない作品に思えてしまうのです。)
しかし、やはり勝てる印象のプログラムではないと思ったのか、バトルさんはこのプログラムはシーズン途中でエキシビションに変えてしまい、ショートを前年度のものに変更することで、最終的には世界選手権で優勝できました。
高橋大輔さんの「道化師」は、「悲哀」と「葛藤」に焦点があてられていた印象で、ストーリーを知らなければ、音楽に乗って、感傷的な表現の感動で終わらせることができ、ストーリーのリアルを求めずに済んだというのが、私の印象でした。(それでも私にはちょっとラストは重く感じられましたけど。)
羽生選手の「オペラ座の怪人」は、私の印象では、振付師のシェイリーンさんは、「前半は誘惑のファントムで観客を惹き込み、後半は哀愁のファントムでハートをつかむ」という感じで演じさせたかったのではないかという気が私にはしていたのですが、羽生選手本人が最初から言っていた「僕なりのファントム像」は、「ファントムの中にある(知られざる)ピュアさ」に焦点が当てられていて、それを表現したいということでした。
最終的に、羽生選手が本当は何を表現したいのかを私は見たかったのですが、結果的には最初の言葉通りだった印象で、洗脳や狂気、嫉妬、殺意や激情と言った、ストーリーに入っている別の側面を描きたかったわけではなく、人によっては持っているかもしれない、そういったファントム像を表現したかったわけではなさそうだったところは、私から見ると、良かった点というか、とても救いだった点だし、羽生選手の人気が出ている大きな理由の一つだろうと思うのです。(笑)
日本はその地理・地形上、地震等に代表されるような、いわゆる天災を免れない国ですが、それと羽生選手の演技は、直接関係ないのは当然のことです。 (願いや祈りを込めることは出来たとしても…です。)
羽生選手は、あくまでも現代に生きる、一人の、命ある青年で、アスリートであるということを、絶対に忘れないようにしたいです。
羽生選手は羽生選手であって、様々なリスクを背負いながら演技している「フィギュアスケーター」であって、他の誰でもない。
俳優でもないし、架空のキャラでもない。
また、どこまでいっても、フィギュアスケートはフィギュアスケートなのであって、バレエ要素やオペラ的要素の入ったフィギュアスケートはは高く評価されるけれども、バレエそのものでも、オペラそのものでもない。 当然、日本の伝統芸能そのものでもない。
どのような要素を入れていても、スケートの魅力を活かした融合としての完成でなければ、フィギュアスケートとしては評価もされない。
また、世界で日本のイメージで定着しているものでかなり有名なのに、「すし」「空手」「忍者」 「サムライ」 (番外編で「アニメ」)がありますが、そのどれもが、本来の日本のものとはかなり違った形に変化し、日本から見たら、「なんちゃって」モノになっていることが多いですが、その「和テイスト」「和要素」が受け入れられて、知れ渡っていますが、純和風になると、なかなかそうはいかない。
宮崎駿のアニメ映画で言えば、「トトロ」「ラピュタ」は外国でも人気があっても、「もののけ姫」にまでなると、たとえアニメとしての質が良くても、世界観がほとんど理解されず、人気が出ない、というように、評価される境目というのが、確かにあると思います。
羽生選手本人の言葉通り、あまりにも「日本的すぎる」のを避けて、「和のテイスト」で、世界から観ても「素敵」だと思われる、普遍的な価値を放つような「和的な」音楽とそれに合わせた「動きの美」、「色彩美」の世界を表現することに徹していくほうが、きっと良いのではないかという気がします。
音楽の全容がわからないので、まだ何とも言えませんが、「動」と「静」のメリハリ、直線と曲線の美の使い分け、剛と柔の切り替え、が、すごくカギになる気がします。それが成功したら、羽生選手は和装は似合うし、かなり素敵な個性的なプログラムになるのでは。
もう一つ、ちょっと気になる点があったのですが、これはドリームオンアイスの放送があってから後に、改めて書きたいと思います。
さて、今回は過去に、日本人選手による「和」「日本的」なプログラムと呼ばれたものに、一体どのようなものがあったのか、ちょっとだけご紹介してみたいと思います。
「和」と言っても、「衣装が和」なものと、「音楽が和」なもの、「題材が和」なもの、に大きく分かれます。
羽生選手本人の演技で言えば、「音楽が和的」な要素を持つものは、「change」や「白鳥の湖~ホワイト・レジェンド」で、つい最近の国別対抗戦で見せてくれた日本チームの群舞「STORM」もそうでした。 しかし、これらは衣装は和ではありませんでした。
「衣装が和」のものは、言わずと知れた、「花になれ」、 「題材が日本」なもの には、「花になれ」「花は咲く」 があります。(「花になれ」は内容は普遍性をもつものですが。)
羽生選手の演技は、今まで散々紹介してあるので、
今回は、歴代日本代表選手の 「和」風の演技で、パッと思い浮かぶものを、ちょっとだけご紹介してみます。
まずは、羽生選手と同じ音源から取った演技。
アイス・ダンスの、キャシー・リード&クリス・リード組 エキシビション「陰陽師」
これはなかなか素敵なプログラムで、音楽は「陰陽師」でも、そこで表現されているのは日本的美と日本的な音をふんだんに活かした、アイスダンスとしての世界観であって、そこがとても成功していると思います。
演技を見ていると、陰陽師とは何も関係なさそうだけれども、お二人の動きが音に合わせて、とても素敵です。
音楽も、日本的な静けさの中に光る厳かな迫力があり、こういうタイプのものをもし羽生選手がやったら、すごくカッコイイだろうな、というイメージは確かにあります。(笑)
次は同じく、キャシー&クリス・リード組の、ソチ五輪シーズンの演技「SHOGUN」
上に上げた二つの、キャシー&クリス組の和風プログラムの何が良いかと言えば、やはり「静」と「動」 あるいは、「柔」と「剛」のメリハリや切り替えがハッキリとしている、という点です。 観ている側も、気持ちが乗りやすく、観ていて飽きないし、盛り上がります。
次は、まだ17歳の本田武史さん(ソルトレイクシティ五輪4位)による、長野五輪シーズン(1997~1998)の、世界選手権の時の演技
衣装・演技ともに和の要素が入っています。 最初は特に日本的な衣装ではなかったと思いますが、途中からこういう和テイストに変更。
大人気だったプルシェンコ選手やヤグディン選手と同世代で日本代表で闘っていた本田武史さんが、日本的要素を取り入れてきたプログラムで、空手をイメージさせる振付がそこここにあり、当時としては、かなり斬新で面白いと私は思っていました。 外国の方がどう思ったかはわかりませんが、私は(衣装だけでも)、かなり感動した記憶があります。
高橋大輔さんの、バンクーバー五輪銅&2010世界選手権金の時のエキシビション「Luv Letter」(ラブ・レター)
これは、高橋さんの歴代プログラムの中で、個人的にはベスト5に入ると思う、印象的な名プログラム。
衣装が思い切り「和」で、これをオリンピックに持ってきたのは、良かったと思いました。この赤・紫・金の、ド派手な色合いがバッチリ似合うのが、高橋選手ですね。 バンクーバー五輪のメダリストのエキシビションの中では、一番良かったと私には思えた演技でした。
この2年後に登場する、羽生選手の「花になれ」の衣装との色遣いの違いや、個性の違いが面白いです。
無良選手の、ソチ五輪シーズンのフリー「shogun」(将軍)
これは、試合での和風プログラムとしては、珍しくかなり成功していた印象のもので、無良選手の良さが出ています。 衣装はあまり和風に感じられないのですが、曲と演技が和風。
羽生選手が、このプログラムの無良選手のラストポーズを真似してやっているのを見て、羽生選手にもとても似合いそうだなと思い、ぜひ羽生選手にも和風のプログラムをやってもらいたいな~と思いました。(笑)
織田信成さんのソチ五輪シーズンのエキシビション「ラスト・サムライ」
本物の織田家の末裔が演じる「ラスト・サムライ」。 織田さんは和のプログラムを複数回やっていますが、これは一番、衣装も音楽も題材も演技も「和」で、しかも本当に、ラスト・サムライとなってしまった演技。
非常に印象的で、私は織田さんのエキシビションの中では、このプログラムが多分一番好きです。
「ラスト・サムライ」はそもそも外国が作った映画なので、外国視点が最初から入っているため、やりやすかったのではないかと。
織田さんの着氷のしなやかさや柔らかさが活かされている演技です。
これを見てから、織田さんと羽生選手にはぜひとも、「忍者」か「サムライ」をテーマに二人でコラボして頂きたいと思うようになりました。(笑) 着氷の素晴らしい4回転ジャンパーの二人なら、相当見ごたえがあるものが出来るのではないかと思うのですけど…!(笑)
もう一つ、織田さんの和風SPだった 「Storm」 羽生選手がシニアデビューした年の織田さんのショート。
今年4月の国別対抗戦の群舞と同じ曲です。
これもかなり良かったプログラムですが、同じ時期の羽生選手の「白鳥の湖」の和風アレンジがあまりにもあまりにも良かったので… 織田さん、スミマセン。
町田樹さんの、和風アレンジ「アランフェス協奏曲」 エキシビション
(以前もご紹介したことがありますが) 衣装と音楽、題材、演技すべてに「和の要素」を入れた、エキシビションならではの、革新的な面白さ!
これは一度観たら忘れられない強烈さです。 さすが町田ワールド!(笑)
男子最後にご紹介するのは、引退してしまわれた、佐々木彰生さんの、「忍者」。
いつも非常に個性的で面白い演技をするので、有名だった選手です。 氷上のエンターテイナー。
次は、ちょっとだけ女子選手のものをご紹介。
まず、こちらも引退された村主章枝さん(ソルトレイク五輪5位&トリノ五輪4位)のエキシビション「浜辺の歌」。 作曲が日本の有名なものですが、それの外国アレンジを、美しい優雅な演技で表現したもの。 パッと見は、日本要素があるとは全く感じられないかもしれませんが…。
氷上のバレリーナと呼ばれ、究極の繊細美を表現できた太田由希奈さんが、世界ジュニア選手権を優勝した時のエキシビション。
当時日本でとても人気になった曲、加古隆さんの美しい曲「黄昏のワルツ」に合わせて美しい舞を見せます。和風演技ではありませんが、曲が「和」製。
美しさにおいて彼女を超える人はいるのかと思わせるほどに指先まで美しい素敵な選手でしたが、怪我により早期に引退されてしまいます。
同じく、太田由希奈さんの、2003~2004年SPだった「ピカソダンス&オモタイ」(ヒロシマ)
和とスパニッシュの要素を融合させたのだそうです。 独特な味がありました。
浅田真央選手の、2011~2012シーズンのエキシビション。 衣装が、織姫と彦星に出てくる天女のような…「和風」(やや中国入り?)です。 音楽も和製のものの、外国アレンジ版。 とても美しい、祈りの込められた演技です。
他にも、織田さんの「座頭市」 とか、中野友加里さんの「SAYURI」など、「和風」の試合プログラムがありましたけれども、中野さんの演技は私はいつもとても好きだったけれども、この和風プログラムだけは、全体に高評価されるのはちょっと難しいかな・・・という印象を持ちました。
和風要素を入れたプログラム特有の難しさというのは、確かにあったように思います。
羽生選手の「和」なイメージを活かして、得意技や個性も活かしつつ、総合的に素敵なプログラムになっていきますように…!!
最後に、羽生選手の、サッカー日本代表への応援CMの動画をどうぞ。
「頑張れ!サッカー日本代表!」って、上の動画で、羽生選手は言っています。
ですので、私はこう言ってみます! 「頑張れ!フィギュアスケート日本代表 ! 」
返信、遅くなりまして申し訳ありません。
管理人様にもお辛い出来事があったのですね…。
地震も津波も想定以下かも知れないし、精一杯生き残りますよ!! 管理人様も無事を祈って下さるのだから…。
優しいお言葉、身に沁みました。本当にありがとうございます。
花、満開にしましょうね(笑)
新フリー、陰陽師と聞いて即、最寄の図書館を検索しました。ありました。サントラCD!! やるじゃないか田舎の図書館!!(笑)
SEIMEIというタイトルの曲は無いので一番最初に入ってる「陰陽師メインテーマ」だと思います。
本番までには編曲もされるんでしょうけど。龍笛が印象的な素敵な曲ですね。
衣装も変わるのでしょうけれど背中に小さい五芒星が縫い付けてあるんですね。細かい所にこだわりが。
我が家の娘達は幼い頃から氏神様の祭典の時に大太鼓を叩いてきました。私も毎年、色々趣向を凝らして内半纏を作るんですが、今年は陰陽師風にしてみようかな~なんて思ってます。娘達が嫌がらなければ、ですが。
王子様のイメージが強い羽生選手。どんな安倍晴明になるのか、本人も自信ありげなので余計に楽しみです!!
怪我しないように、それだけは毎回冷や冷やしてしまうんですけど、長女が「心配するより出来るって信じてあげた方が力になるもんだよ」と。
へ~。たまにはいい事言うのね~(笑)
こんばんは。2度目のコメントです。
初めてのコメントは、気持ちが溢れるままに書いてしまい、恥ずかしい思いでおりました。でもお返事頂けて嬉しかったです。心が軽くなりました。ありがとうございました。
2度目はもう少し落ち着いて書きますね。
結弦くんの新フリー、動画や情報番組で見ました。
真ん中直球どストライクです!
狂言、歌舞伎が大好きで、野村萬斎さんは20年程前に狂言を見始めるきっかけをくれた人でした。
2001年公開の陰陽師、大好きです(2003年の陰陽師Ⅱは妙に劇画チックで、あれれ・・・?でしたが)。
テレビから「SEIMEI」の音楽が流れた瞬間、あまりのことに倒れそうになりました。(笑)
その後、映画のパンフレットを引っ張り出し、『陰陽師・野村萬斎写真集』を眺め、ついでにしまい込んでいたDVDも見てしまいました。
管理人様はじめ皆様のご参考になるかわかりませんが、少し書かせて下さい。
まず演技冒頭、口の前で指を立てる仕草をしますが、これは映画版清明の決めポーズです。清明が呪(=しゅ。「呪い」ではありません(笑)いわゆる呪文です)を唱えるとき、口の前で2本の指を剣のように真っ直ぐに立てます。これは「剣印」というそうですが、映画でこのポーズは度々出てきます。
もし、DVDをご覧になる機会がありましたら(お勧めは絶対PartⅠです)、是非エンドロールで流れる萬斎さんの舞に注目して下さい。これは即興で舞われたらしいのですが、このシーンには非常にインスパイアされます。映画の後半「泰山府君の祭」のシーンでも短いバージョンが出てきますが、流れるような、羽ばたくような舞です。
そしてラスト近く、真田広之さん演じる道尊と対峙するシーンでは、ひらりひらりと蝶が舞うように相手をかわし、呪をかけることで敵を追い詰めていきます。
板の上と氷の上の違いはありますが、納得してしまうシーンでした。
そして衣装は白。背には清明のシンボル五芒星が刺繍(かな?)されていました。
映画の中の清明は、参内のシーン以外全て、白い狩衣を纏っています(中の単-ひとえ-は水色や紫、橙等ですが)。この「白」は、清明という人はいつもフラット、ニュートラルな人、何ものにも囚われない人であることの表れだそうです。確かに原作でも映画でも清明が感情を露わにすることは殆どありません。
何ものにも囚われない、何とぴったりなことよ・・・・ですね。
フラット、ニュートラルな人物が主人公のため、使われた音楽もフラット、ニュートラルです。(笑)
敵役との対決のシーンですら比較的淡々とした曲調でした。サントラは持っていないので詳しくはわかりませんが、あの曲でどう「序破急」をつけるのか。
「テンポの速い部分もあります」と結弦くん自身が話していたので、興味津々です。
この日本的要素をおそらく「ふんだんに」取り入れたプログラムが外国の方にどれだけ受け入れられるかという危惧は、きっと誰しも感じるものだと思います。ある意味オリンピックまで3年というこの時期だからこそできる、実験的要素をも含んでいるのかもしれません。
能や狂言、歌舞伎がユネスコの無形文化遺産に認定されて多くの日本人に認知され、大勢の外国のお客様が観に来るようになったとはいえ、それはあくまでもコアなファン。日本人だって観たことのない人の方が多数派でしょう。
ただ、私のような者からすると、日本人、外国人を問わず、観たことのない人、興味のない人の目にどんなふうに映るのか、非常に興味深いです。逆に何かしら心を掴むもの(ジャンプやスピンの超絶テクニックであれ、芸術性豊かな表現力であれ)があれば、物凄いプログラムになるのではないか、そしてもし、優勝ということになれば、フィギュア界でのエポックメイキングになる、という期待感もあります。シェイリーンさんの振り付けという意味も生きてくるのでしょうし。
それでも奈々美先生だったら・・・・なんていうことも考えてしまいます。
今はとにかく早く4分30秒を堪能したい!!!この一言に尽きます。
新しいシーズン、待ち遠しいですね。
さて、羽生選手、和でいらっしゃいましたね。なんだか国別の団体演技があまりにはまっていたのでやっぱり和モノあうなあと思っていましたので。でも忍者でもないし、侍もちょっとちがうし、どなたの差し金か?と思わなくもないのですが、これは、いいところに目をつけたのではないでしょうか。今や音楽や衣装に助けられなくとも、素材で勝負できると私は思っているので、海外の方に限らず、一般の日本人にもメジャーとはいえないものできたということは、なんだかわからないけど、いい、なにかを感じる、というプログラムでいいと思うのです。また、今フィギアをひっぱる立場にあるからこそ意味のあることですよね。これが10何位とかの選手でしたら奇をてらった、でおわりですが、ジャッジの先生方も逆にすこーしお勉強なさってのぞんでくださるかもしれません。言い過ぎですかね。でもそういう意味もあっての早めのお披露目になったのかもと思うのです。
それにしても初見、なんて地味!と思ったお衣装ですが羽生選手のスタイルの良さをさらにきわだたせ、ひとつひとつの動作が非常に美しく見えるような気がいたします。
テレビ放送で見た演技は転倒が多くすこし残念でしたが、滑らかなスケーティングと疾走感とがあいまって神秘的な感じがしました。唯一漕いでる、がんばってると思ったのがハイドロの前でなぜだかかわいいと思う気持ちと感動とが湧いてきてしまいました。ハイドロ名手のシェイリーン姐さん振り付けなのに去年はなかったのでがっかりしていたところ、是非とももうすこし長くみせていただきたいなと思ってしまいました。
とりとめのないことを長々と、申し訳ありませんでした。
さて、そうなるとまた楽しみなのが、ショートでして。バラ1はもう一度、イーグルサンドにもどして再演ありかなと思っていますがさすがに今シーズンそれでは私たち、息がつまってしまいます。明るくノリノリ、みたいの、こないでしょうかね。それ、ある意味冒険だと思いますが、、、。
羽生選手が今年こそはご無事で過ごされますよう、お祈りしつつ熱烈応援しようと思っております。
また、新記事楽しみにしております。
フィギアスケートが基本から学べる素敵なブログ、ユーモアもたっぷりで、いつも楽しみに拝見させていただいております。
羽生選手の今回のSEIMEIの衣装のことで少し気にかかる点があり書かせていただきました。
ファンの皆様は絶賛されていて、私も和の雰囲気が出ていて美しくおしゃれな衣装と思っております。
気にかかるのは、絽か紗のような(紫紺?)布地の上に、見頃(刺繍が施された光沢のある白地)と袖が分離して重ねられている点です。見頃は脇が大きく刳れており、袖は肩からダウンした位置から始まり、後脇の部分で数センチ見頃にくっついています。
肩の部分がパットを入れたように少し張っていて(萌黄色?と若竹色?のブレード風部分)、肩より少し出ていますね。
そよ風が吹いただけでも大きく刳られた薄絹部分から空気が入り込み、梅雨にはもってこいの涼しそうな狩衣風お衣装です。
この涼しげな空気の通り道は、ジャンプをしたときどのように空気を巻き込んでゆくのか、実験したわけではありませんが、かなり影響があるのではないでしょうか?
袖口からも(リボンが通してある為?)張り出ていて空気が入りやすそうです。
動画を何度か見ましたが、衣装と体が一緒に動いていないように見受けられます。ジャンプした時など、上半身の衣装が少し膨らんで取り残されたように感じられました。
羽生選手はご自分から理系とおっしゃっていますし、扇子一つ使うときも空気抵抗のことを気にされていたので、私ごとき素人が心配することではないのかも知れないし、まだまだ完成形では無いともおっしゃっていますが、気になっております。
新プログラムお披露目での4回転成功率が低かったのは、負の要因があれこれと(会場の大きさ等々)あってのことでしょうが、衣装のデザインの事も気になる点として拝見した次第でした。
「羽生結弦選手 絶賛応援ブログ 花になろうよ!」 様のブログは、多方面からフィギアスケートに関する事柄を深く緻密にお書きになっておられるので、どのようなご意見をお持ちかと思いコメントさせていただきました。
長文読んで下さりありがとうございます。羽生選手を応援する凡人より
私は、羽生選手は最初から「何でもできる」イメージが強かったので、特に王子イメージということはなく、(もちろん王子も軽くこなせると思ってますが)、こういう和装姿で来られても何の違和感もなかったです。ボクサー姿ももちろん。(笑)
羽生選手本人は見た目の「侍」を自分で否定しておられましたけど、最近の大河ドラマや時代劇でも、「え?」っていうような華奢な俳優さんが沢山使われている昨今では、特にそんなことはないと思いますし、そもそも肉食ではなかった日本人は一般に華奢なので、衣装を着て外側から見た体型で武道の強さまでは判断できないと思うので…。(笑)
お嬢様、良いこと言いますね! コメントありがとうございました!
>水玉陣羽織様
前回は、気持ちのストレートに伝わる文章でしたし、何も気にされることはないと思います。返信遅くて申し訳ないです。色々と細かい情報をどうもありがとうございました。
冒頭のポーズ、決めポーズだとは知っているのですが、私がちょっと懸念しているのは、「陰陽師」を真剣に調べられても、多分羽生選手に得になることはあまりないだろう、というのが私の考えだからです。
「なんか、日本の忍者などにもよくあるポーズだよね」くらいに思ってもらった方が、羽生選手にとっては得なのではないか、と思っているからです。
最新の記事に詳細を書けたら書こうかな、と思っていますが、全体像がわからないうちからあまり何か言うのも…という気持ちもあります。
「なにものにもとらわれない」イメージが、羽生選手ととても合うのはよくわかりますし、プラスに働くととても効果的だとも思います。ただ、「感情をあらわにしない」がプラスかというと、フィギュアスケートにおいては、むしろ「無表情」としてマイナスになりやすいかと。日本人ほど感情表現が苦手な民族は滅多にいないと言われるほどで、それは芸術分野ではマイナスにされやすいです。 文化的背景や知識がなくても伝わるものがなくては、優勝は難しくなると思うので。
もっとも重要だと思うのは、観客も審判も、「フィギュアスケート」を見に来ている人達であって、日本文化を知りにくる集団を対象にしているわけではない、という点です。 これがショーだったら、観る側の気持ちの自由な反応に任せればよく、反応が良かろうが悪かろうがその結果はその後の人気に影響するだけで済むわけですが、今の羽生選手は試合に挑むわけですので、それで「結果」「成績」が下され、羽生選手の人生が左右されていく点を私は重視しています。
「能」をわざわざ見に来る外国人集団は「興味があるから」「知りたいから」来るわけですが、決して目的がそうではない集団に向けて、彼らが観たいものと違うものを提示してしまうと、「私はそれはいらない」という感情拒絶に終わるのが普通です。
ジャッジも観客も、すべてが羽生ファンなわけではないので。
個人的には、「能」や「狂言」を広める役割は、それこそ「能」や「狂言」の専門家集団や、その熱烈ファン層がが担うべきだと思っています。
「陰陽師」という映画が既にあるのに、それが酷い駄作だったのならとにかく、そうでもないのに、世界に広まらないとしたら、そこに大きな意味はあり、それが既に限界ラインを意味しているはずだと私には思えます。
羽生選手はフィギュアスケーターとしての、和の表現の可能性の範囲や幅、自分の長所や特技をその中で効果的に示せるかどうか、変わった音楽での新たな魅力の開発や、フィギュアスケートとの融合の可能性を模索することになろうかと思います。
いつも4,5位ぐらいの選手だったら、私もあまり気にしないとは思うのですが、「もし優勝」ではなく、羽生選手は可能な限り絶対に優勝を目指しているだろうと思うので、その辺を考慮して、色々書いてみました。
いずれにしても、どのようになっていくのか、楽しみですね!
>ゆちな様
いつもご覧下さっているとのこと、どうもありがとうございます!国別の団体演技、良かったですよね。
さっそくテレビ局がドラマだの映画だのの宣伝をしているのを見ると、「・・・」って感じではありますが。(苦笑)タイアップの制約の中で選ばされているわけではないよね?みたいな気持ちもありますし、ファンタジー・オン・アイスは明らかに某番組の宣伝に使われているような気がするところ等、色々と思うことは確かにあります。
何も知らない人、日本文化に特に興味のない人が見ても、「良い」「素敵」「カッコイイ」等と思え、「また見たい」と思えるような作品にすることは、最も大事だと私は思っています。
「お勉強」については、外国人に本気でやられると、宗教的な背景から、かえって評価でマイナスになっていく可能性が高いだろうと私は考えているので、あまり勧めたくありません。
たとえば、「忍者」は、正確に本気で調べれば、スパイ&殺人・暗殺戦闘訓練集団だということになりますし、実在したリアル忍者の世界は決して「楽しく」も「明るく」もないものだと思いますが、そうではなくて何かスタイリッシュでカッコイイもの、スーパーマンの日本的なもの、みたいなイメージで大人にも子供にもある程度広まっているし、日本人でも誰も「忍者は本当はこうです!」などと今さら言わないので(笑)、問題なく「あらカッコイイ~」で済んで、受け入れられます。今の外国の子供に一番知名度のあると思われる「ニンジャ・タートルズ」は、私から見たら「ニンジャ」と呼ばれることにも本音では抵抗があります。(笑)
「サムライ」も、誰か特定の歴史上の武士をさすのではなく、侍一般をさすから無難だし自由なだけでなく、今では「精神的な」良いあり方の一つとして世界に広まっているので、あまり問題にならないと私は考えます。
私は、羽生選手は衣装なしで練習着だけでも、その動きで魅了できる人だと思っています。ただ、練習着は黒で、白い氷の反対色で氷に映えるからで、同系色の白にした場合、動きを誤魔化すのには効果的ですが、羽生選手にはそれが得かというと、むしろ損な気がします。
疾走感、さわやかさ、風のようなとか、羽のような、というのは羽生選手の特徴的な個性でもあるので、それが和風の音楽と共に活かされると、素晴らしくなると思います。
ショートは、ガラッと違うイメージできそうですね。「明るくノリノリ」といえば、「somebody to love」がすぐにイメージされますが、パリの散歩道も、ある意味ではその路線かなと思います。羽生選手は、バラード1番よりも路線としては、本当は得意なのではないかという気がしますが。
イリヤ・クーリックさんの動画をUPしたときに、長野五輪でエキシビションのアンコールでやった、リスト作曲の「愛の夢」を見直して、(これ、羽生選手もきっと似合うよね…!)と思いました。クーリックさんの名プログラムと言われ、男性ではかなりレベルの高い優雅さで有名なもので、羽生選手とちょっとだけイメージが重なりました。 私はいつか、羽生選手のタンゴを見てみたいですね。いつか、でいいのですが。(笑)
この手のことを書きだすと、やってもらいたいものはありすぎてキリがないので・・・。(笑)
でも、今年は世界選手権がアメリカ、グランプリファイナルがスペインだから、情熱系、ノリノリ系プログラムが来る可能性は高いような気がしますね。さて、どうなりますか…。 楽しみにして下さって、どうもありがとうございます! やれる範囲で頑張ります。
>華子様
いつもご覧下さっているとのこと、どうもありがとうございます!
衣装についての詳細なご意見、どうもありがとうございました。確かに、衣装が膨らんでいるように見えます。どの程度影響があったかは、羽生選手ご本人が一番気が付いていらっしゃると思うので、恐らく、そういう点を次回は改善されてくるのではないでしょうか。肩の部分のデザインが受ける空気抵抗や空気の通り道の影響というのは確かに、袖口よりもさらにジャンプには重大な影響を及ぼしていると思われます。
ただ、フィナーレではあの衣装で4回転を成功させていることから、緑の照明や暗さに加えて、私は、「音楽」の影響力を特に気にしています。 音に敏感な羽生選手が気が付いていないはずはないと思うので、それこそ私が何か言うのはどうかと思っているのでちょっと躊躇するのですが、単純な感想として、最新記事でそれは書いてみようかと思っています。
プルシェンコ選手も、滅多にみないような転び方をしていましたし、会場の影響はかなりあるでしょう。リンクの周囲に壁がないというだけでも、選手たちにはかなり跳びにくいと思われます。これは運営側の問題ですね。
衣装がどの程度影響したのかはわかりませんが、練習着だったら、同じ結果にはなっていない気がします。
ドリームオンアイスのフィナーレの時の写真か何かで、プルシェンコ選手と並んだ写真があったのですが、それを見ると、空気抵抗を最小限に抑えて可能な限り余計なものを省いて身体のラインにピッタリとした印象のプルシェンコ選手の衣装と比べて、確かに羽生選手の衣装は跳びにくそうに見えます。
和装のデザインに忠実にしようとするとそうなってしまうのかもしれませんが、技に影響が出るようだとマイナスなので、素材も含め、今後も試行錯誤されるのではないかと思います。
私は個人的には、衣装にこだわるあまり技の失敗につながるようだとあまりにも気の毒なので、ファンとしてはあまり和装イメージにこだわって、衣装デザインについてごちゃごちゃ言いたくない、という気持ちもあって、ただの色の言及に留めています。衣装の重さ一つとっても、ジャンプには影響するはずなので、より成功率の高まるもので羽生選手が納得できるものを選択してもらえれば、私としては嬉しいです。
どうしても平安時代の狩衣イメージが、試合では難しい衣装だと判断されたら、その時は思い切って変えてしまうのもアリだと、私は思います。
羽生選手が衣装を後からどこか変更した時、前の方が良かったと思った記憶が私には特にないので、その辺は信頼しつつ、楽しみにしています。
もったいないほどのお言葉も頂きまして、どうもありがとうございます。 初めてのコメント、どうもありがとうございました!
お忙しいところお返事を頂き、ありがとうございました。
管理人様はフィギュアスケートに精通していらっしゃるから、競技として深いところまで考えた見方をなさるのですね。
私などは和風のプログラム、しかも晴明というだけで、一人盛り上がってしまいました。
いつだったか、記憶が定かではないのですが、伊藤みどりさんが音楽に和太鼓を使い、太鼓を叩く振り付け等があるプログラムを滑ったことがあったように思います。
これはエキシビではなく、競技だったように記憶しているのですが・・・・。間違っていたらごめんなさい。
残念ながらジャッジの評価や観戦者の反応は覚えていないのですが、その演技がとても新鮮でカッコいいなぁと印象に残ったことは覚えています。日本人のDNAが反応したのかもしれませんが。
こういったテクニックというよりは精神的な意味で非常に難しい、攻めのプログラムをオリンピック王者である羽生結弦という選手が挑戦することの意味、そしてそれが競技者としての技術、表現力を広げる意欲作であることをジャッジや観客が正当に理解し、評価して下さることを願うばかりです。
新しいシーズンはまさに<Try something new.>ですね。
きっと素晴らしいフリーになる。結弦くんを信じて待ちたいと思います。
前回のコメント、落ち着いて書きますと言っておきながら「晴明」を「清明」と書いてしまいました。全く落ち着きのない文章で、大変失礼致しました。ご容赦下さいませ。
皆様とってもお詳しくて、なんだかとても恥ずかしくなってきちゃいました☆
ボクサーゆづは素直にカッコイイと思ったし、王子様のイメージが強いというのは私個人の感想です。プログラムはどれも好きですが、特に好きなのが白鳥の湖と新旧ロミジュリだったものだから…。
なんでも出来る、似合う選手だなぁと思ってます。もちろん、和も違和感無いですよ。大歓迎です。
陰陽師についても長女が映画ヲタなので(笑)パンフレットを持っていて、たまたま衣装が想像でき、内半纏にも使えるな…なんて馬鹿なコメントをしたり。大太鼓なので背中までバットのようなバチを振らないといけないんですが、羽生選手のように高速回転する訳ではないし、前身頃は法被状に(肩はスリットにしても)仕立てないと怒られるので、後ろから見たら狩衣に見えなくもない程度です。特に神経使いません(笑)
洋裁学校教員の資格を持っていながらSEIMEIの衣裳にさほど違和感を感じなかった私…。肩開きと袖付け部分は確かに気になりましたが、まだ「仮」という事なので、改善されるんだろうなぁと。それも楽しみの1つで。管理人様もおっしゃってたように、悪くなる事は無いと思うし、動きにくければ一新しちゃったっていいと思います。
ハチャメチャついでに町田樹さんのアランフェス、凄くイイ!!と娘が申しておりました。演技も圧巻でしたがアノちょんまげがツボでした(笑) 私も同感。
また前後しますがSEIMEIを演じるからといって天災を鎮める力が備わると思う方が居るのでしょうか?
たまたま自分が地震についてコメントした後だったので少し気になりました。考え過ぎならごめんなさい。
私はそんな事、微塵も思ってないですよ!
ほっといたって被災地へ行ってしまう羽生選手にもう何も背負わせたくはないです。
生身の人間、その通りです。アイドルではないです。はい。冷静に(でも目の前に居たら鼻血が…)心の中で熱烈応援し続けたいと思っております。
精通している・・・とはとても言えないと思うのですが、あれこれ思いながら観てきたことや、もともと芸術分野が好きなので、色んな観点から見ることのできるフィギュアスケートは私には楽しいものでした。
伊藤みどりさんの…は、カルガリー五輪のショートでしょうか? 和の音楽は上手く使えば斬新です。
和の音楽がフィギュアスケートに難しくなる時は、単調すぎるか、あまりにも暗すぎるかのケースだと思います。
和太鼓は、和の音楽の中では一番外国受けしている印象ですので、和太鼓プロだと、よほど単調だったりしなければ評価にもマイナスにはならないと思います。ただ、その力強さをスケートで表現し続けることのほうが大変かもしれませんが。
リズム感があって迫力があるので、フィギュアスケートでも多分、和太鼓は和風プログラムに一番使われてきたように思います。
羽生選手の中間部にそういう「和太鼓中心」が入っているかどうかはまだわかりませんが…。
和の音楽は新鮮だし、様々なアレンジもあるし、素敵なもの、すごくカッコイイものは沢山あると私は思います。それに合わせて演技する難しさは、また別だったりするのかもしれませんが。
私も打ちミス・変換ミス・脱字・リンク間違い等を最近結構やっているので、全然気にしていませんので、どうぞお気になさらずに…。
こちらこそ、書き方等に失礼があったこともあろうかと思います。どうぞお許し下さい。
羽生選手の今シーズンの本気度は例年にも増して凄そうな気がするので、楽しみにしたいですね!
>ゆづ風呂様
どうか気にしないで下さい!(笑) 絶賛応援ブログですから。(笑)
でも、書いている私が、羽生選手の演技を観て、「カッコイイ!」と「ヤバい!」以外には、全く言葉が出なくなる日がきたら、さすがにブログを止めようと思っています。(笑)
個人的には、ゆづ風呂様に共感していることは沢山沢山あります。一応ここは不特定多数が見られるネット上なので、書けることに限界があったり、他の立場の人のことを考えると書けないこと等もあります。
津波の恐怖は、そこに1000人の人がいたら、恐らくその中でも1番私が、その危険や恐怖・危機感等をもっている人間だろうというほどの自覚があります。
祈るとお伝えしたのは、本気です。その人の人生に、もしまだ使命が残されているのなら、奇跡は起きて助かる可能性が高いと私は信じていますので…。
私は、静岡にもですが、福島にも親せきがいます。大事な友人が、原発爆発時に、原発に近い地域にいました。報道は、真実のほんの一部や一面に過ぎないと知っています。だからこそ、書けないこともあります。
言葉に出来ないこともあります。 ご理解いただければと思います。そんな時、スルーしているように見えても、本音はそうではないです。 上手く伝えられなくて、すみません…。
今日も、誰かを助けるために、守るために、自分の命のリスクを顧みずに、自分の使命だと感じたことを遂行しようと頑張っている人達がいます。そういった行動に出る友人たちのために、陰で涙を流したことも、何度もあります。
地震や津波に心のどこかで不安を抱えている人は、日本には沢山沢山います。
「天災を鎮める」うんぬんについては、ゆづ風呂様の地震コメントのこととは、何も関係ありません。
羽生選手は、時に「憑依したような」演技力だと言われることがあります。渾身の演技力に対しての、褒め言葉の意味で使われていると思いますが、本来は、主に悪い霊魂が乗り移る意味の言葉です。
「ロミオが乗り移ったかのような」と、「ファントムが乗り移ったかのような」という架空の人物の話と、「安倍晴明が~」は、正確には意味が全く違ってきます。
羽生選手は霊感が強いと聞いていますし、たとえ聞かなくても、見ればそうだろうと解ります。
芸術分野の人には多いですし。
そして今年から来年は、科学的にも日本は次の大災害が予想される年でもあります。
そんなタイミングだからこそ、そして「安倍晴明」が歴史上の実在人物なだけに、人の思想・信条によっては、あるいは、期待によっては、羽生選手が危険だと思ったので、牽制の意味を込めて書きました。
また、マスコミが「厄災を払った天才陰陽師を演じる」などと報道していたので、(もちろん、単純に説明の言葉ではあるのですが、)、責任感が強く繊細な羽生選手に、もし何かが起きた時に、必要以上に責任や心理的負担を感じてほしくないとも思い、「アスリート」であることを強調させてもらいました。
そもそも陰陽師の理解にも、色々諸説ありますので。
アイドル化→ 偶像化 → 神格化 というのは、人の心の中で起こることなので、どこかの誰が、などと言いたいのではありません。
もちろん、ゆづ風呂様のことではありません。
余計な心配をさせてしまい、申し訳ありません。
これをきっかけに本格的な危険な「オカルト」の世界にハマるファンが出たり、羽生選手がそれによって変なことに巻き込まれないことを心からお祈りしています。
お忙しい中、返信頂き申し訳ありません。
「カッコイイ!」「ヤバい!」しか出なくなる日なんて絶対来ないですよ!!(笑)
御親戚や御友人が大変な目に遭われているのですね…。
報道は真実のほんの一部だという事、それはいろんな本を読んだり(ボランティアに行かれた方など、現地を見た人のものや、おもかげ復元師など)見聞きして、管理人様ほど詳しくは決して無いですが、少しだけ知っています。
そうですね。私が知ってる僅かな事だけでも、とてもブログには書けないですよね…。
今日も誰かを助ける為、守る為に自分の命のリスクを顧みずに自分の使命を遂行すべく頑張っている方々が居る…。そんな素晴らしい方々を避ける人間が居る事も…知っています…。とても尊い事なのになぜ避けるのか理解できません。 誰かがやらねばならない事を勇気を持ってしてくれている方々に、そんな仕打ちは無いと強く思います。
原発は全て廃炉にすべきだと私は本気で思います。
その為に多少の不便があったとしても、命が危険にさらされるよりはマシです。
原子力じゃなくとも他にある、より安全な物で発電すればいいんです。やる気出しゃ出来るでしょう!!
羽生選手も霊感が強いんですね。確か海外のホテルで幽霊に遭遇したというエピソードをどこかで見た気がします。いかにも霊感持ってそうですもんね。
うちも実は家族全員が心霊体験ありです。芸術分野が得意なのは次女だけで、私と長女は芸術は観賞のみ(笑)ですがチャンネルが合うと視えちゃう感じ。旦那と母は芸術?ナニソレ程度ですが年中物音や気配を感じてます。旦那はもう慣れてしまいました。その物音の正体を淡々と説明する次女。幼い頃から視えてたらしく冷静に自分が視ていたかのように解説する様がまた怖い…。高校の修学旅行で行った沖縄ではカメラが壊れ、展示物を見ただけで犠牲者の様子が判ったと。
脱線しましたスミマセン☆
マスコミが「厄災を祓った天才陰陽師を演じる」と言ったのですか!煽るにも程がありますね。
そうですね。そんな事言われたら羽生選手はまた必要以上に責任を感じてしまうでしょうね…。それだけは避けたいですよね!! どうか見てませんように。耳に入りませんように!!
「新世界の神」なんて書かれてたりしますもんね。
確かに、膨大な練習の積み重ねから生み出される技は神技と呼ぶに相応しいけれど、でも、それはやっぱり彼の精一杯の努力の賜物以外の何物でもないですもんね。
長女が言ってました。「阿倍晴明って、おじいちゃんになってから有名になった人だし、大昔の事だから本当のところは誰にも分かんないよぉ。和太鼓、沢山入ってるといいな~♪」…この程度のノリで応援された方がある意味羽生選手は気楽でいいのかも(笑)
あんまり深く考えず、羽生ワールドというか、芸術として楽しみにしています。…いや、私はやっぱり力が入っちゃうなぁ(笑)
羽生選手、くれぐれも御無理のないように…。
管理人様、お辛い事をコメントさせてしまい大変申し訳ありませんでした。本気で祈って下さるお気持ち、心から嬉しく有り難く思っております。
御友人、御親戚の皆様の御苦労に何と言葉を綴って良いのか分かりません…。
ホントにコメントに出来ない悪態を国にぶつけてやりたいです。
こんなおバカなコメントしか出来ない私ですが、よろしかったらこれからも、お付き合い頂けると嬉しいです(笑)
お忙しい中、本当に本当に申し訳ありませんでした。
度々の長文ですので、遠慮なく、どんどんスルーして下さいね!!
ありがとうございました。
ごめんなさい。しつこいですね。
伊藤みどりさんの演技、カルガリーでしたか。本当に何でもご存知で、間違いなく精通していらっしゃいます!
教えて頂いてありがとうございました。
それと、こちらこそ舌足らずな文章で、失礼がありましたらお許し下さい。
お気を遣わせてしまい、申し訳ない気持ちで一杯です。ごめんなさい。
新シーズンのフリー「SEIMEI」に続いて、エキシビの曲が「天と地のレクイエム」と発表されたようです。
管理人様が仰っていたように「SEIMEI」は「生命」へと通じていくのでしょう。
曲を聴いただけで様々な思いが溢れ、涙が出ました。心して見なければ、と思います。
この曲を滑るには、きっと凄まじいほどの決意、覚悟が必要でしょう。
だからこそ、「背負い過ぎている」結弦くんの心に感謝したいです。
怪我のない、存分に滑ることのできる納得のシーズンとなるよう祈るばかりです。