「物語の種」 有川 ひろ

 

Amazonで作者フォローしてても、定期的に検索かけても漏れることがある新作・・・今日未来屋書店の新刊コーナーにあり気づいて購入。もっと頑張れAmazon。。。

 

と言うことでかなり久々の新作小説ですね。こちら、コロナ禍本屋に行くのもままならない中「エンタメに心を遊ばせて魂を休息させることが必要」と言う事で、話の種を募集して作者がその中からピックアップしたものをストーリーに仕立てるという企画をやっていたようで、それを書籍化した短編集。宝塚成分やや多めの10編。

 

個人的に連作じゃない短編集は悪くないけどおなか一杯にならないなと言う事が多いんですが・・・いや、さすがですね。短いお話の中でともかくキャラクターが全作本当に魅力的で、物語が動きまくりあっという間に各話引き込まれます。そんなすべて面白かった中でもベストトラックは、リモート会議に見切れたポスターをきっかけにヅカ友になる女性スタッフと役員の話＝「Mr.ブルー」ですね。笑いも爽快さも魂を揺さぶられる勢いでした(笑)　そしてラストの「恥ずかしくて見れない」で恋と宝塚双方にはまっていく女性スタッフの後輩男子のスピンオフ的な話が読めてさらなる満腹感です。他ヤモリが結んだ恋への発展する「ぷっくりおてて」や電球頭さんが味わい深い「ゴールデンパイナップル」あたりが次点かな・・・いや他も全部面白かったな・・・と言う事で・・・・

 

非常に面白かったです。