生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

綿柎開 綿を包む咢(がく)が開く(処暑の初候で、8月23日から27日まで)

2013年08月19日 14時31分07秒 | 八ヶ岳南麓と世田谷の24節季72候
綿柎開 綿を包む咢(がく)が開く(処暑の初候で、8月23日から27日まで)

綿花ではないが、この季節にはムクゲの花が満開になる。高校時代からの友人が、定年後に韓国語の勉強を始めて、今朝成果のご披露があった。その中で、ムクゲ(韓国での呼び名は、無窮花でムグンファまたは、ムギュウゲ)が韓国の国花だと知った。どうもこれが和名の元らしい。


満開の間は木(通常は4mくらいだが、手入れをしないと10mにもなる)全体が花で覆われるので、日本のソメイヨシノを連想させる。木の下には、散った花がびっしりと散らばるところも似ている。

夕方には全てがしぼむので一日花と思うと、こんな話がWikipediaにあった。
「白居易の詩の一節は「槿花一日自成栄」(槿花は一日で自から栄を成す; 仏法があっというまにひろがったことを指す)であって、「槿花一日の栄」ではない。韓国の国花で、国章にも意匠化されており、ホテルの格付けなどの星の代わりにも使用されている。 古くは崔致遠「謝不許北国居上表」に、9世紀末の新羅が自らを「槿花郷」(=むくげの国)と呼んでいたことが見える。」
なるほど、白居易すら間違えるのだが、実際はしぼんでもまた翌朝開き、2~3日はもつのだそうだ。ソメイヨシノよりは、かなりしぶといようだ。我が家のムクゲは、白と薄紫なのだが、毎年新芽があちこちから出て、あっという間に成長してしまう。韓国が、国の繁栄を意図してこの花を選んだ所以のひとつかもしれない。

春の花が散り、秋の花が開く合間に、長期間楽しませてくれるので、庭木には良いと思う。

秋の七草は、万葉集の山上億良の歌に始まるといわれている。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花 萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」

春の七草が、七草がゆに象徴される食を楽しむもので、秋の七草は見ることを楽しむものと言われている。「尾花」とは、ススキの穂が出ている時の呼び名だそうで、動物の尻尾をイメージして名付けられた。七草に関する逸話や伝説は山ほどにあるが、謎めいているのが朝貌であろう。今の朝顔が秋に該当するわけはないので、ムクゲとの説があるようだ。ムクゲの花が早朝に一斉に咲く姿は、今の朝顔顔負けである。


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