生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

その場考学との徘徊(05A) 野川から深大寺へ、谷と台地を交互に貫く京王線

2016年05月12日 15時11分33秒 | その場考学との徘徊
3日続きのぐずついた天気が終わり、からっと晴れた日、正に五月晴れ。ただし、最高気温の予想が27℃なので、ウオーキングは午前中に限る。ということで、急遽京王線で二駅、芝崎駅に来ました。
 



そこから野川を2kmほど遡ると、中央高速が上を通る。遊歩道は整備されているのだが、なぜか、途中に案内地図も場所の表示も全くなかった。そこで右折をすると深大寺に突き当たることができるのです。正面に「岩に線刻された観音様」がおわします。





深大寺にお参りをして、南側の水生植物園へ。菖蒲、アヤメ、カキツバタの競演でした。



再び、深大寺を横切って植物園へ。未だ、10時半だが、入口の深大寺そばの店だけは早くからやっている。
細切りそばと、太切りそばを注文。(12時過ぎに通りかかったら、長蛇の列、早めでよかった)
私は、そばとは思えないほどの歯ごたえの、太切りが好きです。



ちなみに、上にある小さな四角いお皿は、「そば饅頭」用です。ゆであがる前に、お茶で喉を潤しました。

植物園は、バラフェスタが始まったばかりなのだが、お年寄りで大混雑。皆さん、立派なカメラをお持ちだ。






つつじの花は終わりでしたが、面白いつつじの大木があったので、パチリ。





帰りは、鬼太郎茶屋の前からバスで調布へ。次回に備えて市役所で市内観光地図をもらいました。


 
 ところで、この野川は実は、新宿駅から発する京王線の谷と台地を交互に貫く地形の一つなのだ。このことは、かなり前から気になっていたのだが、この機会に纏めてみよう。

 都心から西へ向かう鉄道でも京王線と、中央・小田急・西武線には大きなちがいがある。
それは、新宿から調布までの駅名や町の名前でわかる。新宿から府中までの京王線は、中央線とほぼ並行して、真西に向かって走る。違いは、国分寺崖線などの崖線の上か下かの違いだ。

 京王線を新宿から西へたどると、谷と岡(台地)が、ほぼ一駅ごとに交互に代わる。
新宿 ⇒山谷(谷) ⇒初台(台地) ⇒幡ヶ谷(谷) ⇒笹塚(台地) ⇒代田橋(谷) ⇒明大前 (台地)⇒下高井戸・桜上水(谷) ⇒八幡山(台地) ⇒芦花公園(谷・水無川) ⇒千歳烏山(台地) ⇒仙川(谷) ⇒つつじが丘(台地) ⇒芝崎 (谷・野川)⇒武蔵野台(台地)
といった具合に、見事に「台・山」と「谷・川・橋」を交互に並べることができる。

 そして、谷に相当する各駅の近くからは、川沿いや暗渠上に遊歩道ができている。
それらは、今回の野川から東へ順に、仙川、烏山川(水無川)、玉川上水、神田川、渋谷川といった具合だ。そして、これらには中央線と京王線の間に湧水が必ずある。今回の深大寺もそのひとつだが、井の頭公園、烏山の寺町にある高源院の鴨池などは有名になっている。

 川沿いの遊歩道には、それぞれの特徴があって面白い。
井の頭公園から流れる神田川は、両岸どころか、川底までコンクリートで固められた個所が多い。玉川上水は人工川だが、江戸時代の自然のままで、並木が美しい。川幅は狭いが深そうだ(江戸・明治に比べればかなり浅くなったはず)。野川は反対に自然のままの浅い流れになっており、川幅は広い(もっとも通常は中央の細い流れで、遊歩道から川面に降りる階段の下に、もう一本の遊歩道がある)。案内板もそれぞれで、玉川上水には、多くの橋ごとに地図と歴史が語られているが、野川には、少なくとも昨日の2kmの間は、何もなかった。






玉川上水に沿って、世田谷・杉並区間は東八道路(第2甲州街道)の工事中。上水は、道路の中央分離帯になるようだ。

 都内の自然だけ(道路や鉄道の表記がなく、高低差と川(暗渠も含む)の地図があれば、面白いことがいろいろとわかるはずだ。