今回のアモイ旅行、最大の目的。 それは、世界遺産『福建土楼』を見に行くこと。
ちょっと長くなりますが、お付き合いを・・・。
福建どろ~。
・・・って、いったい何?
じゃ~ん! これが土楼だ!
福建省にはいくつもの土楼群があるのだけど、私たちが行った『南靖土楼』の中の『田螺土楼』はごらんの通り丸いのが4つ、四角いのが1つきゅきゅっと集まっているため、その見た目から“四菜一湯(四菜一汁)”と呼ばれています。
さて、もともとはアモイ市内から一番近い別の土楼に行く予定でした。
が。
連日の雨による土砂崩れで大きな交通事故が発生し、行けまへん。
・・・という情報が、土楼へ行く前日に入ってきたわけです。前日かいっ!
どないすんねん。 明日の土楼。
というわけで、急遽目的地を変更し、この『南靖土楼』へ向かったのでした。
・・・が。
こっちの道中も、土砂、崩れまくり。
土砂崩れに次ぐ、土砂崩れ。
修復の真っ最中なスポットもあり・・・。
土楼うんぬんより、無事に行って帰って来れたらそれでいい・・・と思ってしまったほど。
途中。
え? 今、建築中・・・?
土楼予備軍(?)を横目に。
到着です!
中国で最も古く高い土楼のひとつである『裕昌楼』。
先ほどの目下建築中!な土楼と違い、1308年に建てられた歴史ある土楼であります。
で、一歩中に入ると・・・。
うぉぉっ!!!
ふつ~に人が住んでる・・・。
っていうか。
1階部分なんて商売っ気丸出し。
ところで、この土楼の面白いところは。
柱が最大15度傾いてるところ。 怖いっちゅ~ねん。
それでも700年こうして建ってるんだから、すごすぎ。
そんな貴重な土楼なので、保存のため観光客は中には入れません。
そうなんです。
当初行く予定だった土楼は中に上がれると聞いていたのでそちらを選んだのに、うぅぅ・・・、残念。
・・・と、無念さを隠しきれず次の土楼に向かうと、そこには。
『5元払ったら登れるよ!』
登れるんかいっ!!!
3階からの光景。
写真でしか見たことなかった空間に自分がいる、そのことに興奮する私たち。
狭い通路には生活用品がずらっとね。
お宅訪問・・・というわけではないのだけど。
土楼内の一室でお昼ご飯をいただきました。
ここに住んでるおっちゃんの手作り。
左上は、今朝釣ったばかりのお魚フライ。 右上はこの地域の“客家料理”。
どれも日本人の味覚に合って美味しい!
屋根だけついた外の調理場でちゃちゃっと作ってくれるのだけど、換気扇を回しだした時だけは、「屋外でそれ、いらんやろ・・・」と心の中で突っ込んだのでした。
で、もぐもぐ話の直後になんですが、こちら。
公衆トイレ・・・かしら?
と思ったら。
お風呂だった。 わかりにくいぞ・・・。
日本にいた頃からず~っと行きたかった福建土楼。
街灯までこんなキュートになっちゃって、かなり観光地化されてはいるものの。
土楼という独特の集合住宅。
暮らすのは同じ姓を持つ一族。
中には必ず先祖をまつる祠。
楕円形の土楼もあれば。
四角い土楼も。
しかもこちらは段差がある土地に建てられたので、同じ階でも高さが違うという工夫あり。
アメリカの衛星写真に写った土楼が「まさか、核施設では!?」と大騒ぎになったおかげで、この土楼が発見された・・・なんて話もあり、私の中ではなんとなく神秘的なイメージだった福建土楼。
今でこそ、ここまで注目され世界遺産になった土楼ですが。
その中で今も、昔から受け継がれてきた生活がちゃ~んと続いていることに感動を覚えたのでした。
土楼を見ることができて、良かった。